乙女心を呼び覚ますピンクと、涼やかなライトブルー。組み合わせればどうしたって可愛くなるこのカラーリングを、少女のものだけにしておくのはもったいない。凜としたスタイリングにのせて着こなせば、大人の女性にも確かな高揚感を与えてくれる。すべてがこの2色に染まった、夢の世界をのぞいてみよう
食べられない砂糖菓子をひとつ
ローズクォーツの原石を思わせる日本の伝統的な和菓子、琥珀糖。なかにひと粒紛れ込んだのは、大ぶりな水色のジェムリング。カボション・カットによって多面的な光を放つスモーキー・アクアマリンが肌に触れると、砂糖水をなめたときのようなほの甘いノスタルジーが指先から広がっていく。
リング¥690,000/MHT(マリーエレーヌ ドゥ タイヤック)
海沿いを走ったら、ひとときの凪に佇んで
フリルをふんだんにあしらったヴィクトリアン・スタイルのコットンブラウスに、揃いのティアード・スカートをスタイリング。『風と共に去りぬ』のスカーレットが好みそうなつば広帽はうっすらと空が透け、ドラマの始まりを予感させる。鮮やかなピンクのショートブーツと、ブラウスと揃えた水色のシースルー・グローブで、モダンなニュアンスを加えた。
ブラウス¥97,000・スカート¥90,000/ステラ マッカートニー ジャパン(ステラ マッカートニー) 帽子¥40,000/JACK of ALL TRADES press room(デヴィッド スティール) グローブ¥13,500/GIGINA(Pan & The Dream) ブーツ¥69,000/ラグ & ボーン 表参道(rag & bone)
ユニフォームは、なでしこピンク
オール・ブルーのスタジアムでぱっと目を惹くのは、青みを帯びたなでしこピンクの変形トレンチコート。ルームガウンのようにさらりと羽織れる軽やかなビスコース素材が、移ろいやすい初春の気候にちょうどいい。長時間の観戦、首元はミンクのストールでしっかり暖めて臨みたい。
コート¥171,000/ドリス ヴァンノッテン ストール¥1,209,000(参考価格)/マルニジャパン(マルニ)
SOURCE:SPUR 2018年4月号「ピンクと水色の世界へ」
photography:Kin Coedel styling:Kayo Yoshida hair:Koichi Nishimura〈angle〉 make-up:Masayo Tsuda〈mod’s hair〉 model:Dari, Lami (flamingo) food:Ricca Fukuda