シャリッと冷たいけれど、舌にのせるとあっという間に溶けていく。そんなソルベをイメージしてスタイリングしてみたなら。着る人も見る人も幸せな気持ちにする、甘酸っぱい装い。
跳ねるドレス
たっぷりのホイップクリームでデコレーションしたかのように。シルクシフォンのフリルでつくるまあるい形。ごく薄いピンクの生地に水色や淡い紫でバラの花を描いて。一枚一枚に繊細なプリーツ加工を施すことでさらなるボリュームが生まれ、ドラマティックな一着に。
召しませ、レモンにブドウ、ソーダ味
レモンイエローをのせたリネンドレスは、ヘリンボーン柄の折り目で、シャリッとした質感を表現。オレンジスカーフで柑橘のグラデーションに。
イチゴミルク色とブドウ色のオーガンジーにストライプ生地をのせたドレス。両脇からプリーツを寄せて、トップを扇のような形に。フェザーバッグをトッピングして。
ランバンの今季のテーマは夢の国。このルックは、NY社交界の「スワン」と呼ばれた女性たちが着想源だ。量感あるトップスは手を広げると蝶のような姿を演出。前後でヘムの長さが異なるスカートもエレガント。
秘密にしておきたい宝物
コットンパッドの繊維をアイスブルーのラムレザーで包み込んで手作業で編み上げたミュール「BV CURVE」。
キウイグリーンのラフィアハットはつばを折って70年代のムードを演出。
インドの職人によって作り上げられる美しいジェムリング。そのまま口に放り込みたくなるキャンディのような佇まい。
やさしいペールピンクのナッパカーフを用いた巾着バッグ。ころんとした形が愛らしい。
ミントとグレープ、ダブルで盛りつけ
ダブルブレストのサテンコートは、さわやかなミント色。胸元と肩にギャザーを寄せてガーリーな味つけを。合わせたのは、オーガンジーのグレープ色ドレス。この波打つようなラッフルは、生地をレーザーカットした後、針と糸を使うことなく手作業でつなげて作り出している。
SOURCE:SPUR 2020年5月号「ソルベカラーの時間」
photography: Kin Coedel styling: Yoko Kageyama〈eight peace〉 hair: KOTARO〈SENSE OF HUMOUR〉 make-up: Nao Yoshida prop styling: Shizuka Aoki model: Sterre