【地中図書館】大地と融合する図書館とともに、自然と共生する服を着る

美しい自然を守り、限りある資源を次世代へとつなぐため、装いにもスマートな選択を取り入れたい。周囲の環境に溶け込むように存在する、地中図書館を舞台に、サステイナビリティとモードを両立した服に目を向ける

"持続可能"を追求する服と 叡智を求めて地中へ潜る

マリーン・セルのウェア 地中図書館
ジャケット¥229,900・パンツ¥64, 900・帽子¥45,100・ピアス¥38, 500・ブーツ¥139,700/MATT.(MARINE SERRE)

約3000冊の多様な蔵書とともに大地に潜る地中図書館は、まるで自然の中に突如現れる知の集積所。廃材やデッドストックをアップサイクルし、モードへと昇華するマリーン・セルのウェアとともに、内部へ潜入。今季は、再生タオル素材にオリエンタルなジャカード織りを施した。心地よく体を包むオーバーサイズジャケットを、サイクリングパンツで活動的にスタイリング。温暖化による気候下で少しでも快適に過ごせるようにとの希望が込められた。

自然と伝統を礼賛するスカートで草木と戯れる

チョポヴァ・ロウェナのプリーツスカート 地中図書館
スカート¥179,850(CHOPOVA LOWENA)・ニット¥64,350(VAQUERA)/ドーバー ストリート マーケット ギンザ ブーツ¥42,900(参考価格)/エーグル カスタマーサービス(AIGLE)

ブルガリアの民族衣装をベースにしたチョポヴァ・ロウェナのプリーツスカートは、リサイクルした材料やデッドストックテキスタイルを使用する。フロック素材で 無数のバラを描いた新作で、自然への愛を主張。ロックスタイルをベースに、ラバーブーツでアウトドアミックスに落とし込んだ。

ほんのひととき、都会から離れ静かな地中で自分と対話する

ジル サンダー+のウェア 地中図書館
ブルゾン¥295,900・ショートパンツ¥139, 700・サンダル¥165,000/ジルサンダージャパン(ジル サンダー+ バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー)

「都会から抜け出した暮らし」をテーマに掲げるジル サンダー+のウェアを装い、図書館の中で穏やかな時間を過ごしたい。ひまわりが咲き誇るセットアップなら一人の時間だってポジティブに。リサイクルナイロンを採用したリップストップ生地は、軽く、耐久性もあり、機能面でも優れている。

多方面に配慮した服が人と自然のつながりに気づかせる

ステラ マッカートニーのデニムシャツ 地中図書館
シャツ¥122,100・パンツ¥139,700/ステラ マッカートニー カスタマーサービス(ステラ マッカートニー)

デニムシャツとハーフパンツの潔い組み合わせは、徹底した環境配慮のスタンスとともに完成する。GOTS認証を受けたオーガニックコットン製のデニムシャツは、裾に施したダメージ加工がグランジテイストをきかせる。クリーンな生産背景とのギャップが面白い。パンツは、動物皮革の代替であるヴィーガンオルターマット素材。ステラ マッカートニーのアクションは進化とともに続いていく。

知を吸収し、成長する。進化し続ける姿勢が未来を紡ぐ

ボッテガ・ヴェネタのLIDO 地中図書館
サンダル¥192,500・シャツ¥872,300・中に着たタンクトップ¥110,000・パンツ¥819,500・ピアス¥284,900(参考価格)/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)

アイコニックなイントレチャートをあしらった人気シューズ「LIDO」がサステイナブルに生まれ変わった。アウトソールに、生分解性レザーとバイオベースのポリウレタンを新たに採用。定番品こそ、環境負荷を減らすという取り組みに共感する。天窓から降り注ぐ自然光が神秘的なホールは、未来を育む場をイメージして造られた。

持続可能性へのカギは職人技とテクノロジーの融合

ミュウミュウのマテラッセ 地中図書館
バッグ¥302,500・ニット¥308,000・トップス(上)¥137,500・トップス(中・参考色)¥137,500・トップス(下)¥119,900・ブーツ¥275,000(すべて予定価格)/ミュウミュウ クライアントサービス(ミュウミュウ)

ミュウミュウのクラフツマンシップが息づくマテラッセを、環境への負荷が少ない形で再現した。廃棄物から再生されたナイロン繊維であるエコニール®を用いて、アイコンバッグにモダンな表情と機能性を与えた。フレッシュなグリーンカラーが、生命力あふれる春の草木と共鳴する。

自然の可能性を信じ、クリエーションに昇華する

クロエのウェア 地中図書館
ジャケット¥565,400・中に着たトップス¥128,700(参考価格)・パンツ¥322, 300/クロエ カスタマーリレーションズ(クロエ)

地中図書館の天井高や部屋の構造は、土地の傾斜に応じて決められている。自然を生かし、敬うクリエーションはクロエと通ずる。ジャケットは、レザー業界の環境保護団体認証の工場で製作し、環境負荷の少ない製作過程が取られている。パンツは、リサイクルコットンと天然繊維をブレンドしたデニム生地だ。自然豊かな景観と調和するホワイトトーンでまとめて。

地中図書館

2023年2月、千葉県の複合施設KURKKU FIELDS内にオープンした。すり鉢状の特徴的な土地にひっそりと建築され、⼈々が地中に潜り込んで本を読み、知を蓄えることをコンセプトとする。蔵書は、⾃然や農的な暮らしに関するものを中⼼に詩、哲学、科学など多岐にわたる。設計は建築家の中村拓志。
住所:千葉県⽊更津市⽮那2503
営業時間:12時~17時
定休日:⽕・⽔曜(祝⽇を除く)※事前予約制。
「KURKKU FIELDS MEMBERSHIP」加⼊者のみ利用可能 

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