多彩な色と柄を、プレイフルに重ねてみる
ジャケット¥145,000、ジレ¥105,000/ヴィヴィアン・ウエストウッド インフォメーション(ヴィヴィアン・ウエストウッド) 中に着た青と赤のチェックシャツ(左右)各¥16,800/ROY reflect overjoy
ダンディなジャケットスタイルも、チェックのレイヤードならこんなにもハッピーで楽しい。「中に着たシャツは私がディレクションしているROY reflect overjoyのもの。ラフに着るつもりでしたが、フォーマルにアレンジできてうれしい!」。
パンクロックを入り口に、音楽とファッションが結びついていった
中学2年生のときに初めて聴いた、アヴリル・ラヴィーンの曲がきっかけで音楽の道を歩むことになったLiSA。今も昔も変わらずにチェック柄を愛しているのは必然なのかもしれない。
「パンクロックの入り口はアヴリルでした。その歴史を調べていくと、イギリス・ロンドンのパンクスタイルにたどり着きました。たとえばシド・アンド・ナンシーのようにチェック柄や豹柄をとびきり個性的に着こなすミュージシャンたち。そんなふうに好きな音楽のルーツをたどるうちにファッションと音楽がどんどん結びついていきました。洋服は自分の愛するものを言葉なしに伝えられたり、仲間を見つけられるものだと思います。チェック柄からは音が聞こえてきそうでしょう?」
バンド仲間と一緒に歌っていたローティーン時代も、全米のビルボードのトップ10に名前が載る今も、LiSAにとってチェック柄のアイテムは、自分らしさを貫ける大切なもの。そんな彼女のファッションポリシーは「ならなくちゃいけない自分にはならない」。 「言い換えれば、人からどう見えるかではなく、自分が本当に好きかどうか、自分の心が躍るかどうかを大切にするということ。それが〝遊び心〟につながる。たとえば、今日はディオールのバッグを持っていますが、そこに大きなウサギのキーホルダーをつけています。ひとつひとつ手作りで、見た目もユニークなんですけど、こういうちょっと意外なものをくっつけるのが好き(笑)。上品に持つより、〝あべこべ〟だったり、違和感があるものを加えて楽しむことが真の私らしさだから」
ファッションと自由な生き方を愛する仲間として、SPUR読者へメッセージを送ってくれた。 「2020年はこんなにもライブができなかったのは初めてで、絶対着ようと思っていた洋服もしまったままでした。でも2021年は、そこから生まれた新しい価値観や気持ちを大切に、音楽もファッションも、もっともっと可能性が広げられるんじゃないかと思っています。一緒に楽しみましょう!」
Profile LiSA 岐阜県出身。2010年、テレビアニメ「Angel Beats! 」の劇中バンド"Girls Dead Monster"の2代目ボーカル・ユイ役で注目を集める。’11年にソロデビュー。TVアニメ「鬼滅の刃」のOPテーマ「紅蓮華」、映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の主題歌「炎」は世界中で大ヒット。新アルバム『LEO-NiNE』が好評発売中。
SOURCE:SPUR 2021年2月号「人と人をつなぐもの LiSAチェックから、音が聞こえる」 model: LiSA photography: Shiori Ikeno styling: Sumire Hayakawa〈KiKi inc.〉 hair & make-up: Fusae Tachibana〈étrenne〉 edit: Kaori Watanabe