【2022-’23 AW コレクション レポート】 "欲しい服、着たいトレンド"まとめ

シーズンレス化が加速する、ランウェイでの新提案。2022-’23年秋冬コレクションから、エディターが心から欲しい!と思ったアイテムと着こなしをピックアップ。モードの表舞台に躍り出た定番品から、トレンドカラー、注目のアクセサリーまで。次のムードを体現するキーワードを先取り!

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白タンクトップ

アンダーウェアのような白のタンクトップを潔く一枚で着るルックがモードラバーのウィッシュリスト入り。
1 ワードローブの歴史にフォーカスしたコレクション。トライアングルロゴが、スタンダードな"肌着"をハイエンドなアイテムに格上げする
2 レザーパンツとの組み合わせで、リュクスにアップデート。今季のコレクションはフランコ・ゼフィレッリ監督の映画『ブラザー・サン シスター・ムーン』(’72)に着想を得たもの
3 マチュー・ブレイジーのデビューショー。シンプルにデニムと合わせたファーストルックが、トレンドに火をつけた
4 プレーンな一枚が新鮮な気分を誘う。タンクトップ¥10,450/マーガレット・ハウエル(マーガレット・ハウエル ハウスホールドグッズ)
5 細身のボディにガーターベルトのディテールをドッキング。タンクトップ¥20,900/CLIFF co.ltd.(FUMIKA_UCHIDA)

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大人のシースルー

トップスやドレス、ボトムにまで、肌見せのテクニックが進化中。大人にちょうどいいのは「センシュアルでありながら力強い」バランスだ。
6 ピッチョーリが得意とする、美しいレース細工がフロントに施されたパフスリーブトップス
7 ランジェリールックを甲冑のようなビッグショルダーのドレスで覆い、パワフルな装いに
8 透ける素材のニットとミニスカート。露出度が高くてもいやらしく見えないのはクールなカラーリングのおかげ
9 ドラマティックなギャザーが存在感大。ブラウス¥34,100/ザナドゥ トウキョウ(disemBySiiK) 
10 重ね着のマストハブ。レギンス¥21,450/フィルグ ショールーム(シモーネ ワイルド)
11 アシンメトリーな透け感がワードローブに変化を生む。スカート¥39,600/M(ウジョー)

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ぴたトップスとふとパンツ

緩急のついたシルエットが、リラクシングなラグジュアリースタイルを作る。エフォートレスに着こなしたい。
12 画家、彫刻家のフランク・ステラのアートからインスパイアされた今シーズン。作品の空気を感じさせる細かいシャーリングを施したベアトップスに、ゆったりとしたワイドパンツを合わせた
13 ベロアトップスの胸元に開いたホールによる肌見せ、ウエストゴムのシャカシャカパンツが、Y2Kのムードを加速する
14 ややシアーなトップスは、シームのラインがスポーティさを演出。量感のあるウォッシュドデニムにはビジューがちりばめられている
15 白黒でコントラストをさらに強調。ボディスーツ¥58,300・エコレザーパンツ¥97,900/THE WALL SHOWROOM(ジア スタジオ)
16 アーティなトップスとボトムのフィット&バルーンなバランスも今季注目したい。トップス¥27,500・撥水素材のパンツ¥49,500/AKANE UTSUNOMIYA
17 パッチワークのセンスが光る。コルセット風トップス¥70,180・パンツ¥90,640/MATT.(マリーン セル)

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テーラードジャケット

シーズンレスのアウターとして取り入れたいテーラードジャケットがバリエーション豊富に出揃う。
18 ブランドのアイデンティティを感じさせるタキシードジャケット。素肌の上にまとうのが気分
19 無音の中で発表された静謐なショー。優美なベルベット地に白いボタンが映える
20 シンプルなグレーの一枚を、スリーピースで着こなし、ビッグバッグを合わせてモダンに表現
21 コンパクトなシングルジャケットにバミューダパンツという制服風セットアップが新鮮!
22 ウエストマークでシルエットに変化をつけられる。ジャケット¥75,900/ハルミ ショールーム(リブ ノブヒコ)
23 端正な仕立てを爽やかなブルーで楽しむ。ジャケット¥96,800/KANAKO SAKAI
24 ボディスーツ風のデザインでエッジをきかせて。ジャケット¥69,300/YOHEI OHNO
25 タイ部分を取りはずせばノーカラージャケットになる2WAY仕様。ジャケット¥84,700/M(ウジョー)

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マイクロミニ

Y2Kトレンドの重要アイテムを、さまざまなムードで取り入れて。
26 トラッドに着こなせる。スカート¥51,700/アオイ(MSGM)
27 ブルーと白デニムをミックス。ミニスカート¥31,900/ディーゼル ジャパン(ディーゼル)
28 グレン・マーティンスによる初ランウェイでも、ミニ丈ブームを牽引するストリートスタイルが引き続き登場
29 シャイニーなフリルミニは優美な雰囲気で、フォーマルなシーンにもマッチ。ドレスアップの楽しさを教えてくれる
30 「無意味な目新しさに対する解毒剤」と称して、前期のコンセプトを引き継いだミュウミュウ。スコートを思わせる断ち切りのスカートからイット・スタイリングである「ショーツ見せ」を

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チョコレートブラウン

品格のあるブラウンはコンサバティブにならないよう、個性的なアイテムで取り入れたい。
1 モールド成形によって形状記憶されたシュールレアリスムを感じるドレス
2 オーセンティックなシルエットに似合う上質なレザー。ミドル丈ならパンツにもスカートにも合わせやすい。コート¥198,000/オーラリー
3 ミニスカートも落ち着いた色なら大人っぽくはきこなせる。スカート¥84,700/MATT.(メイデンネーム)
4 ニット素材のバンドによるウエストマークでモダンな表情をプラス
5 クラシカルなレザーのロングコートに、チョーカーやキャップでストリート感をMIXしたエネルギッシュな装い

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カナリアイエロー

秋冬コレクションでは珍しいフレッシュなイエローの提案。ダークカラーに偏りがちなシーズンのカンフル剤としてひとつ持っておきたい。
6 「ゲーム・バーチャル世界のヒロイン」がテーマ。極端なフォルムと蛍光イエローがマッチ
7 ヴァージル・アブローが手がけた最後のコレクションより。ドレスからムートンジャケット、サンダルまでワントーンで
8 肌見せと組み合わせてオプティミスティックなムードに
9 幾何学的な模様を表現したキルティングが印象的。ブルゾン¥250,800/アンテプリマジャパン(アンテプリマ)
10 ベージュ感覚で取り入れやすい淡い色み。パンツ¥46,200/アディアム 東京ミッドタウン店(ADEAM ICHI)

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燃えるレッド

インパクトのある赤を差し色ではなく主役使いするのが今季の気分。
11 設営された会場で吹雪を表現したランウェイ。雪の上を歩くモデルがまとう真っ赤なピースに、強い意志を感じさせた
12 視線を集める華やかなスパングル。トップス¥49,500/ヴィヴィアーノ
13 ブランドの代表作である、壺のような丸みのあるシルエットが特徴の"POTTERY SKIRT"。スカート¥46,200/CFCL
14 上下を逆にしたようなクラッシュニットにラバーブーツ。フランチェスコ・リッソは退廃的なコレクションでサステイナブルな問題提起を
15 近未来的なムードを感じさせるオールレッドの着こなし。クリアフレームのサングラスやベルベット素材のジャケットで表情豊かな仕上がりに

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控えめなフリル

ロマンティックなアイテムも、今季はシックな解釈で。
16 淡いシフォンに包まれて、大人のガーリーを体現
17 話題のコラボレーションでは、グッチらしいロングドレスにスポーティなアイコンがちりばめられている
18 ノスタルジックな小花柄のドレスは、胸元からアームに続くフリルが美しい
19 フロントに躍るささやかなフリルと、ブラックレザーの対比がフェティッシュな印象。ニーハイソックスからちらりと肌を見せるバランスもまねしたい
20 ほのかに肌が透ける素材でセンシュアルなムードに。ドレス¥71,500/ザ PR(ティート トウキョウ)
21 ブルーのストライプ柄に映える白いフリル。シャツ¥73,700/アオイ(MSGM)

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ベルシルエット

ベルエポックの時代を彷彿とさせる有機的なシルエットで、ドラマティックな着こなしを満喫。
22 生命力のある植物に着想を得た、躍動感のあるシルエット。ドレス¥93,500/ISSEY MIYAKE
23 幅広いシーンにマッチするミニマルなブラック。ドレス¥231,000/THE WALL SHOWROOM(ジア スタジオ)
24 アップサイクルデニムをパッチワークしたビスチェトップのボールガウン。ドレスの新しい可能性を感じさせる
25 ダダイズムの芸術家ゾフィー・トイバー=アルプへのオマージュ。テディコート素材をドレスに仕立てた 
26 パンツでベルシルエットを表現。メゾンが得意とする遊び心のある打ち出し

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装飾スカート

ドラマティックなデザインのスカートはシンプルなニットと合わせて、存在感を際立たせて。
27 フレアスカートからのぞくフリンジに、新生メゾンのモダニズムが宿る
28 円形の布をつなぎ合わせた、アートピースのような一枚。スカート¥198,000/ハルミ ショールーム(リブ ノブヒコ)
29 バイカラーのプリーツは、ウエストに施したベルトのディテールもポイント。スカート¥46,200/TOGA 原宿店(トーガ プルラ)
30 レザー、チュール、ニットを巧みに合わせた職人技に脱帽
31 ネット状の布地から肌がのぞき、裾ではフリンジが揺れる。淡いベージュで品のある佇まいに。スカート¥77,000/sacai
32 透けて、輝く素材を使った変形スカート。着飾る喜びを享受できる服

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アニマルプリント

スパイス役になるゼブラやレオパード柄が、芯が強く、媚びない女性像を演出する。
33 カルロ・モリーノというイタリア人のアーティストをインスピレーション源としたドリス ヴァン ノッテン。光沢加工を施したコットン地にレオパード柄をのせて
34 フロントの大きなフラップポケットがテックな印象をもたらし、ヒョウ柄をアップデート
35 大きめの柄がインパクト大。ドレス¥35,200(参考価格)/GANNI
36 温かみのある毛足の長い素材。同じくトレンドのチョコレートブラウンの服と合わせたい。バッグ〈H50×W38×D13〉¥33,000/アナ スイ ジャパン(アナ スイ)
37 60年代に放映されていたロック番組から着想を得たコレクションに登場した、セブラ柄のセットアップ。プレイフルなアームウォーマーの提案も素敵

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黒いハンドバッグ

クラシックで艶やかな黒のハンドバッグがイン。レディに持ちたい。
1 天体や月の満ち欠けに着想。ゴールドメタルが惑星のように輝く
2 ミラノ・コレクションデビューのランウェイで注目を集めたハート形
3 上質なレザーを端正なフォルムに仕上げた。T タイムレス ターンロック バックルが輝く。バッグ〈H20×W26×D7〉(ストラップつき)¥300,300/トッズ・ジャパン(トッズ)
4 横に寝かせたハートがキュート。バッグ〈H16×W28×D9〉(ストラップつき)¥91,300/MATT.(YUEQI QI)
5 使いやすい縦型トート。バッグ〈H25×W21×D8〉(ストラップつき)¥61,600/フィルグ ショールーム(オデット)
6 フラップつきのワンハンドルバッグを全身ブラックのスタイルに合わせてストイックに仕上げた

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ネクタイ

ネクスト・アクセサリーの最有力株。スタイルにシックな趣を添えてくれる。
7 メゾンのヘリテージを生かしたクラシカルなスーツウェア。ブラックのタイがチェック柄の着こなしの引き締め役に
8 あえてシャツと同色のネクタイをつけて奥行きを出す
9 ダイヤ柄で着こなしに遊び心を。ネクタイ¥19,800/マーガレット・ハウエル
10 NIGOが手がけるコレクションより。アイコンであるポピーがポイントに。ネクタイ¥20,900/ケンゾーパリ ジャパン(ケンゾー)
11 話題をさらったダディなムードのファーストルック。野暮ったさぎりぎり手前の柄スカーフが、かえって洒落っ気を醸し出す

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ニーハイブーツ

まだまだ続くこのトレンド。ミニ丈のアウターと相性抜群。
12 クラシカルなツィードのジャケットに、フィッシングブーツ風の足もとでモダンなアプローチを
13 フィット感のあるシルエットと淡いベージュがエレガントなムードを演出。一歩先のワントーンスタイル
14 サイドにギャザーを寄せたデザインがユニークなタイプ。ブーツ「LAELLE」〈ヒール10.5㎝〉¥437,580/イザベル マラン
15 ボヘミアンテイストを盛り上げるのは、ウェスタンディテールのスエード素材
16 ヒールローファーにソックスをはいたかのような仕立て。ブーツ〈ヒール7.5㎝〉¥93,500/ザ ファクトリー(ジェーン スミス)

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腕飾り

昨年から引き続き人気のロンググローブに加えて、バングルや、二の腕を飾るアクセサリーが多様に登場。
17 シンプルなブラックドレスに、バイカーグローブを合わせてフューチャリスティックに
18 服の上からバングルをオンするスタイルも目立った
19 手首でも二の腕でも、好みの位置に。バングル(大)¥36,300・(小)¥25,300/ザナドゥ トウキョウ(フェノメナ コレクション)
20 ぬくもりある編み地にきゅんとなるベリーのチャームつき。アームウォーマー¥22,000(参考価格)/パッチワークス(タナカ ダイスケ)
21 フライトジャケットの袖ポケットのディテールを切り離したアクセサリー。外側に二つ、内側に一つのポケットを搭載。アームバッグ¥30,800/CLIFF co.ltd.(FUMIKA_UCHIDA)
22 リボンを巻いて装飾を加える新発想
23 スタイリングをモダンに昇華するパイソン柄でアクセントを

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バラクラバ進化系

服と一体化したり、装飾がついたりと変化球がねらいめ。
24 スーツのベストからつながったタイプ。キャットウーマン風に
25 90年代にヒットしたボーダーのリブニットにフードをつけてレトロスタイルを更新。トップス¥60,500/アナ スイ ジャパン(アナ スイ)
26 フェルト素材のハットは首元で結んでバラクラバ風にアレンジ。帽子¥30,800/THE WALL PR(ハルノブムラタ)
27 「アートの力、恐れない心」をテーマに、マフラーが一体になったモードなフーディを提案
28 顔にぴったりとフィットする目出し帽は上級者向け。バラクラバ¥20,900(ロルフ・エクロス)
29 ニットフード¥63,800(YUEQI QI)/MATT.
30 トワルドジュイのプルオーバーはフードからネック、ボディまでつながり、テント型シルエットを描く

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厚底ブーツ

2022-’23年秋冬の足もとは、「重く」が合言葉。なかでもショート丈の厚底ブーツは一人一足持っておきたい。
31 テディ生地からのぞく足もとには、クレープソールのニットブーツ
32 サイファイな空気を運ぶテック素材
33 「陰影」にフォーカス。ナイロンのキルティングを用いたプラットフォームはボクサー風にアレンジ 
34 足首が細めかつレースアップなので、ソールが厚くても洗練された印象に。ブーツ〈ソール9.5㎝〉¥105,600/コム デ ギャルソン(ジュンヤ ワタナベ)
35 サイドゴアブーツは3層構造のソールでアップデート。ブーツ〈ソール8.5㎝〉¥94,600/sacai

SOURCE:SPUR 2022年8月号「"欲しい服、着たいトレンド"まとめ」

photography: ISEKI (still), ©AFLO (runway) styling: Momoko Sasaki

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