「アメリカン・トラッド」。一世を風靡したスタイルがストリートに再び舞い降りた!現代の”アメトラ”には着る人なりの定義がそれぞれあっていい。ルールや枠組みを超えた、自由なマインドこそがカギになる。
紺ブレにストリートを掛け合わせて
金ボタンの紺ブレザーに、スウェットパンツやポロシャツでカジュアルな空気を加えて。赤が呼応するニットハットは中にバケットハットを仕込み立体的なフォルムに。パンツの裾を白ソックスにインし、新鮮なシルエットを生む。
モードな彼女は、トラッドにひねりを
ボタンダウンシャツも肩パッドとウエストが露出するボディスーツ型のデザインを選べば、エッジィなムードが加わる。変化球のトップスには、あえてセンタープレスが施されたチノパンで端正な表情に。半端丈からウェスタンブーツをのぞかせたり、首にタイトにバンダナスカーフを結んだりと、ディテールは都会的に引き締めて。
軽快に街を駆ける少年のように
メンズのチェック柄のシャツは片袖だけロールアップして、左右のアンバランスさを楽しむ。シャツとの色合わせが絶妙なネクタイはあえてラフに結び、剣先はタックイン。フランネルのパンツはゆったりしたフォルムを選び、ボーイッシュに着る。ウエストがベルトではなく、ゴム仕様なのも決まりすぎない雰囲気に。裾はソックスにインすることで全身のシルエットを調整し、ベレー帽を仕上げにオン。シックながら随所にちりばめたギミックがポイントに。
自由な精神で着る、ラインとチェック
赤と緑のラインが施されたチルデンニットはグレーのパンツと合わせてリラクシングな佇まいに。ワッペンの赤と緑のカラーがリンクするトレンチコートと、足もとのペニーローファーを合わせてぐっとトラッドなムードに昇華させる。中にはチェックのプルオーバージャケットを仕込み、襟まわりと裾に華やかなムードをひとさじ。堅苦しい決まりにとらわれず、感覚的な足し算を楽しみたい。
ラガーシャツは知的なバランスで
シックなカラーが切り替えられたラガーシャツは、胸元のエンブレムと、オーバーぎみのサイジングがポイント。ストライプのショートパンツとハイソックスとともに軽やかに。
今の気分は、さりげない"肌見せ"にあり
ショート丈のシャツとスウェットがかなえるさりげない肌見せが、まさに今の気分と合致する。マットなベージュのスイングトップは、チェックの膝下丈のラップスカートと好相性なシルエット。ビットローファーで足もとはかっちりしつつ、ショルダーバッグでラフな抜け感も。
SOURCE:SPUR 2022年1月号「アメトラ新世紀」
photography: Seishi Shirakawa styling: Fusae Hamada hair: hirokazu endo〈ota office〉 make-up: Masayo Tsuda 〈mod’s hair〉 model: Lei, Aoi, Kanon Harada