【アウトドアウェア&小物の名品】山に精通するプロや目利きがリコメンド!

アウトドアに精通する人たちが信頼を置く、気の利いたウェアやグッズ。 屋外のフィールドだけではなく、普段から活躍する名品を実体験からお届け。

山を巡るふたりの4種の神器

登山が人生の一部になっている彼女たちを支える相棒とは? 選び抜いた逸品と、山の魅力について教えてもらった

登山家見習い・野口絵子さんの愛用アイテム

登山家見習い・野口絵子さんの愛用アイテム

1. キャリー・ザ・サンのソーラー充電式ランタン

太陽光で光るLEDライトを内蔵したキューブ。「コンパクトに畳めて、軽くて携帯しやすい。ニュージーランド時代には、周りの友人たちにすごく珍しがられてキャンプ帰りにプレゼントしたことも。おしゃれだし、災害時にも重宝するので、家では各部屋に置いています」

¥4,290/ランドポート(キャリー・ザ・サン)

2. ファイントゥデイのドライシャンプー

水を使わず、ヘアの汚れや臭いなどの不快感を軽減。「何日も洗髪できない、ヒマラヤトレッキングの必需品。下山後でも髪が絡まないので快適です」。普段は防災グッズとして。

「フレッシィ ドライシャンプー(ディスペンサー)」(150㎖)¥550(編集部調べ)/ファイントゥデイお客様窓口(ファイントゥデイ)

3. とらやの小形羊羹

「私にとって欠かせない行動食です。もちろん、日常のおやつでもいただいているのですが、山で食べると何倍もおいしく感じるんですよね。それまでのつらさが吹っ飛ぶほど。限られたもので栄養を摂取する登山時に、日本の美食に触れると心が休まる効果もある気がします」

(5本入り)¥1,620/とらや 赤坂店(とらや)

4. ミレーのレギンス&アンダーウェア

(右)「サラッとした肌ざわりが好きで、普段からよくはいています」。UPF50+の高い紫外線カット効果も。

レギンス¥4,950

(左)「夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるインナーです。ヒマラヤでは、ヒートテックの下に重ねて使いました」

トップス¥5,830/ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン(ミレー)

山を登り切ることでもっと自分を好きになれる

初の雪山登はんが小学2年生のとき。今年はエベレストのすぐ南にあるヒマラヤの6,000m峰、アイランドピークを約30日間かけて踏破した。人生の大半を急峻と向き合ってきた野口絵子さんが、過酷な登山に挑戦する理由とは?

「ハードですけど、それを乗り越えられたことがうれしくて、よく頑張ったなと自分を素直に褒めてあげられるんです。日常生活では"あぁ、自分ってダメだな"なんて考えがちですけど、山に登るとポジティブになれる。山は自分のよさをつくり上げられる場所だと思っています」。

ひとたび山へ向かえば生活リズムも、行動パターンも、目にする光景も変わってくる。「都会や家にいるとなかなか気づけない四季の変わり目など、普段見えないものが見えてくるんです。だから、山に帰りたくなるのかも」。

"登山家見習い"の肩書はまだまだ先の世界があって、今は道の途中だという彼女の意思表示。そこでの道草を楽しむには、長く連れ添える愛用品が不可欠だ。

野口絵子プロフィール画像
登山家見習い野口絵子

2004年生まれ。七大陸最高峰を制した父・野口健とともに幼少期から登山を始める。高校時代をニュージーランドで過ごし、現在は大学に通いながらテレビ番組のレポーターも務める。

山岳収集家・鈴木優香さんの愛用アイテム

山岳収集家・鈴木優香さんの愛用アイテム

5. アイスブレーカーのブラキャミソール&ショーツ

「肌ざわりがよく、汗をかいてもベタつきません。締めつけ感がなくリラックスできるので、普段でも山でも出番が多いです」

ショーツは、洗練された豊富なカラー展開で、上下異なる配色も楽しめる。ブラキャミソール¥14,300・ショーツ¥4,950/ザ・ノース・フェイス 3(マーチ)(アイスブレーカー)

6. サンホワイトP-1のワセリン

「刺激の少なさと保湿力の高さがうれしい。特に長期の山行では、日焼けや砂埃で肌が荒れやすいので欠かせません。紫外線による酸化の影響が少なく、日光の下でも安心です」

無添加で、顔から体にまで使える。「サンホワイトP-1 チューブ品」(50g)¥1,320(編集部調べ)/日興リカ (サンホワイトP-1)

7. モンベルのバックパック

「10年ほど前から使い始めて、今持っているもので3代目。本体がメッシュ生地で、中のポーチやスタッフバッグが見える可愛さと、機能性とを両立したアイテムです」

水抜けがよく、速乾性にも優れている。「メッシュギアコンテナ 20」〈H40×W28×D18〉¥5,940/モンベル・カスタマー・サービス(モンベル)

8. オピネルのペティナイフ

ステンレススチールの刃で、切れ味がよく錆びにくいし、メンテナンスも楽々。「もともとは自宅用に買ったのですが、持ち運びしやすいサイズなので、山で簡単な調理をするときにも使うようになりました。携帯するときは、端切れの布を用いて自作したカバーで包みます」

¥1,320/ハイマウント(OPINEL)

想定外の出合いや景色が山の中にはいつもある

多忙な日々の合間を見つけては新しい山へと足を運んでいる鈴木優香さんは、玄人からビギナーまであらゆるアクティブ派に愛されるモンベルの元デザイナー。意外にもアウトドアライフへの目覚めは前職への就任後だった。

「プロダクトデザインを学んでいた学生時代に、シンプルで機能的なデザインに惹かれて就職先を決めました」。そんな彼女のギアの選定基準は「洗練されたものが好きです。日常でも山でも選び方は同じです」。多いときには、月に3、4回、山に登るという。「山の魅力は、必ず美しいものに出合えるところ。日常にはないハッとする瞬間を求めて、何度も山に向かってしまいます」。

トレッキング中に撮影した写真や体験をもとに作品をつくり、表現活動を続けて7年がたつ。二度と出合えない一瞬は、作品として日常の中にずっととどめておけるようになった。石や枝から美しい景色、そして気づきや着想源まで、鈴木さんが非日常の山で収集する対象は多岐にわたる。

鈴木優香プロフィール画像
山岳収集家鈴木優香

東京藝術大学大学院修了後、モンベルのデザイナーを経て独立。2016年より、山の景色をハンカチに仕立てるプロジェクト「MOUNTAIN COLLECTOR」を主宰。

モードな目利きたちは 〝いいもの″を知っている

ファッションの最前線と、大自然の中とを行き来するプロフェッショナルがたどり着いた、私的な必需品

RECOMMENDERS エディターASADA(SPUR編集部) 井伊百合子さん(スタイリスト) 稲垣友斗さん(スタイリスト) 枝 比呂子さん(PR) 金子夏子さん(スタイリスト) 黄瀬麻以さん(フォトグラファー) 佐竹 彩さん(PR) shucoさん(ヘアアーティスト) 都木麻友美さん(PR) 高橋庄太郎さん(ライター) 福永晃子さん(エディター) 古田千晶さん(スタイリスト) 森 美穂子さん(アンドワンダー デザイナー)〔五十音順〕

いつも快適なアンダーウェア

ハロコモディティーのソックス、ロトトのソックス、フィッツのソックス

1. ハロコモディティーのソックス

コットンポリエステル糸を用いた一足は、柔らかな肌ざわりで高機能。吸汗性と速乾性、さらには抗菌・防臭も。「快適さに加えて、かかとのメッセージが純粋に可愛くて。登山中に踏み込むとき、足袋型だとサポートしてくれるような安心感があります」(PR 都木麻友美さん)

¥2,750/ランチ(ハロコモディティー)

2. ロトトのソックス

国内有数の靴下産地、奈良のブランド。定番のダブルフェイス仕様は、ふっくらとした風合いが特徴。「嫌な締めつけがなく、クッション性が高くてとにかく気持ちいいんです。普段使いもしてますし、山小屋の中でもよくはいています」(スタイリスト 金子夏子さん)

¥2,310/ロトトショールーム(ロトト)

3. フィッツのソックス

柔らかなはき心地を追求したハイカーシリーズから。「極細のウール糸で高密度に編まれた靴下は、着圧も優しくてとてもいいです」(スタイリスト 井伊百合子さん)全体は中厚手ながら足裏のみに限定されたクッションで、普段ばきもしやすい。フィット感も抜群だ。

¥3,630/ケンコー社(フィッツ)

カスカアーダのカップつきキャミソール、ルルレモンの3枚パックショーツ

4. カスカアーダのカップつきキャミソール

太めの折り返しで、裾まわりがめくれ上がらないよう配慮されている。絶妙なフィット感は、アクティブシーンの味方。「オーガニックコットンが気持ちよく、形もきれい。華奢なストラップでも下着感がないので、透ける服との重ね着にもおすすめ」(ヘアアーティスト shucoさん)

¥14,300/S&T(カスカアーダ)

5. ルルレモンの3枚パックショーツ

「洗えばすぐ乾き、はき心地も快適で旅先でも日常でも活躍します。ボトムにショーツのラインや色が響くこともないので、季節を問わず使えるのも気に入っています」(フォトグラファー 黄瀬麻以さん)ストレッチ性に優れ、ずれにくい作りもアウトドアシーンにぴったり。

(3枚セット)¥5,800/ルルレモン

アンドワンダーのカットソー、アイスブレーカーのTシャツ

6. アンドワンダーのカットソー

吸水速乾性に優れた、POLARTECの
"POWER DRY"製の一着。「とにかく動きやすいパターン設計です。バックパックを背負って山を登っていると、インナーが段々と上がってくるところを、長めの丈と裾のゴムで防いでくれます」(エディター 福永晃子さん)

¥16,500/and wander

7. アイスブレーカーのTシャツ

メリノウールを天然由来の染料で染めた"ネイチャーダイ"シリーズ。この色は、ペパーミントの葉によるもの。「毎年カラーを変えて継続発売されていて、僕も毎年買い足しています。肌ざわりが最高」(ライター 高橋庄太郎さん)

¥16,500/ザ・ノース・フェイス 3(マーチ)(アイスブレーカー)

街着も洗練させる、バッグ&シューズ

ロンシャンのバッグ

8. ロンシャンのバッグ

「旅のセカンドバッグにとても便利。折り畳んで収納できるので、持ち運びの邪魔になりません。レザーの持ち手のおかげで、カジュアルになりすぎないのも好ポイントです」(ヘアアーティスト shucoさん)FILTと協業して作られたシックなネットバッグ。

「ル プリアージュ® フィレ」〈H31×W38〉¥22,000/ロンシャン・ジャパン(ロンシャン)

ケイルのバックパック、パランテのバッグ

9. ケイルのバックパック

ウルトラライトハイキングシーンを牽引する、韓国発の気鋭ブランドから。「アクティブなシーンで活躍する、軽くて使いやすいバックパックを探し続け、これだ!と思いました。タウンユースでのデザインとしても素敵で、出張のときにもよく使っています」(PR 都木麻友美さん)

「Cho Pee」20L¥18,700/ナイスタイム マウンテン ギャラリー(ケイル)

10. パランテのバッグ

アメリカ拠点の新星ウルトラライトブランドのもの。「ランニングのときにバッグがずれないよう、サイドにもテープがついていて、ボディにフィットする仕様になっています。この作りを活かし、ハーネスのようにジャケットの上から合わせても楽しめます」(スタイリスト 稲垣友斗さん)

「サイドバッグ」〈H22×W26〉¥10,560/ノマディクス(パランテ)

イノヴェイトのシューズ、ザ・ノース・フェイスのサンダル

11. イノヴェイトのシューズ

2000年代中頃に生み出されたオリジナルモデルを復刻したハイキングシューズ。「低山にはもちろん、ゴアテックスを採用した防水仕様なので、街での雨用シューズとしても実用的です」(PR 枝 比呂子さん)アッパーは耐久性に優れたコーデュラナイロンで快適性も高めている。

「フライロック」¥24,200/デサントジャパン お客様相談室(イノヴェイト)

12. ザ・ノース・フェイスのサンダル

2層で構成されたソールにより、クッション性と安定性の高さを両立。「日常から、アクティビティ後のリラックスにも使える、頼れるサンダルです。太めのトングも相まって足をすっぽり包み込むよう。抜群の履き心地です!」(PR 佐竹 彩さん)

「リアクティブ フリップ」¥9,900/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター(ザ・ノース・フェイス)

ダナーのブーツ

13. ダナーのブーツ

ダナーを象徴するモデル。「山でも都会でも使う一足として、ゴアテックス®ブーティによる高い防水性と、暖かさがありがたい。機能性は間違いのない名品です。アンドワンダーではサイドパネルにリフレクターがきいた、エクスクルーシブモデルも発表しています」(アンドワンダー デザイナー 森 美穂子さん)

「ダナー ライト」¥74,800/ダナー

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