皆さん、7月11日がどんな日かご存じですか? そう、今日はジョルジオ・アルマーニ氏の87回目のバースデイなのです。第一線で走り続けるエネルギーの源は? SPUR誌上での数々の記事の中でも印象的だったのが、2014年の4月号掲載の「100の質問」。彼ははっきり断言しています「私を幸せにするものは、よく働くこと」と。
帝王にまつわる私の記憶をひもといてみると、こんなことがありました。2004年、上海の外灘地区に巨大な旗艦店をオープンしたときの話です。開店記念の盛大なショーのバックステージで、アルマーニ氏はモデルのメイクアップをチェックしていました。いや、そうじゃないラインはこういうふうに……と説明するやいなや、マエストロは自ら筆を手に取り、モデルのまぶたを彩り始めるではありませんか! メイクアップまで手掛けてしまうファッションデザイナーは後にも先にも、アルマーニ氏以外私は見たことがありません。
数々のファッションラインのみならず、香水、ホテル、スイーツ、メイクアップ―その世界は、これからも華麗に拡張し続けます。誕生日をお祝いして、100の珠玉の肉声を集めた2014年の「直撃!ジョルジオ・アルマーニに100の質問」をお届けします。
Q01 いちばん古い記憶は、どんなシーンですか?
A 庭の花の香りと混じった、母親の香水の香りです。
Q02 人生で最初にファンになった人物は誰ですか?
A 母です。彼女は私に倫理と美学は互いに影響しあうものだということを気づかせてくれた人でもあります。
Q03 あなたが両親から受けた最も大きな影響は何ですか?
A 両親は私に、自分がするべきことを信じるよう、励ましてくれました。貫くこと、責任をとること、自由になることを教えてくれました。
Q04 座右の銘はなんですか?
A アインシュタインの言葉「同じことを繰り返し行ったところで、変化を望むことはできない」。
Q05 あなたを幸せにするものは何だと思いますか?
A よく働くこと、ゆるぎないインスピレーション、そして健康。
Q06 これから新たに始めてみたいことはありますか?
A 常に新しい何かをクリエイトしたいと思っていますが、詳細は言わずにおきたい主義です。
Q07 お母様の印象をひとことで教えてください。
A 母は非常に美しく、威厳のある女性でした。彼女の生き方は私にとても重大な影響を与えてくれています。
Q08 生まれ変わりを信じますか?
A 生まれ変わりは信じていませんが、運命は信じます。
Q09 尊敬する人は誰ですか?
A アイデアと信条を発展させる勇気と意志のある人なら誰でも。
Q10 あなたの記憶にある、最も美しい風景を教えてください。
A 私は、イタリア最大のポー川の近く、運河に囲まれたピアチェンツァという小さな町で生まれました。私の小さい頃の思い出は、田園地帯の緑の風景に彩られています。
Q11 これだけは苦手、というものがあれば教えてください。
A 怠慢と不正。
Q12 何をしている瞬間が一番幸福ですか?
A 「今」を生きているということがハッピーです。
Q13 小説や詩、脚本を書いたり構想したことはありますか?
A 一度もないです。本や脚本を読んで、スターにドレスを着せるのが私の仕事ですから。
Q14 大学で医学部に在籍していたのは有名ですが、医師にならなかったのはなぜですか?
A 小さい頃から医者になりたかったし、青年医師が理想に向けて自分の道を切り開くA.J.クローニンの小説『城砦』からも多大な影響を受けました。2年後、私はその本は真実を書いていたことを知り、同時に、私の進むべき道ではないと思い至ったのです。
Q15 今のあなたを色で表すとしたら、何色ですか?
A ダークブルー。
Q16 とっておきの秘密をひとつだけ、教えてください。
A 秘密というものはありません。仕事が多くの満足をもたらし、面白い人たちと引き合わせてくれますから。
Q17 現在、アルマーニの服が最も似合うと思うミューズは誰ですか?
A 名前を出すことはあまり好きではありません。美しく、魅力的で、自分らしさをもっている女性はたくさんいて、みなそれぞれに個性が輝いていますから。
Q18 クリエーションのインスピレーションを導くために、日々心がけていることは何ですか?
A インスピレーションは1000の異なるものから生じます。たとえば、通りで出会う誰か、しぐさ、フレーズ、映画、写真などなど。インスピレーションというよりは、エモーショナルな流動体といったほうがいいかもしれません。クリエイティブな仕事をする人は誰でも、イメージに対してその人なりの感じ方があります。アイデアの火花がコレクションに変わる過程は予測不可能で、この仕事の醍醐味のひとつだと思います。
Q19 ファッション・デザイナーの“親友”はいますか?
A 私はすべてのデザイナーといい関係を築いています。
Q20 今注目している若手デザイナーを教えてください。
A たくさんいます。私は若い将来のあるデザイナーたちを支援する方法を見いだして、シーズンごとに新進気鋭のデザイナーにスタジオを無料で提供しています。すでに、アンドレア・ポンピリオとステラ・ジャンという、二人の優秀なデザイナーをサポートしました。私のテイストとは異なるけれど、面白くて独創的でオリジナルなビジョンのあるデザイナーです。
Q21 キャリアの中でもっとも印象に残っているコレクションについて教えてください。
A すべてのコレクションです。すべてが私を体現し、重要で、記憶の中で重要な位置を占めています。
Q22 数々の映画のコスチュームを手がけていますが、映画製作の現場の魅力を教えて下さい。
A 映画好きにとって、製作に関われることは常にスリルでいっぱいです。映画の製作に必要なプロセスを見ることも、私を魅了してやまないことのひとつです。
Q23 クリエーションに影響を受けた芸術作品を教えてください。
A 1920年代から40年代にかけての視覚芸術、白黒の映画、マティスやバルテュスの絵画などに引き込まれます。が、これだけに影響されたという特別なものはありません。
Q24 デザイナーの仕事を辞めてしまおうと思ったことはありますか?
A いいえ、まったく。この仕事は私の人生そのものですから。
Q25 あなたにとって転機となった年、あるいは強烈な印象を残した年を挙げてください。
A 1965年、デザインをスタートした年です。当時はすべての人が同じスーツを着ていて、ちょっと広めかタイトめだったかにせよ、あまり違いがありませんでした。私はそれを再構築して、ジャケットを第二の皮膚にしたかったのです。レディスのジャケットは、メンズの初コレクションをローンチした一年後の1975年に始めました。私の妹や女性の友人たちが、私がデザインしたメンズのジャケットを着たいと言ってくれたのです。彼女たちは、シンプルで自由でナチュラルに動けるソフトなジャケットを求めていました。そこがすべて始まった場所です。
Q26 この世に紺や白、黒などのプレーンなTシャツがなくなってしまったらあなたは何を着ますか?
A おそらく、Tシャツを発明するでしょうね。
Q27 ファッション・デザイナー以外に自分が向いていると思う仕事はなんですか?
A 心象風景やムード、ストーリーや空想を具現化できるということで、私はいつも映画監督の仕事に魅了されています。
Q28 ファッションにおいて、もっとも刺激的と感じる時代は何年代ですか。
A 1920年代、30年代には強く刺激を受けています。特に、20年代は新しいタイプのエレガンスが導入された解放の時代。それはおそらく、20世紀のなかで最もシックな時代だったかもしれません。
Q29 あなたに“ライバル”がいるとすれば、誰ですか。
A 私は自分の仕事だけに没頭しているので、他人をライバルだと思ったことはないですね。
Q30 現在デザイナーを目指している日本の若者に、ひとことお願いします。
A 自分自身でいること。そして文化的な体験をファッションで表現してほしいと思います。ファッションで自分自身を表現しないほど、つまらないものはありませんから。
Q31 新しい人生を与えられたら、またデザイナーになりたいですか?
A はい、間違いなくそうなるでしょう。いずれにしても、芸術的でクリエイティブな仕事を選ぶだろうと思います。
Q32 今シーズンのコレクションのインスピレーションの源を教えてください。
A 鮮やかな色合いを使って、空気のような女性らしさを表現しています。硬い生地を使いつつもルーズなデザインで、よりソフトな方向へ変化したいという私の願望から成っています。
Q33 今回のショーについて、こだわった部分はどこですか。
A アクセサリーにフォーカスしています。それと、クラシックなフラットブーツを刷新し、軽量化を実現しました。まるでビーチサンダルと同じような感覚でイージーに履けるように。
Q34 デザイン画を描くとき、欠かせないものは何ですか?
A 手に紙とペンをもっていることでしょうか。
Q35 以前、バックステージで自らモデルの顔にタッチアップをされている姿を見たことがあります。メイクアップのテクニックはどこで習得されたのですか?
A 経験を通して。メイクアップは、モデルのルックスを通してコレクションが意図するメッセージを強調するものなので、とても重要だと思っています。
Q36 時代の流れをつかむにはどうすればいいでしょうか?
A 常に身の回りのものを観察するのをやめないこと。先入観なしに、オープンマインドで日々を生きること。
Q37 仕事で困難なことにぶつかったとき、対処するエネルギーは、どこで見つけるのですか?
A 私の中にある、やるべきことをやろうとする情熱から。
Q38 ショーのフィナーレに登場する直前、照明がブラックアウトしたときは、いつも何を考えていますか?
A 半年間の成果をここで一気にみせる正念場です。当然のことながら緊張し、その半面、興奮も感じています。
Q39 ファストファッションとのコラボレーションの可能性はあるのでしょうか?
A 正直に言ってしまうと、あまり必要性を感じません。ファストファッションがスピードと低コストの概念を導入することでファッションの世界を変えましたが、私には「A|X アルマーニ・エクスチェンジ」というブランドがあります。それも、低コストのアルマーニ・コレクションということでなく、若い世代のファッションとして、すでに浸透していると思います。
Q40 20世紀で最も影響力のあるデザイナーのひとりと呼ばれることについて、どう感じますか?
A 自己満足は私の得意とするところではありません。私はむしろ常に前を向いて動いていたい性質です。
Q41 ショーのラストは、出演したモデルとの記念撮影が恒例となっていますが、いつからスタートされたのですか。また、そのきっかけは?
A 90年代後半からです。写真のフレームの中に、ショーの魔法をとらえて、フリーズさせたいという願望からです。
Q42 ウェア、アクセサリー、リゾート、さまざまなものをクリエーションしていらっしゃいますが、今後新たにデザインを手がけるなら何をしてみたいですか?
A ホテル業界に非常に興味があり、インスピレーションがいろいろと沸いています。
Q43 お気に入りの香水を教えてください。
A アルマーニ プリヴェの「Bois d’Ences」。鮮烈で繊細、そして記憶に残る香りで、好きです。
Q44 好きな料理を教えてください。
A リゾット ア ラ ミラネーゼ。偉大なるイタリアンの一皿だと思います。
Q45 最もお気に入りのデザートは何ですか?
A ダークチョコレートクリーム入りのチョコレートケーキが大好きです。
Q46 好きな飲み物はなんですか?
A 暑い日の熱いお茶と、夏のオレンジジュース。
Q47 犬と猫では、どちらが好きですか?
A 猫が好きです。一時は5匹を同時に飼っていたこともあるぐらい。私のミラノの家の庭をねぐらとして支配していましたよ。
Q48 ジャケットの帝王とも呼ばれるあなたですが、ご自身はジャケットを何着お持ちですか?
A オーダーメイドのジャケットを含めて、かなりの数を持っていると思います。
Q49 あなたのiPodのミュージックリストで、最も再生頻度が高い曲は何ですか?
A 私はいろんなタイプの音楽を聴くのが好きです。ランダムに聴くよりは、同じ曲をじっくりと何度も聴くのが好きですね。
Q50 今、飼っている動物たちとその名前を教えてください。
A 2匹の猫を飼っています。名前はマイリとエンジェル。ゆったりした夜には、カウチで一緒に寝そべる仲です。
Q51 毎晩、必ずすることはありますか?
A 家に帰ったらすぐに、愛猫の頭をなでます。
Q52 あなた自身を動物にたとえると?
A 愛猫のエンジェルとは、かなりの共通点があります。ということもあって猫とは似たもの同士だと思います。
Q53 あなたの所有するものの中で、最も高価な(稀少な)ものは何ですか?
A マティスのドローイング、ムラーノグラス、クレメンテの小さなオブジェ、あとはいくつかの写真プリントがあります。
Q54 若さを保つ秘訣は何ですか?
A 定期的な運動でしょうか。たとえば休暇のときでも私は毎朝トレーニングを欠かさず、それが適度な刺激になっています。「健全な魂は健全な体に宿る」というのは私のモットーでもあります。
Q55 起床して、最初にすることは何ですか。
A 日課のトレーニングを始めます。
Q56 ミラノのアルマーニカフェで何か食べるとしたら、おすすめは?
A サフランリゾットと、ビーフカツレツのマッシュポテト添え。
Q57 食事面で気をつけていることはありますか?
A 健康的でバランスのよい食事をすることです。
Q58 毎日のスタンダードなメニューを教えてください。
A 朝食をとり、日中は軽めの伝統的なイタリアン、というパターンが多いです。
Q59 朝は何時に起きますか?
A 毎朝7時に起きます。
Q60 具体的にやっているトレーニングのメニューを教えていただけますか?
A バランスエクセサイズのプログラムと、ジムのマシンを使ったトレーニングを時々。それから、エアロバイクとトレッドミルのエクセサイズをします。
Q61 セリエAで応援しているチームはありますか?
A 特定のチームのサポーターではないですが、ミラノ在住なのでミラノの2チームは応援しています。彼らが対戦するときは厳格に中立を保ちますが。
Q62 最近いちばん大笑いしたことは何ですか?
A 私の家でのディナーで、友人が発したジョーク。
Q63 よく見る夢はどんな夢ですか?
A 夢はよく見る方ですが、覚えていることはまずありません。
Q64 直近に買ったものは何ですか?
A 白いスニーカーを一足。
Q65 いちばん最近に読んだ本とそのタイトルを教えてください。
A サン=テグジュペリの『星の王子さま』を再読しました。シンプルさとナチュラルさを、偉大な真実とともに述べている傑作です。
Q66 あなたの愛する映画作品、ベスト3を挙げてください。
A 純粋な形での優雅さを描いたヒッチコックの『汚名』(‘46)。暗いけれど魅惑的な美しさで、観たすべての人々の想像力に深い足跡を残す『ブレードランナー』(’82)。あとは、クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』(‘08)。この映画では、主人公のブルース・ウェインの服をデザインしています。
Q67 親交の深いマーティン・スコセッシ監督の作品で、いちばん好きな作品は何ですか?
A マーティンは私たちの世代を代表する偉大なる映画監督でありながら、真の友人の一人です。彼の映画はすべて好きですが、ひとつ挙げるとすれば『私のイタリア映画旅行』(‘99)というドキュメンタリー映画です。そこには、イタリア映画に対する愛情が盛り込まれています。
Q68 最近観た映画のタイトルは?
A ニール・ブロムカンプ監督の『エリジウム』。私のスイな女優の一人であるジョディ・フォスター演じる防衛省長官の衣装をデザインしています。彼女は私の服に時代を超えた魅力を与えてくれています。
Q69 あなたが映画監督だったとしたら、どんな作品を撮りますか? 映画のジャンル、キャスティングする俳優を教えてください。
A 映画の好みは変化するので、どんな作品を作るのか想像できません。おそらく、クレクションをつくるときのように、インスピレーションによるものが大きいでしょうね。
Q70 多くのセレブリティがあなたを慕っています。その理由はなんでしょうか?
A うーん、わかりません。直接、彼らに聞いてみてください。
Q71 いちばん最近涙したことは何ですか?
A 私はめったに泣きません。しかし、親愛なる友人が旅立ったという知らせには、その思い出とともに胸が張り裂けるような気持ちになります。
Q72 好きな俳優はいますか?
A 一人、というのを選ぶのはとても難しいことです。俳優の一人一人が独自の才能を持っており、おのおのが魅力的だからです。
Q73 もし、今一ヶ月のオフがとれるとしたら、何をしますか。
A ボートに乗って、海と空を満喫するでしょうね。
Q74 今いちばん欲しいものはなんですか?
A 友人たちとボートで過ごす休暇。
Q75 あなたにとって最高のバカンス先は?
A 深いブルーの海をたたえた、地中海のパンテッレリーア島です。
Q76 コレクションしているものはありますか?
A 私はコレクターではないのです。休みの日に、フリーマーケットに行ってお土産のような小さなオブジェをピックアップするくらいですね。
Q77 最近出会ったり、街などで見かけて魅力を感じた人物はいますか。それはどんな人ですか。
A とても面白くて刺激的な人々にはそれこそ毎日の仕事で会っています。私はしばしば、彼らにインスパイアされていますしね。
Q78 好きな花は何ですか。
A 特にお気に入りというものはありませんが、プルメリア、ティアレ、ハイビスカス、ワイルドローズなどは好きです。
Q79 世界で最も尊敬する建築家を3人挙げるとすれば誰ですか?
A 安藤忠雄、ミース・ファン・デル・ローエ、ジャン=ミッシェルフランクの3人です。
Q80 「アルマーニ テアトロ」の設計に安藤忠雄さんを指名した理由を教えてください。
A 継続した価値を見出すものについては、オリジンルなものを作りたいと思っていたので、安藤氏のもつ建築の精神はまさにぴったりでした。シンプリシティこそが核になるということ、コンクリートを使用すること、そしてそれらが知的で美的なサインに変わるということを、アルマーニ テアトロは体現しています。
Q81 一年中でいちばん好きなシーズンはいつですか?
A すべての季節が好きです。それぞれに独自の色と魅力があります。
Q82 日本女性には、どんなスタイルが似合うでしょうか?
A 誰にでも似合う万能なスタイルというものはありません。すべての女性が、自分に似合うスタイルを知り、それを楽しめばいいのです。
Q83 日本人でいちばん美しいと思う人は誰ですか?
A 日本には美しい女性が山のようにいます。美しさには多くの種類があり、そのすべてを称賛できることは、本当にラッキーなことだと思います。
Q84 ミラノでいちばんお気に入りの場所を教えてください。
A 私の自宅です。プライベートかつエレガントな、歴史的ストリートにあります。
Q85 好きな美術館はどこですか?
A ミラノ市内にあるポルディ・ペッツォーリ美術館です。その独自性とコレクションの数々が最高水準にある歴史的な美術館です。
Q86 イタリアで好きな建築を選ぶとしたらどれでしょうか?
A すごく難しい質問で、どれか一つを選択するのは非常に困難です。ただ最近、そのよさを再発見したのはローマのイタリア文明館です。ベーシックでエレガント。昨年6月には『ワン・ナイト・オンリー』のイベントをそこで開催しています。
Q87 愛車について教えてください。
A 初めての愛車はフォルクス・ワーゲン・ビートルです。
Q88 乗り物をデザインするとしたら、何を手がけたいですか。
A 海をこよなく愛しているので、私のボート・メイン号のインテリアをデザインしたいですね。
Q89 イタリアで「世界一」だと思うところを3つ教えてください。
A 美しい風景、豊かな文化と寛容のミックス、それと、すべての逆境を克服するための勇気。
Q90 イタリアのファッションが特別だと思うところを挙げてください。
A 美しさへの愛情とそれを実現する能力。イタリアは、ものづくりの哲学と職人気質を持つ国です。多くの側面をもち、多くの異なるテイストがあり、それらは独自の色を放っています。
Q91 最高の「メイド・イン・イタリー」をあなたのブランド以外で選ぶとするとそれは何でしょう?
A ひとつというのは選べません。が、イタリアンメイドのプロダクトは、国際的に卓越していると感じます。
Q92 あなたが考える最高の「メイド・イン・ジャパン」は何ですか?
A テクノロジーの分野では最先端にあると思います。
Q93 日本が「世界一」だと思うところを3つ教えてください。
A 魅惑的な文化、判断力、尊厳のある人々。
Q94 日本の印象を教えてください。
A 私はいつも日本の文化やエレガントな美学を眺めながら仕事をしてきました。困難なときでも勇敢に立ち向かう日本人の姿を大いに尊敬しています。
Q95 リゾートに出かけるとき、必ず持っていくものを3つ教えてください。
A お気に入りの香水と、夏はダークブルーのコットンTシャツ、冬はダークブルーのカシミアトップスをスーツケースに入れて持っていきます。
Q96 飛行機にのるときはどんなスタイルのことが多いですか?
A機内では快適でいたいので、Tシャツと柔らかなパンツ、足もとはスニーカーです。
Q97 仕事柄、旅が多いと思うのですが、アルマーニ氏の「いいホテル」の条件とは何ですか?
A ホテルに対しては特別な思いをもっているのですが、インテリアデザイン、快適さとサービス、そのどれもがパーフェクエトに私の理想とマッチするものというものがなかなかないのです。理想的なホテル環境がどこにも見つからなかったということが、アルマーニホテルをつくるきっかけにもなっています。
Q98 世界でいちばん美しいビーチはどこだと思いますか?
A カリブ海に浮かぶアンティグア島です。素晴らしく美しい白い砂浜も、この島に家を買うことを決めた理由です。
Q99 SPUR読者やあなたのファンに対して、すべて語れましたか?
A 自分自身のことはすべて語ったと思います。
Q100 あなた自身が「100の質問」をしたい相手は誰ですか?
A あなたにお任せします。
text (Q&A):Satoko Hatakeyama