定番にこそ投資すべし。“買う理由がある”7枚を徹底解説！「究極の白シャツ」７選「ミラベラで見つけた！シリーズ」

分厚いコートを脱いで本格的に春ファッションが始動！　この時期、トレンドアイテムを取り入れるよりも実はワードローブのリフレッシュに効くのが「ベーシックなアイテムをアップデートする」こと。永遠の定番アイテムの筆頭、白シャツこそ刷新が必要な時なのです。日々のスタイリングにも、この時期ならではの特別なイベントごとにも活躍する白シャツ、本当に“投資する価値のある”７枚をmirabellaが厳選。エディターが徹底解説します！

ジル・サンダー氏本人がデザインを手掛けていた時代から、このブランドを体現する代表的なアイテムだったのが「シャツ」。ミニマルでクリーンなムードは現デザイナーのメイヤー夫妻にも引き継がれています。「シャツを探すときにはまずここに駆け込む」というおしゃれプロが多いのも納得。やや細身ながらボクシーなシルエット、合わせるものを選ばないニュートラルなポインテッドカラー、アウトしても着やすいラウンドヘムのカッティング。すべてがほどよいデザインは、ジャケットを合わせてきちんとした場にも、ラフにデニムと合わせるオフの日にも対応してくれる「ザ・ベーシック」な一枚です。

ただ可愛いだけじゃない、大人のためのひねりの効いたロマンティックテイストにファン多数のセシリー バンセン。もちろん白シャツも「ただでは終わらない」仕掛けがたくさん！　大胆なショート丈にカットされた身頃に対して、袖は思いきりワイドに広がり、さらに肘下には大きなリボンがあしらわれています。全方位ドラマティックなデザインは、一枚取り入れるだけでその効果は抜群。一見上級者向けと思いきや、ベースとなっているのはマニッシュなシャツなので、意外に着こなしやすいのもうれしい。

白シャツとの付き合いを考える上で直面するのが「お手入れ、どうする？」問題。色と清潔感をキープするためにこまめなケアは必須ですが、プリーツやレースなど自宅でのお手入れが難しいものも。CINOHのこちらの素晴らしいところは、生地に樹脂加工が施されていてシワができにくいため、自宅で洗え、この複雑なフロントのプリーツもほぼノーアイロンで再現可能というところ。着る人に寄り添ったものづくりに脱帽です。ボタンで袖を取り外せばノースリーブになり、真夏にも活躍。忙しい朝にパッと手に取るだけでコーデが完成する、頼れるおしゃれの助っ人です！

たかが白シャツ、されど白シャツ。どこにでもあるアイテムだからこそ、ちょっとした細部の違いでその印象は大きく変わってきます。クワイエット・ラグジュアリーの流れを牽引する人気ブランドの一枚は、袖を通してこそわかるその完成度の高さが特徴。ゆったりと体が泳ぐやや大きめのフォルムが逆にボディを華奢に見せ、身頃に対して控えめな襟や比翼仕立ての前立て、胸元のウェルトポケットが静謐なミニマリズムを体現。どこまでもそぎ落とされたデザインが着る人の個性を引き立たせる「普通だけどちょっと違う」シャツは、未来への投資としても買う理由あり！

「透け感」「レース」「ツヤ」。今季を象徴するトレンドワードが全部詰め込まれた、まさにこの春のための一枚。コットンメッシュの生地にツヤ感あるキュプラの襟と前立てをあしらい、さらに袖口にはダマスク柄のレースをプラス。甘くなりがちなトレンドを組み合わせながらも辛口に仕上がっているのは、70年代のメンズシャツのような細くて長い剣先と、ダークカラーのボタンのおかげ。ロングポイントカラーはリボンタイのようにキュッと結ぶこともでき、アレンジも楽しめる。

第一印象はあくまでもシンプルで上品。ものすごく目を引くデザインではないけれど、どんなボトムにも合い、特に組み合わせやアクセサリー使いを計算しなくてもコーディネートが完成する。一枚でさまになる、おひとりさまならぬ「一枚さま」シャツこそ、ワードローブに加えたい！　秘密は控えめなアシンメトリーデザインとスタンドカラー。肩に並んだボタンがさりげなくアクセントになり、ノーアクセのワンツーコーデでも寂しい印象を与えません。長めに設定された袖と大きなカフスも着るだけでモダンなムードに導いてくれます。

世の中に2WAYを謳うアイテムは数多く出ていても、これほどまでに本当に使えるものはなかなかないのでは……と思わず感動したのがチカ キサダの新作。こちら、コットンのシンプルなレギュラーカラーのシャツとチュールシャツが2枚重ねになっているのです！　チュール使いが得意なブランドらしく、重ねた時の透け感やボリュームのバランス、またチュールシャツ単品で見たときのアイテムとしての完成度も高いのがさすが。重ねて、それぞれ単品で、羽織りとしてもOKだしチュールは別のアイテムとのレイヤリングも……と着こなしアイデアが無限に広がるコスパ抜群の一枚です。