2020.12.16

Louis Vuitton ゲームチェンジャー現る「その名は、板垣李光人」

ルイ・ヴィトンの2021年クルーズ・コレクションは、自分を見つけるための"内なる旅への出発"がテーマ。それは新しいゲームの始まりだ。レディスの新作をまとうのは新星、板垣李光人、18歳。思わず心酔するような「美」はジェンダーを問わない。その垣根を楽々と飛び越えてただ、自分らしくある姿に、未来への無限の可能性を託したい。

「近未来的なデザインの中に、さまざまな時代のクラシカルな エッセンスが添えられているのが魅力。それがまさに"旅"にリンクするように感じました」。ハートのエースが目を引くジャンプスーツは、着る人だけがわかる夢心地の柔らかさ。レースのつけ襟、アウトドア的なコートとのミックスマッチで新鮮な表情を引き出す。

コート¥418,000、ジャンプスーツ¥291,000、つけ襟¥112,000/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)

「デザイナーやブランドの歴史を調べることが好きです。服作りの勉強もしながら、表現者であり続けたい」。トランプ柄のモノグラム・シリーズは「新しさの土台にある歴史を忘れないニコラ・ジェスキエールの姿に感動しました」と語る、象徴的なアイテムだ。

レザージャケット¥477,000、パジャマシャツ¥209,000、パジャマショーツ¥112,000、バッグ¥254,000(ストラップつき)/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)

「コレクションの第一印象が"空旅"です。晴天、曇天、 雷雨、星空。着替えるごとに、刻々と表情を変える空に漂う雲になったような気分でした」。ストライプとカラーブロックの対比が際立つシャツドレスに、意表を突くレースのつけ襟。冒険心は、スタイリングのスパイスになる。

ドレス(ベルトつき)¥373,000・つけ襟¥112,000/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)

「美しいものが好き」と語るだけあり、セルフメイクアップやイラストの腕前はため息もの。ボーダートップスにタックパンツは、まるでアーティストの日常着。カジュアルながらも緊張感のある仕立てはさすが。サイコロ型のバッグで遊び心もひとさじ。

トップス¥231,000・パンツ¥216,000・ベルト(参考商品)・バッグ¥365,000・スニーカー¥127,000/ルイ・ヴィトンクライアントサービス(ルイ・ヴィトン)

Rihito Itagaki

いたがき りひと●2002年1月28日生まれ、山梨県出身。幼少期よりモデル、俳優として活躍。「仮面ライダージオウ」の悪役で注目され、流麗な美しさが話題に。12月18日公開の映画『約束のネバーランド』ではメインキャラクターのひとり、ノーマンを好演。「人気漫画の実写化は正直不安でした。台本に該当するコマを貼りつけて、照らし合わせながら、原作を忠実に描きたいと挑みました。特に、手の使い方に気をつけています」

SOURCE:SPUR 2021年1月号「その名は、板垣李光人」
calligraphy: Rihito Itagaki photography: MARSA styling: Tomoko Iijima hair: Mr.Tomik make-up: Masayo Tsuda 〈mod’s hair〉