2020.11.11

服を着替えて、仕事の集中力と効率をアップ「6時間テレワークチャレンジ」

すっかり定着しつつあるテレワーク。自宅だからこその利点を生かし、休憩を取り入れつつ6時間で集中的に働くスケジュールを提案。在宅勤務を効率化するアイデアを、医学博士の石川善樹さんと、ソロワークで仕事に集中するための研究開発を行うThink Labの井上一鷹さんに取材。ファッション大好きな女性のテレワークモデルを妄想した。服で気持ちを切り替えて、本日の勤務開始!

7:00 アロマキャンドルでスイッチオン

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ドレス¥287,000/ドーバー ストリート マーケット ギンザ(ロバーツ ウッド) 中に着たオールインワン¥33,000/ブライト ライト(WRYHT) キャンドル(台座つき)¥17,000/ビュリージャパン(オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー)

朝型か夜型かは遺伝子によって左右されるものの、追われる感覚がなく1日の残りリソースが長いため、思考するのに適しているのは朝。人は主に視覚、聴覚を使って生活しているので集中への導入は触覚や匂いで行うとよい。朝起きたらアロマキャンドルを香らせて仕事のスイッチをオン。いきなり机に座らず、まずは起き抜けのメールチェックから。ワッフル生地のパジャマ風オールインワンに、ささっとシースルーラッフルドレスをまとい、蛍光イエローでテンションを上げてみよう。その日のシミュレーションをざっとしてからスタート!

8:00 観葉植物で集中力を持続!

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シャツ¥93,000・パンツ¥158,000(ともに参考価格)/マーク ジェイコブス カスタマーセンター(マーク ジェイコブス) ジャケット¥27,000/KILIG vintage サンダル¥71,000/ヒラオインク(クレジュリー)

デスクワーク、開始。人工物だけに囲まれていると、息が詰まり集中が続きづらいため観葉植物をデスクに置いてみて。デスクライトは蛍光灯の白い光が最適だ。椅子は膝が座面より少し下がるように前のほうに座って。理想は体幹と膝の角度が110度開いた状態だ。日中眠くならない程度に睡眠は夜間にしっかり取ろう。眠いときは思いきって昼寝を。20分寝て5分で気持ちを高め、その間に着替えたりして再度取り掛かるとすっきり。オールピンクスタイルに、ベルトマークでほどよく緊張感を演出。花柄のキルティングジャケットを羽織って、朝の肌寒さを緩和する。

9:00 電話会議は散歩しながら

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コート¥395,000・ブラウス¥99,000・タイ¥23,000・スカート¥196,000/プラダ クライアントサービス(プラダ) 靴¥25,000/MATT.(グラウンズ)

記憶は通常場所や状況に紐づけられるので常に同じデスクでテレカンをしていると、誰と何を話したか記憶に残りにくい。それを避けるために、電話会議はなるべく場所を変えて行うのが好ましい。たとえば散歩しながら会話すれば、アイデアも出やすくなる。ベランダやテラスで風にあたりながら電話してみても。きちっとネクタイを締め、重厚感のあるツィードコートをオン。総フリンジのスカートを風に揺らせて今季ならではの攻めの姿勢を見せる。足もとはスニーカーで軽快に。

10:00 コーヒーでスイッチ切り替え

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ドレス¥355,000・カーディガン¥207,000(ともに予定価格)/ミュウミュウ クライアントサービス(ミュウミュウ) ピアス¥18,000/ショールーム セッション(MODERN WEAVING)

6時間のワークスタイルを提案しているものの、人間の集中力はそんなに長く続かないので、1時間ごとに場所や作業を切り分けて。テレカンの散歩から戻ったら、コーヒーを淹れて嗅覚からスイッチを入れる。自分なりの切り替えルーティンを設けてみよう。コーヒーは新たなタスク開始直前に飲むとよく、1日3杯くらいが適量。お気に入りのシルクサテンのドレスなら、さらなる高揚感も生まれる。マルチストライプのカーディガンは白いレースのカラーが甘さを添える。

11:00 アイデア出しは枕の上で!

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ドレス¥45,000/ショールーム セッション(サヤカ デイヴィス) カーディガン¥165,000・ストール¥45,000(ともに参考価格)/Kota Gushiken クッション(50cm×50cm)¥26,000・同 (50cm×30cm)¥22,000/A.P.C. CUSTOMER SERVICE(A.P.C. QUILTS)

発想が浮かぶのに最適なのは、「馬上、枕上、厠上」と言われている。机の前に座ってうんうんと考えるのではなく、思いきってゴロンとベッドに転がってみる。実は仕事は「発散と収束」が大切。やわらかい頭で思いついた断片だけをスマホにメモしたら、改めてPCに向き合ってまとめよう。さわやかなミント色のドレスに、極太の毛糸でざっくり編みのカーディガンを羽織り、毛布の気持ちでくるまって。

12:00 「今は集中させてね」ジャケット

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(大人)ジャケット¥340,000・デニム¥86,000・サンダル¥110,000/メゾン マルジェラ トウキョウ(メゾン マルジェラ) 中に着たボディスーツ¥19,500(シモーネ ワイルド)・ネックレス¥14,000(シシ ジョイア)/フィルグ ショールーム メガネ¥62,000/マイキータ ジャパン(マイキータ + メゾン マルジェラ) (子ども)ジャケット¥15,273/Olgou Tシャツ¥4,000〜/プチバトー・カスタマーセンター(プチバトー) パンツ¥8,000/ロンハーマン(ピピンズ)

テレワークになり子どもと同じ空間で仕事をしなければならなくなった人も多い。そんな人におすすめの方法が。今から少しの間集中させてほしい……というときに、さっとジャケットを羽織り「今はお仕事頑張るモードね」と伝えておくのはどうだろう。「これを着ているときは仕事中なんだな」と子どもにルーティンを、覚えてもらうのだ。蛍光イエローのボディスーツにデニムというリラクシングなスタイルに、ピンストライプのジャケットをまとって13時までラストスパートを。フラッフィーなサンダルで足もとは心地よく。

 

監修
石川善樹さん
1981年、広島県出身。東京大学医学部健康科学科卒業、ハーバード大学公衆衛生大学院修了後、自治医科大学で医学博士取得。「人がよく生きるとは何か」をテーマに研究を行う。専門は、予防医学、行動科学、計算創造学など。近著に、『考え続ける力』(ちくま新書)。

井上一鷹さん
戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトルにて事業戦略、技術経営戦略などの立案に従事後、ジンズに入社。Think Labを発足し、取締役として事業を統括。99%古紙・木材繊維を原料とした組み立て式の自宅用書斎「Think Lab HOME」を発売。コンパクトで、折りたたんで収納もできる優れものだ。


SOURCE:SPUR 2020年12月号「6時間テレワークチャレンジ」
photography: Seishi Shirakawa styling: Kayo Yoshida hair & make-up: Hiroko Ishikawa model: DJ, Jack cooperation: Yoshiki Ishikawa, Kazutaka Inoue

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