アレッサンドロ・ミケーレによる新生【ヴァレンティノ】を徹底解剖!

アレッサンドロ・ミケーレのファーストショーは、装飾主義を貫きつつメゾンへのリスペクトを示したコレクションとなった。彼の目を通して出合う新たなメゾンの歴史から目が離せない

アレッサンドロ・ミケーレのファーストショーは、装飾主義を貫きつつメゾンへのリスペクトを示したコレクションとなった。彼の目を通して出合う新たなメゾンの歴史から目が離せない

ショーは荘厳な雰囲気

Theme: Pavillon des Folies(狂気の館)
BGM: 「Passacaglia della Vita」
"私たちは死ななければなりません"という歌詞のフレーズが繰り返された
SET: 割れた鏡の床に白い布をかけた家具とスタンドライトが灯る
Creative Director: Alessandro Michele

バレンティノ アレッサンドロ・ミケーレ

ヴァレンティノのコードをふんだんに使用

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

シアリングにリボン、レースに刺しゅう。華やかな装飾が彩るルックはアート作品のよう

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

今回のショーではウエストに配されたリボンモチーフが目立った

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

ブランドのキーカラーでもあるレッド。小物でも随所に使用された

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

ドットのジャケットをミケーレらしいクラシカルなスタイルに昇華

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

首回りを囲む存在感のあるラッフルは高貴な印象を後押しする

モードラバーも絶賛!

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

マリウス葉

「ミケーレは独自の世界観をヴァレンティノにもたらし、なじみがないながらも惹きつけられる宇宙を創り上げたと思います。彼のデザインは非日常へ私たちを引き込み、その世界をもっと探究したいという気持ちにさせます。ショーは新しくも時を超えた魅力があり、メゾンのDNAを讃えながら新世代をも魅了しました。このクラシックさと大胆さの融合は、若者に情熱をもって受け入れられると思います」

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

早川すみれ/スタイリスト

「昨今のできるだけ味つけしないミニマルなムードに染まっていましたが、ミケーレの表現に活を入れられました。 ビーズ、刺しゅう、レース、フェザーなどの美しいディテールの数々を見て、クチュールとプレタポルテに絶えず力を注ぎ続けるヴァレンティノの職人たちへのリスペクトを感じました。時代や文化、性別、国境を超えて、過去のアーカイブスをFUNにミックスし、まさにスタイリングという最高の遊びを見せつけられたような気がしました」

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

矢内麻友/スタイリスト

「コレクションを見て最初の感想は"ミケーレはミケーレ"。伝統的な技法や美しいテーラードに、ロマンティックかつシネマティックなエッセンスを加え彼自身の表現に落とし込んだルックの数々を見て、まるで魔法使いのような人だと感じました。ファッションが与えてくれるワクワク感や驚き、新しい発見の楽しさを思い出させてくれました」

アレッサンドロ・ミケーレによる新生ヴァレンティノ

大杉真心/ジャーナリスト

「ミケーレお帰りなさい! ロマンティックでエモーショナルなファッションが戻ってきた、と個人的に歓喜しました。グッチ時代から本人の思いが綴られたショーノートを読み解くことにワクワクしていて、このコレクションからは人生の儚さや美への探求が表現されていることが伝わってきます。ピエールパオロ・ピッチョーリのデザインから大きな変化ですが、創業者のヴァレンティノ・ガラヴァーニへの敬意を感じられる華やかでエレガントな世界観にうっとり。次の初となるクチュールの発表も楽しみにしています」

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