見せたい人はヘルシーに、見せたくない人はセンシュアルに
ボディラインや肌と対話する着こなしに、ふたつの新潮流。肌見せ派こそ健康的に見せて、重ね着派ほど色気を醸すことでモードなバランスに。いやらしくも、野暮ったくも見えない、今どきなサマースタイルのつくり方
(右)主役はUK ポップアイコンのデュア・リパも夢中のジャックムスのクロップド丈シャツ。ハンサムなアイテムを取り入れることで幼い印象にならず、スタイリッシュな肌見せがかなう。ビーズをあしらったツイストディテールも印象的で、テクニックいらずで感度の高さをアピールできる一枚。
クロップドシャツ¥78,100(JACQUEMUS)・パンツ¥46,200(IRENE)/リステア 中に着たブラトップ¥79,200/ビオトープ(ケイト)
(左)肌を見せずともボディラインを強調することで、ほどよいセンシュアルさを演出した今年らしい着こなし。体にフィットするロングドレスの上に重ねたのは存在感のあるビスチェ。アーム部分の大胆なラッフルが、ドラマティックなスタイルへと導く。クリーンな白のワントーンでまとめて、夏らしく爽やかに。
トップス¥41,800(FETICO)・ドレス¥162,800(参考価格)(GIA STUDIOS)/THE WALL SHOWROOM
#1 肌見せ派のヘルシーなSTYLE
甘さを控えることで、大人の肌見せは完成する
可愛い服やシンプルすぎる服では"ギャルっぽい印象"に転ぶこともある肌見せスタイル。スポーティかつデザイン性の高いトップスを選ぶのが、ヘルシーに仕上げるコツ。仕立てのいいパンツでエレガントな魅力もプラスして。
個性的なカットアウトで周囲と差をつける
エクストリームなカットアウトが目を引くボディスーツ。中央ではなくウエストのサイドを見せることでこなれた印象に。サスペンダーとストライプワイドパンツを合わせてマスキュリンに仕上げたい。
背中で魅せる日は”潔く、大胆に”が合言葉
バックを大胆にカットアウトしたリブニットのインナーには、あえて主張のないきゃしゃなストラップのキャミソールをチョイス。開放的なムードを享受しつつ、大胆に肌を露出しても健康的に。背中見せはエレガントになりすぎることもあるので、トップスはシックな色よりも鮮やかなきれい色がベター。
ビギナーでも挑戦しやすい、ウエストのチラ見せ
クロップド丈のトップスとパンツ、太幅リボンが組み合わさったジャンプスーツの上に、ボタンつきのノースリーブ。ボタンやリボンの位置を調整して、おなかを少しだけ露出する初心者向けの肌見せスタイル。やわらかなレモンイエローのニットと白いコットンのリラクシングなムードが今の気分。
#2 重ね着派のセンシュアルなSTYLE
露出せずとも色気を醸し出す、ヌーディな色使い
ヌーディなベージュのトップスに同系色のチュールビスチェをレイヤード。やわらかな色合いと繊細な異素材の組み合わせで、はっとするような色気を感じさせて。ボトムにも上半身と相性のいい赤みのあるブラウンのパンツを合わせれば、よりセンシュアルなムードをアピールできる。
シアー素材のトップスなら、重ねても軽やか
暑くてもノースリーブに抵抗がある人は、チュール素材のトップスを活用して。重ねることで露出度は抑えられるものの涼しく、重たい印象も回避できる。
フェティッシュに決まる構築的なシルエット
ウエストをぴったりマークできるコルセットのようなビスチェは、インパクトのあるアクセサリー。白シャツに重ねれば、ラフなデニム素材もフェミニンな表情に。鮮やかな赤の投入でさらにスタイリングにメリハリを。
洗練されたムードをかなえる、モノトーンを味方に
レイヤードスタイルは重ねるほど野暮ったくなることもあるので、色数を抑えることでシックにまとめるのも良策。シルエットコンシャスなドレスは大人っぽく着こなして。
#3 肌見せ派と重ね着派、同じ服をどう着る?
(右)カットアウトのコンビでモードに
両サイドにスリットを入れたブラトップをアシンメトリーなカットアウトトップスと重ねて。肌が見え隠れする緊張感でクールに仕上げる。ハンサムなフレアパンツでエレガンスを加えて。
ブラトップ¥46,200/エドストローム オフィス(クレージュ) トップス¥52,800/シスター(Materiel) パンツ¥52,800/マメ クロゴウチ オンラインストア(マメ クロゴウチ) 靴¥63,800/ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス 六本木店(ネオアス)
(左)バスト強調で加えるほのかな色気
スポーティなブラトップがセンシュアルな印象に変わる、甘いムードのビッグシャツとのレイヤード。鮮やかなピンクと黒の配色も魅力。
ブラトップ/上と同じ ピンクシャツ¥16,500/エディット フォー ルル メッシュワンピースドレス(ラッフルベルトつき)¥61,600/マージ 中に着たスカート¥161,700/ビオトープ(ケイト) 靴¥46,200/マメ クロゴウチ オンラインストア(マメ クロゴウチ)
(右)コンサバミックスで品よく仕上げる
伸縮性に優れたタイトシルエットのスカートは、丈の長さを調節可能。足をすらりと出したい肌見せ派はミニ丈で。ジャケットを羽織れば幼くならずシックにまとまる。
ミニスカート¥89,100・ジャケット¥168,300/イザベル マラン ブラトップ(ヘッドバンド、アームバンドとセット)¥28,600・メッシュニットブラトップ¥31,900/CLIFF co.ltd.(FUMIKA_UCHIDA) 靴¥108,900/セルジオ ロッシ カスタマーサービス(セルジオ ロッシ)
(左)上級者を気取るスカート×スカート
重ね着派はミニスカートの下にチュール素材のロングスカートを仕込んで。さらに薄手のハイソックスをはくと肌感を抑えられ、スタイリングにも奥行きが生まれる。デコルテがのぞくトップスとストラップのヒールサンダルでエレガントなスパイスを。
ミニスカート/上と同じ トップス¥44,000/KANAKO SAKAI スカート¥27,500/BOWLES(HYKE) ソックス¥880/ぽこ・あ・ぽこ 靴¥49,500/フラッパーズ(ネブローニ)
(右)潔く一枚で、さらにおなかもチラ見せ
注目の"白タンクトップ一枚"の着こなしは、裾をまくりウエストラインを露出することで周囲と差をつけたい。カジュアルな印象に転びやすいコットン素材は、アートピースのようなブローチをふたつ合わせてモダンに仕上げて。
タンクトップ¥7,700/BOWLES(HYKE) スパイラルピン¥33,000・フープブローチ¥84,700/Last Dance パンツ¥30,800/ザ ファクトリー(ジェーン スミス) 靴¥59,400/トリー バーチ ジャパン(トリー バーチ)
(左)チュールを重ねてロマンティックに
気になるけどタンクトップを一枚で着ることに抵抗があるなら、チュール素材のトップスをインに差し込んでみて。軽快なムードを保ちつつも露出度は下がり、同時にスタイリッシュに仕上がる。
タンクトップ/上と同じ チュールトップス¥66,000/マージ スカート¥80,300/POSTELEGANT ピアス¥561,000/ドーバー ストリート マーケット ギンザ(YUTAI) 靴¥102,300/セルジオ ロッシ カスタマーサービス(セルジオ ロッシ)
#4 肌見せ派、重ね着派 それぞれの新名品
重ね着派/肌を見せずとも重たくならず 色気を感じさせるデザイン
ノスタルジックなマクラメ編みニット。袖を通すとほどよく肌が透け、ジレと合わせたり、チュールトップスと合わせたりとアイデア豊富に着こなせる。
リボン使いで立体的なシルエットを作り出したシアー素材のトップス。ボディ部分はプレーンなので、ベアトップやキャミソールなどインナーのセレクトで印象を変えられる。
アイコニックなロゴが躍るタイトなトップス。インナーとして袖口から柄を見せるのも粋。
肌見せ派/露出の多さよりデザイン性の 高さを印象づけるアイテム
インにレースを差し込んだ凝ったキャミソールで、いやらしさのないスタイリッシュな肌見せがかなう。サイドにボタンがついていて、スリット仕様にもチェンジ可能。
潔く一枚でも、ベアトップと重ねても、デニムならヘルシーな表情に。
黒とシルバーのスパングルでトラッドなチェックを華やかに仕上げたビスチェ。緩やかなカーブが体のフォルムにフィットしてセクシーすぎない胸元になる。タイトなTシャツと合わせるのも素敵。
SOURCE:SPUR 2022年8月号「肌見せ派、重ね着派 それぞれの夏」
photography: Teruo Horikoshi 〈TRON〉 styling: Lisa Sato 〈BE NATURAL〉 hair: Waka Adachi 〈eight peace〉 make-up: Kie Kiyohara 〈beauty direction〉 model: Nina, Laura edit: Michino Ogura