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山を巡るふたりの4種の神器
登山が人生の一部になっている彼女たちを支える相棒とは? 選び抜いた逸品と、山の魅力について教えてもらった
山を登り切ることでもっと自分を好きになれる
初の雪山登はんが小学2年生のとき。今年はエベレストのすぐ南にあるヒマラヤの6,000m峰、アイランドピークを約30日間かけて踏破した。人生の大半を急峻と向き合ってきた野口絵子さんが、過酷な登山に挑戦する理由とは?
「ハードですけど、それを乗り越えられたことがうれしくて、よく頑張ったなと自分を素直に褒めてあげられるんです。日常生活では"あぁ、自分ってダメだな"なんて考えがちですけど、山に登るとポジティブになれる。山は自分のよさをつくり上げられる場所だと思っています」。
ひとたび山へ向かえば生活リズムも、行動パターンも、目にする光景も変わってくる。「都会や家にいるとなかなか気づけない四季の変わり目など、普段見えないものが見えてくるんです。だから、山に帰りたくなるのかも」。
"登山家見習い"の肩書はまだまだ先の世界があって、今は道の途中だという彼女の意思表示。そこでの道草を楽しむには、長く連れ添える愛用品が不可欠だ。
2004年生まれ。七大陸最高峰を制した父・野口健とともに幼少期から登山を始める。高校時代をニュージーランドで過ごし、現在は大学に通いながらテレビ番組のレポーターも務める。
想定外の出合いや景色が山の中にはいつもある
多忙な日々の合間を見つけては新しい山へと足を運んでいる鈴木優香さんは、玄人からビギナーまであらゆるアクティブ派に愛されるモンベルの元デザイナー。意外にもアウトドアライフへの目覚めは前職への就任後だった。
「プロダクトデザインを学んでいた学生時代に、シンプルで機能的なデザインに惹かれて就職先を決めました」。そんな彼女のギアの選定基準は「洗練されたものが好きです。日常でも山でも選び方は同じです」。多いときには、月に3、4回、山に登るという。「山の魅力は、必ず美しいものに出合えるところ。日常にはないハッとする瞬間を求めて、何度も山に向かってしまいます」。
トレッキング中に撮影した写真や体験をもとに作品をつくり、表現活動を続けて7年がたつ。二度と出合えない一瞬は、作品として日常の中にずっととどめておけるようになった。石や枝から美しい景色、そして気づきや着想源まで、鈴木さんが非日常の山で収集する対象は多岐にわたる。
東京藝術大学大学院修了後、モンベルのデザイナーを経て独立。2016年より、山の景色をハンカチに仕立てるプロジェクト「MOUNTAIN COLLECTOR」を主宰。
モードな目利きたちは 〝いいもの″を知っている
ファッションの最前線と、大自然の中とを行き来するプロフェッショナルがたどり着いた、私的な必需品
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