久しぶりに、大晦日と元日をゆっくり過ごすことができたという水晶さん。寅年である2022年は「物事に勢いがつく」年。さらに、十干の占い、オリエンタル占星術、西洋占星術の東西の占いから2022年を占ったとき、共通するイメージは「破壊と再生、浄化と刷新、混沌からの創造」だそうで……。
石井ゆかり 様
明けましておめでとうございます。
魚座に木星・海王星という優しい星の配置(*1)で、2022年がスタートしました。本当にほっとできるのはまだ少し先になりそうですが、この期間にたくさんの人が元気を取り戻し、「風の時代」に向けて歩み出せるといいなと思います。
お正月、初詣には行けましたか? 石井さんも“おみくじを引く派”なんですね。私もお詣りに行くとちょくちょく引いて、気に入ったおみくじはお守り代わりに持ち歩いたりしています。おみくじは、短い言葉にすごく含蓄があって、どんなことが書いてあっても「その通り!」と思えてしまうから不思議です。
実は、おみくじでは、数年前、不思議なことがありました。仕事で訪れた神社で、いつものように何気なく、おみくじを引いたら、「末吉」だったのですが、「健康…危険。神仏に祈れ」とあったんです。そんな怖い言葉、見たの初めてで、「ヒエーッ、近々必ず人間ドックに行きます」と誓って、お詣りをし直して帰りました。その数日後、私ではなく、家族が急病で緊急搬送をされたんです。正直、命にかかわる病気だったのですが、運よく、治療が間に合い、今では一緒に旅行に行けるほど快復しました。これは、おみくじが教えてくれて、神様が命を守ってくださったのだと思い、翌年、その神社にお礼詣りに行きました。おみくじは、何でも「当たる気がする」ではなく、本当に当たるんだぞ、と神様に言われたようで、最近は、さらに気持ちを込めておみくじ、引いています。
石井さんの「京都のおみくじ研究」、とても気になります! どんなことを調べているのですか? ぜひお話を聞かせてくださいね。
ここ数年は、大晦日や元日もラジオやテレビの仕事で出かけることが多かったのですが、今年は1月3日のラジオの生放送が仕事はじめなので、久々に、とても穏やかな時間を過ごせました。そしてやっぱりお正月は、テレビで駅伝、見ちゃいますね! 新たな年の始まりに、選手たちが前へ前へと懸命に走ってゴールを目指す姿をみるのは、日本人のメンタルにあっているというか、その姿に日本中が励まされるのかもしれません。それに2022年は一日で「千里往って千里還る」という寅年ですからね。
石井さんが、東洋の占いに興味を持って、勉強されるかも?と書いてくださり、さらにおしゃべりの話題が増えそうで嬉しいです! 東洋の占術では、2022年は「壬寅(みずのえとら)」の年。トラが草むらから飛び出して獲物を狩るように寅年は物の事に勢いがつく年。突然何かが現れたり、見えてなかったものが露わになったりします。陽の水の気を持つ「壬(みずのえ)」は、海や大河のイメージの年。いいことも悪いことも混ざり合い、大きなうねりをつくりながら変化していく時期になります。
また、オリエンタル占星術では「参(しん)」の年ですが、「参宿」のインド名「アールドラー」は「湿った」という意味があり、嵐の神が宿るといわれています。一方で西洋占星術で、拡大と幸運の星・木星が魚座と牡羊座を行き来する2022年(*2)は、いろいろなものが元の形を失くして、その中から新しいものが生まれてくる感じ。不思議とどの占いからも、「破壊と再生、浄化と刷新、混沌からの創造」という共通のイメージを感じます。
東洋の占いと西洋占星術、占術は異なりますが、こんな風に重なり共通点を感じることが多く、今年はそんな東西の占いの不思議についても、石井さんとお話しできたらなって思います。
占いを書く仕事は思っている以上に気力と体力を使うので、石井さんのおっしゃるとおり、癒しと救済の星・魚座のパワーが強まっている今、じっくり自分の体と心と向き合うのもいいですね。
私自身も自分の体調やメンタルの状態が悪くなると、ハードな星の配置に目がいきやすくなるのか、占いの原稿にネガティブな言葉が多くなるようです。私は蟹座なので、自分の感情に引きずられやすいのでしょうね。私が、星占いの原稿を雑誌に書き始めたばかりのころ、「どの星座の欄を読んでも最悪の運気なんだけど、この占い師さん、病んでる? 大丈夫ですか?」と、読者の方から心配されたことがあって(笑)。それ以来、原稿を書くときは、自分のコンディションに引きずられないよう、日々ニュートラルな自分でいることを心がけています。それでも気分が落ちてしまった時は、なるだけ人に会わず、電話にも出ず、LINEもスタンプだけにして、心をリセットする時間をつくるようにします。動物が巣で葉っぱにくるまって傷を治すみたいに。
そして、本当に「つらい」と思ったら寝ちゃう! 寝て起きたら、少しだけ何かが変わって、新しい世界が広がっているかもしれないと思えるし、実際、たっぷり眠ると心も体も元気になるので、また前を向くことができるんです。意外に効果絶大なので、石井さんも試してみてくださいね。
いただいたお手紙には更年期の症状が気になっていると書かれてありましたが、私も、更年期の不調をきっかけに整体の施術を定期的に受けています。体の不調はつらいけれど、それをきっかけに、「心と身体」の関係のこと、深く考えるようになりました。その関係は「理想と現実」「変わらないものと変わるもの」「見えないものと見えるもの」の関係にもつながっているような気もしています。女性は誰もが通る道だし、多くの女性たちはこの悩みを乗り越えて、さらに強く生きてきています! だから石井さんも絶対に大丈夫ですよ!!
2022年は混乱もあるけど、新しい光も見えてくるような年。焦らずに前を向いて、新しく生まれていく世界を進んでいきたいですね。
本年もどうぞよろしくお願いします!
水晶玉子
*1)魚座に木星・海王星という優しい星の配置
海王星と木星は魚座の支配星。その2つの星が魚座に滞在しているので、魚座が象徴する癒しや救済のパワーが強まる。
*2)木星が魚座と牡羊座を行き来する
木星は、2021年12月29日に魚座に入り、2022年5月11日に牡羊座へ移動。10月28日には魚座に戻るが、12月20日には牡羊座へ抜けていく。