ようやく暑さから解放され、気持ちよい風が吹き渡る季節になった。それに応じて装いも半袖から長袖へ、重ね着も楽しめるように。そんな今、モード好きな人はどんなものを着ている？ 2023年の秋に購入したアイテムを主役にしたコーディネートを特別にスナップ。トレンドを意識した着こなし術を参考に、秋スタイルをアップデートしてみて。
【ドリス ヴァン ノッテンのメッシュトップス】メンズアイテムで作る、透けレイヤード
スーパー エー マーケット 青山 スタッフ 足立愛子さん（@adachiaiko_）
メンズで展開しているドリス ヴァン ノッテンのメッシュトップスを選んだ足立さん。「ショーを見た時から気になっていたアイテム。今季は特にトップス類が豊富で、いちばん狙っていたナンバリングデザインを迎え入れました。インナーも透け感があるものを選ぶことで、秋らしさを感じながらも軽やかな雰囲気になるようレイヤードしています」。
「メッシュトップスとダブルボトムスの柄合わせに挑戦したので、インナーとシューズは黒を選んで、上品にまとめました。今季他に買いたいものは、キラキラとした気分の上がるアイテム。ウェールズ ボナーのビジュー付きのフラットシューズや、ラバンヌのバッグが気になっています」。
この1枚で旬のスポーツMIXが叶う
オーバーシルエットのメッシュトップスはメンズで展開しているアイテム。前面の「23」と袖のグラフィックに存在感があり、スポーティなメッシュ素材が印象的。足立さんのように袖をまくってインナーを見せると、全身のメリハリが出る。
【エムエーエスユーのショーツ】色と素材で遊ぶ、プレイフルなスタイル
フラワーショップ勤務 早崎円馨さん（@madokahayasaki）
「最近グッと寒くなってきたので、レイヤードを楽しむコーディネートにしてみました。秋冬だけど明るい色を取り入れて、重ねても重くならないようにまとめています」。自身のお気に入りだというブランド、エムエーエスユーでまとめた着こなしは、色と素材を意識して。
「ショーツは、ファッションショーを見たときからずっと注目していました。キラキラと光るラインストーンが絶妙に可愛くて、メンズアイテムですが即決。太めのパンツと合わせたり、冬はタイツや厚手の靴下と合わせて穿くのが今から楽しみです」。
ラインストーンを随所にあしらった贅沢な一枚
この数シーズンで提案している、エムエーエスユーのラインストーン使い。カラフルな色合いのストーンをあしらうことで、動くたびにキラキラと輝く。スウェットやロンTなど、秋冬のカジュアルな装いも気軽にドレスアップできるはず。
【ガブリエラ コール ガーメンツのシャツ】首もとの合わせ技にセンスが光る
スタイリスト 小笠原夏未さん（@o49650583）
「ネットサーフィン中にファーフェッチのサイトで出合ったシャツです。収集癖があるので、ストライプのシャツで気に入ったデザインのものがあると、つい購入してしまいますね。あえてXLサイズを選んで、今っぽくオーバーサイズで着ています」。
お気に入りのシャツを2023年の秋はどう着る？ 「グレーのスカートを合わせて、オフィス感のあるスタイリングで見せるのが最近のマイブーム。全体的にきれいめなので、合わせる小物類でカジュアルダウンをしています。元々オーバーサイズのアイテムが好きなので、今季流行っているのが嬉しい！」
繊細な仕立てと上質な素材選びに品が出る
ガブリエラ コール ガーメンツらしいベーシックな一着。小笠原さんのように大きめのサイズを選ぶことで、レイヤードいらずの存在感に。第一ボタンを外してネックピースを合わせると、シンプルになりすぎず、個性もあわせて演出できる。
【コトハヨコザワのレッグウォーマー】デニム素材で今季らしさをプラス
ON TOKYO SHOWROOM SALES/PR 山中詩穂さん（@chachachaaasu）
今年のトレンドアイテムでもあるレッグウォーマー。定番のニット以外に、デニムという選択肢もあり。「コトハヨコザワの展示会で個人オーダーしたものが先日届いたんです。ただカジュアルな装いに合わせるだけじゃなく、スラックスやジャンプスーツなどに合わせて、意外性のある着こなしで楽しんでいます」。
「今は、甘辛MIXが気分！ 今日はヴィンテージのスカジャンに、レース素材のインナーやミニスカートを組み合わせて、メリハリを出しました。洋服は結構買ったので、あとは帽子や手袋など、秋冬らしいファッション小物が欲しいなと思っています」と山中さん。
簡単にギャップが作れる万能レイヤードアイテム
背面にあしらったドローコードで長さを自在に調整できるレッグウォーマー。スウェットパンツやジャージの上に穿くことで、エッジの効いたスタイリングに仕上がる。膝下で着用する場合は、裾をロールアップしてアレンジすることも可能。
【ニューバランスのスニーカー】定番スニーカーはスウェード素材で秋支度
デザイナー 諏訪朱音さん（@akane_suwa）
「今季ゲットしたニューバランスのスニーカーは、ライトグレーの珍しい色味と、スウェード×メッシュの組み合わせが可愛くてすぐに購入。今日のスタイリングは、モノトーンでも重くならないように、シルエットがコンパクトなアイテムを選んでいます。インナーにタイトなボディスーツを合わせて、メリハリを加えているところもポイントです」。
「普段はソールまで黒いスニーカーを選ぶことが多いのですが、元々1990年代の少しギークな要素のあるスタイリングが好きなこともあり、レトロな雰囲気が出るデザインを選んでみました。今他に欲しいアイテムは……毎日使っている度入りの眼鏡を新しく新調したいと思っています」。
レトロなロゴと素材の掛け合わせがユニーク
ニューバランスが創業した1906年にちなんで名付けられた「M1906」は今年の人気モデル。ダメージが入ったように部分的にあしらわれたスウェード素材が特徴的で、さりげないながらも足もとのアクセントになっている。モノトーンルックとも好相性。
【ジャエニューのジャケット】ボリュームのあるアイテム同士で印象付けて
FINN スタッフ 西ことみさん（@__ktm.n）
立体感のあるデザインが好きだという西さん。今季購入したのは、自身が働くショップFINNで取り扱う新鋭ブランド、ジャエニュー。「テーラードアイテムだけど、気張らないラフな雰囲気で着られる点が好きですね。折り紙のような直線的なパターンも面白くて気に入っています」。
「肩の力が抜けたスタイルにしたかったので、あえてボトムもワイドなものを選んで“ズルズル”のバランスで合わせてみました。ラフになりすぎないように、小物選びはエッジを効かせています」と西さん。バッグは海外のオンラインサイトで購入したというテモワール。
立体的に仕立てられたパターンに注目
ベルギー・ブリュッセル出身の気鋭デザイナーが手掛けるジャケット。ボタンを留める位置によってシルエットが変わる、創作的なデザイン。アイテム単体で見ると平面的だが、実際に着ると身体のラインに沿って膨らみが出て、立体感が生まれる。
【ロンバートのバッグ】レザーを効果的に用いて重厚感を演出
DELTAスタッフ Sakuraさん（@i__124）
装飾的なアイテムを選ぶことが多いというSakuraさんは、“万能”なバッグを探していたという。「構築的なフォルムが目を惹くロンバートのバッグは、コーディネートを問わず、どんなときでも持てるのでお気に入りです。中にはカードホルダーもついていて、財布要らずなところも嬉しい。ちょうどいいサイズ感なんです」。
「ジャケットの上から太めのベルトを合わせた今日のスタイリングは、全身の中にレザーアイテムをちりばめているのがポイント。透け感のあるドレスからチラリと見えるロングブーツも、秋らしい気分で仕上げてみました。メンズっぽいサイズ感の服をモードに着るのが最近のマイブーム」。
小ぶりながらも主役級のハンドバッグ
繊細なスムースレザーのバッグは、鉱物のように底面の片側が削られたような独特なフォルムが特徴。正面の留め具にシルバーを用いることで、無機質ながらもエッジィなあしらいをプラス。手で持っても、肩にかけても、存在感を出してくれるデザイン。
【ドリス ヴァン ノッテンのスカート】異素材MIXのエレガントスタイル
スタイリスト 山﨑静香さん（＠shizuka_yamazaki__）
「ランウェイで見て一目惚れだったアイテムをついに手に入れたんです！」と山﨑さん。ドリス ヴァン ノッテンのスカートは、花柄のジャカード素材とシルバーの組み合わせが新鮮。「最近やっと涼しくなって秋気分になったので、ふらっと立ち寄った青山店で購入しました。異素材MIXなスタイルがこの一枚でかなうので、スタイリングの幅が広がったように思います」。
「さらに手持ちのロングスカートを重ねてみたら、もっと面白いかなと思って！ ボトムスのボリュームに負けないように、メンズ用のジャケットを最後に羽織ってバランスを取っています。髪が伸びたので、久しぶりにマニッシュなスタイリングにもトライしたいですね」。
裾からチラリとのぞく、光沢感のあるシルバー
ブランドが得意とするジャガード素材の花柄生地に、シャイニーなシルバー生地をレイヤード。秋冬らしい重厚感が演出できるため、Tシャツといったカジュアルなアイテムも上品にアレンジできる。ロング丈のレザーブーツとも相性よし。
【クロックス×アリーズのシューズ】秋色の厚底シューズを主役に
フォーゲットミーノッツ ディレクター／バイヤー 米山静さん（@shizuka_fmn）
「今年の1月にパリのファッションウィークへ出張に行った際、アリーズの展示会でこのシューズを見て、必ず買おうと決めていました。アリーズらしい色合いが他のブランドにはないポイントで、とても可愛いですよね。ボリュームのある足もとを目立たせるために、ボトムスはサイクルショーツでミニマムに」。
「定番のクロックスよりも厚底のモデルなので、ボトムス次第で印象が変わります。今日みたいなショート丈のボトムスにはルーズソックスを合わせたり、逆に裾がずるぐらい長い着丈のデニムやスウェットパンツを選んだり。靴メインでコーディネートを考えることが楽しいなと思えたアイテムです」。
コラボレーションならではの個性が満載！
クロックスならではのアクセサリー、ジビッツもコラボレーション仕様に。きのこや石など独特なモチーフ選びがユニーク！ 他にもニットを編み込んだストラップや、ニュアンスのあるイエローカラーなど、ほかにはない要素が盛りだくさん。
【セヤ.のシャツジャケット】温もりのあるコーデュロイ生地で秋冬を意識
PR／ムーアギャラリー オーナー 羽根郁美さん（@ikumihane）
腰に巻いたシャツジャケットは、今からの季節に使える万能アウター。「展示会で一目惚れしてオーダー。やっと着られる季節になって嬉しいです。ウールジョーゼットのような柔らかいダブルコットン生地で、薄手ながら暖かく、着心地がとてもいい。シアー素材のドレスを合わせて素肌感を少し出すと、モードに合わせられると思います」。
「後ろはバイアスに生地が使われているから、ダボっとしているのに上品なんですよね。なので羽織ったときの後ろ姿もすっきりとかっこよく、大人っぽく見せられる点も気に入っています。セヤ.ならではのパターンにうっとりとしますね」。
削ぎ落とされたミニマルなデザインに魅了
シルエットにこだわり、背面まで無駄のないミニマムなデザインを作るセヤ.らしい一枚。秋冬を象徴するコーデュロイ生地は優しいオフホワイトの色合いで、ベージュやブラウンなど落ち着いた色のアイテムともマッチする。胸下の切り替えが入ることで、シャープな印象に。
