2021.12.25

水晶玉子さんから、石井ゆかりさんへ【第1回】

往復書簡の始まりは、水晶玉子さんから。星の動きとともに今年を振り返ったとき、印象に残っているのは、土星と天王星のスクエアがもたらす“厳しさ”だったという水晶さん。その理由とは。また、12月29日には、癒しの星・魚座に木星が入り、優しい時間をもたらしてくれそうで……。

石井ゆかり 様

こんにちは。
2021年も残すところあと数日となりました。いかがお過ごしですか? もうお休みに入りましたか? 私は、なんだか予定通りにならないことが続いていて、まだ年内の仕事が終わっていません。ここ数年の年末の中では、比較的、時間には余裕があるはずなのに、全然、気が休まらないのは、12月24日に、水瓶座にある土星と牡牛座にある天王星がタイトなスクエア(*1)になったので、そのせいでかな、なんて星のせいにしたりしています(笑)。

秋から年末くらいまでは、各メディアが占い特集を組んでくれるので、改めてその年の星の動きや出来事を振り返る機会が増えますよね。特に昨年末は、200数十年に一度の転換期グレート・ミューテーション(*2)が起きたので、いつもより取材は多かった気がします。いわゆる「風の時代」の到来ということで。石井さんもきっと、たくさん聞かれましたよね。これからどうなる? どんな時代になるの?って。私なんて、あんまり聞かれたので、「風の時代」はきっと今年の流行語大賞になるって思ったほどです(笑)。

2019年末、新型コロナウイルス感染者が報告されてから世界的に大流行し、2020年はコロナに翻弄されて、何が起こっているのかよく分からないまま過ぎていきました。そして2020年末にはグレート・ミューテーションがあって、その後は多少の混乱はあっても、ゆっくりと新しい生活スタイルへと移行して落ち着いていくんじゃないかなって、実は、今、振り返るとちょっと楽観的に考えていました。でも私個人は、実際は精神的にも肉体的にも、2020年よりも2021年のほうがずっと辛かった。これまで見えていなかった問題が可視化され、現実的なものとなって自分にのしかかってきているのに、長い緊急事態宣言で身動きが取れず、かなり生活のペースを乱してしまいました。私なんて、普段から“ステイ・ホーム”そのものみたいな生活してるのにね。

今年の星の動きを振り返ったとき、そんなシビアな現象の一番大きな要因は、ずっと続いている土星と天王星のスクエアにあるのではと感じました。土星と天王星のスクエアは、新しいものと古いもののせめぎ合いや、「理屈ではこうだけど、実際はそうはできない」という行き詰まりをもたらしますよね。土星と天王星がタイトに90度のスクエアを作った2021年2月18日、6月15日には、新型コロナのフェーズも変わったので、12月24日のスクエアも油断はできませんが、この土星と天王星のからみは、2021年、誰にとっても逃げ場がなく、気が抜けない状態による強いストレスをもたらしたような気がします。

東洋の占いでも、2020年は「庚子(かのえね)」の年で「庚(かのえ)」は金の陽の気。陽の気は、精神やシステムのような目に見えないものが変化する年。それが現実として現れるのが、2021年の「辛(かのと)」の陰の年といわれていますから、私を含めて多くの人がより問題の重さを実感しやすかったのかもしれませんね。

石井さんにとって2021年はどんな年でしたか? 土星と天王星のスクエアの厳しさを感じたりしまたか? ぜひお伺いしたいです。  

土星と天王星は先日12月24日にタイトなスクエアになったばかりなので、今感じている停滞感、緊張感はもう少し続くと思いますが、12月29日には癒しの星・魚座に木星が入りますよね! そうしたらきっと、世の中が優しい空気に包まれて、皆がホッとできるお正月を過ごせるのかなぁと期待しています。厳しさが緩まって寛容になれる分、自分に甘くなったり、適当になったりすることも増えるかもしれませんが、この数年は本当に大変なことが続いているので、そういうトロンとした時間も、今は必要なんじゃないかと思います。
  
石井さんは、年末年始はどのように過ごされますか? お寺の多い京都にお住まいなので、大晦日には鐘の音が街中に響いて素敵でしょうね。私もいつか京都で年越しをしてみたいです。
因みに私の年越しは、『NHK紅白歌合戦』を観ながら、家族の好物の栗きんとんのお芋の裏ごしをするのが恒例です。ミキサーとかを使えば時短できるのだけど、これだけは何十年も使っている裏ごし器としゃもじでやります。なめらかさが違う気がして……。蟹座特有の懐古主義かもだけど、同じ蟹座の石井さんなら、わかってもらえますよね。そして、ラジオやテレビの仕事がなければ、元日にはニューイヤー駅伝を、2日と3日には箱根駅伝を観て、近所の神社に初詣へ。子供の頃は、「こんなお正月は地味だし退屈」と思っていたのですが、今は家族と過ごす穏やかなお正月を「最高に幸せ」と感じています。

特に魚座が木星に滞在しているこの年末年始は、のんびりリラックスして過ごすにはぴったりですよね。今年は、感染対策で帰省をあきらめた人も多かったけど、来年はたくさんの人に、大切な人と幸せいっぱいのお正月を過ごしてほしいです。石井さんも魚座木星パワーに癒されながらのんびりと体を休め、和やかなお正月を楽しんでくださいね。

今年もたくさん占いのお話ができて楽しかったです。来年もどうぞよろしくお願いします。よいお年をお迎えください。

水晶玉子

 

*1)スクエア
星と星が90度の角度を形成する配置。摩擦、葛藤、試練などを意味する。
*2)グレート・ミューテーション
大きな時代の転換期となる、約200年に一度起こる現象。これまで木星と土星は地の星座(牡牛座・乙女座・山羊座)で接近していたが、2020年12月22日からは風の星座(双子座・天秤座・水瓶座)で接近するようになる。

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