2024.01.19

ロジェ ヴィヴィエの最新コレクションと、ゲラルド・フェローニが過ごす和の休日

ロジェ ヴィヴィエの2024年春夏コレクションの世界を体現した「ヴィヴィエ エレメントの世界」が日本のプレスやゲストたちに披露された。

このプレゼンテーションは、昨年、パリのファッションウィークで行われたスペシャルなインスタレーションを再現したもの。創業者であるムッシュ ロジェ・ヴィヴィエの遺したアイデンティティと、現クリエイティブ・ディレクターであるゲラルド・フェローニの解釈が交差する、クリエイティブな空間に身を委ねたい。

色と装飾に満ち溢れた新作。一足早い春の祭典に心躍る!

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「ヴィヴィエ エレメントの世界」と題されたコレクションは、イタリア人セットデザイナー、レイラ=マリア・フテイタによる4つの絢爛豪華な空間デザインからなる。パリで公開されたカテゴリーのなかから、「AN AIR OF PRECIOUSNESS(希少性の風)」、「THE SHAPE OF LIGHTNESS(軽やかな形)」、「THE HEART OF PASSION(情熱のハート)」の3つの空間が東京の綱町三井倶楽部で再現された。来日したゲラルド・フェローニに新コレクションの見どころを聞いた。

「このプレゼンテーションではロジェ ヴィヴィエが大切にしている装飾性と、サヴォアフェールをドラマチックに視覚化しています。今季はメゾンのレガシーとアーカイブス、そして演劇的な世界を融合しました。今回発表する3つの部屋は、私の作品のインスピレーション源とも言えるものです。1つ目の部屋“AN AIR OF PRECIOUSNESS”では、メゾンの揺るぎない価値について。ここでは私たちのジュエリーがベルベットやオーガンジー、ストラス使いなど精巧で工芸品のような作品とともに並びます。上階は、“THE SHAPE OF LIGHTNESS”の空間。ここでは、私がアーカイブスから復刻させたキトゥンヒールの『ヴィヴ カナール』シューズの大きなオブジェが目を引きます。キャンディ色の雲が部屋中に広がり、この美しいシューズをポップアートのように演出します。最後の部屋は“THE HEART OF PASSION”。ピンクとレッドで彩られた空間に、私のお気に入りの『アイ ラブ ヴィヴィエ』パンプスが展示されています」。

会場を改めて鑑賞しながら、ゲラルド・フェローニは今季のコレクションで最もこだわったポイントについて語った。
「このプレゼンテーションを通して、刺しゅうやドレープ使いなど、伝統を受け継ぐ職人が生み出す貴重なディテールが、どれだけ私たちのレガシーであるかを感じ取ってもらえるはずです」。

2024年春夏コレクションの注目アイテムをチェック!

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シューズ「ヴィヴ カナール」〈H5.5cm〉¥157,300/ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン(ロジェ ヴィヴィエ)

1950年代のメゾンのアーカイブスから着想を得た新作は、細長い優美なカナールトゥが特徴的なパンプス。キャンディカラーのパテントレザーと細身のストラップがレトロシックな趣に誘う。乙女心をくすぐるインソールのハートも、ロジェ ヴィヴィエらしさ満点。

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シューズ「ヴィヴ カナール」〈H5.5cm〉各¥270,600/ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン(ロジェ ヴィヴィエ)

優美なシルクミックスサテンを採用し、クリスタルをちりばめた「ショック」バックルをあしらったエレガントなシューズ。いつものスタイリングをとびきり華やかにアップデートしてくれるはず!

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バッグ「ヴィヴ ショック」〈H11.5×W21×D5cm〉各¥443,300/ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン(ロジェ ヴィヴィエ)

グラマラスなクラッチバッグは、ダンスフロアのストロボライトがインスピレーション源。しなやかなナッパレザーに、スパンコールやストラスをちりばめて同色のスクエアバックルをミックス。取り外し可能なショルダーストラップが付いており、2WAYで活用できる。

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(左)バッグ「ヴィヴ ショック」キャンディ クラウド〈H12.5×W24×D6cm〉¥567,600、(右) 「ヴィヴ ショック」レザー カード ホルダー 〈H8.5×W12.5×D4cm〉¥157,300 /ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン(ロジェ ヴィヴィエ)

スウィートなパステルトーンのカラーパレットが目を引く「キャンディ クラウド」コレクション。柔らかなレザーが美しいギャザーを描くフロント部分には、アイコニックなメタルバックルが輝く。シックなムードを演出するターンロッククロージャーもポイント。

ゲラルド・フェローニとともに日本の美に触れる1日

今回のプレゼンテーションのために来日したゲラルド・フェローニのオフタイムにSPUR.JPが独占密着! 日本文化をこよなく愛する彼が訪れた場所とは?

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かつてはパリの自邸の庭で盆栽を楽しんでいたこともあるというゲラルド。日本の落ち着いた冬の庭園を訪れたいというリクエストを受けて、まずは八芳園内の日本庭園へ。
「以前日本を訪れた際、公園のように一般の方にも開かれた場所に、盆栽が置かれているのを見たことがあるんです。日本ではそのような環境があること自体に感銘を受けました。この八芳園では、樹齢500年を超える盆栽を間近で見ることができて、とても素晴らしかったです」。

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日本庭園を堪能した後は、旧古河邸に場所を移して茶道を体験。この庭園は大正時代に作られた格調高い洋風庭園から、池泉回遊式の日本庭園へと続く、和と洋が融合した類稀な美しい空間。その中の茶室でいただく抹茶は格別だ。
「前回来日したときには、盆栽という芸術に出合うことができましたが、今回の来日では、伝統的な茶道が体験できると聞いて楽しみにしていました。茶道はとても美しい儀式ですね。最初は作法が分からず戸惑いましたが、指導してくださった女性の流れるような所作を参考にして学ぶことができました。でも、どこでお礼を言ったらいいのか、そのタイミングが難しいですね(笑)。いただいた抹茶や和菓子もとても美味しかったです」。

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オフの日の最後は、金継ぎのワークショップへ。金継ぎの歴史の話に聞き入りながら、漆の使い方や技法について質問するなど興味津々。日本の伝統工芸を自ら体験した。
「金継ぎのワークショップでは、この繊細な伝統技法と、日本ならではの細やかな心遣いに、深い感銘を受けました。実際に体験してみると、伝統的な手法でありながらコンテンポラリーでもあると思いました。修復して、新しい魅力を付加して、さらに良いものを作り出す工程なのだと理解したからです。できればこの金継ぎキットを購入して家でも練習したいですね!」。

ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン
https://www.rogervivier.com/
0120-957-940

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