2022年は「山羊座冥王星時代の最終段階」だという石井さん。前の手紙で水晶さんが書かれていた2022年のイメージは、西洋占星術における星の動きにも相通じるものがあるそう。その流れを2023年を見据えて振り返ります。
水晶玉子 様
なんとか年末の怒濤の原稿を乗り切って、今は魂が抜けたようになっています。毎年「まっしろに燃え尽きた……!」という状態になるので、これも毎年、「今年こそはちゃんとスケジュール管理をして、ゆったりとした年末年始を過ごそう!」と思うのですが、ここ10年以上、できた試しがありません。
玉子先生もおみくじがお好きとのこと、嬉しいです! 以前、文学博士の平野多恵さんのおみくじ解説の本を読み、それから興味を持つようになりました。もともと即興でひとりひとりに和歌を書くような占いが、次第に今のおみくじになっていったそうです。私自身、書籍のノベルティ用などで、よくおみくじを製作するのですが、実際のおみくじをたくさん引いて参考にするようになりました。統計や分析などをしているわけではないのですが、心に残る言葉や表現、未来の捉え方といったものが、すごく参考になります。
自分が引いたおみくじで「どんな結果が出ても、その通り!」と思えるとおっしゃること、私もよくわかります。ちなみに、私が今まで引いた中で一番ぐっときたのは、「これまで辛いことがたくさんあったけれど、もう辛いことは終わる」という内容のおみくじでした。引いた瞬間、涙が出たのをおぼえています。その翌日からインフルエンザで1週間寝込んだことも、忘れられません(!)。
ニューイヤー駅伝、私もなんとなく見てしまいます。京都では年末年始、高校駅伝や女子駅伝など、けっこう駅伝大会があって、そのたびに交通規制がかかります。また、おそらくコースの下見なのかなと思うのですが、年末年始はかなり本気のスタイルのランナーが路上にぐっと増えます。つい食べ過ぎた身体で、テレビで駅伝を見ていると、何となく自分も走りたくなります(笑)。
寅年は勢いがつく年とのこと、実は私は寅年生まれで、今年は「年女」なんです! 「年男・年女」の年はつまり木星リターン(*1)、木星のテーマである成長や学びについて、12年サイクルの仕切り直しをしたい、と思いつつ、まだ何にも具体的にはできていなくて、情けないです。東洋占術の勉強をひとまず、目標リストに入れました。
2022年は東洋の占術で「破壊と再生、刷新」の感が強いとのこと。「破壊と再生」は西洋占星術では冥王星を語る時によく出てくる表現ですね。占いをする側としてはつい、冥王星が「動く年」、すなわち2023年を強く意識してしまうのですが、2022年は言わば「山羊座冥王星時代の最終段階」であり、クライマックスと言ってもいいのかもしれません。前回冥王星が移動した2008年はリーマンショック、オバマ氏の大統領就任があった年でしたし、その前の1995年は地下鉄サリン事件、Windows 95発売、Amazon創業といったタイミングでした。これらはどれも、その瞬間にいきなり起こったわけではなく、その数年前から既にそこに至る流れができていたのだと感じます。準備され、蓄積されてきたことが顕現した結果、起こる「激変」なのであれば、2023年の冥王星移動を控えた2022年、私たちは既に「破壊と再生」のまっただ中にいることになりそうですね。
ここ数年、年末になると色々なラジオ番組に出させて頂くのですが、「新しい年はどんな年ですか?」と必ず聞かれます。文字なしで、音だけで聞いている皆さんにどうやったらうまく伝わるかなと悩んでいたのですが、先日ふと、「色に喩えてみよう」と思いつきました。2022年は前半が「ラベンダー色」、後半が「赤やオレンジのようなアツい色」と表現してみたら、パーソナリティの方が「わかりやすい!」と言ってくださって、嬉しくなりました。前半は魚座木星・海王星の「癒し、優しさ、救済」のイメージが、ラベンダー色だなと思いました。後半は牡羊座木星の「闘い、始まり」、そして双子座火星の「議論、侃々諤々」のイメージが炎のような色だなと思ったのです。
そういえば、玉子先生の「オリエンタル占星術 開運暦2022年」の表紙は紫色と虹色が使われていました。これも、2022年のイメージカラーということでしたよね?
どの星に目が行きやすいかで、自分のコンディションがわかるというのは、とてもおもしろいですね! こんど気をつけてみようと思います。更年期障害で悩んでいる人の中には、「これが更年期障害の症状なのか、それともべつのことなのか、わからない」という悩みもあると聞きました。疲れているのか、不安なのか、悲しいのか。自分が今何を感じているか、どういう気持ちなのか、ということを自覚することって、私には結構難しいのかもしれないと気づきました。ためしに、ちょっと「コンディション」の記録をつけてみようかな……これも2022年の抱負にしたいです。玉子先生に「大丈夫ですよ!」と言って頂いて、気が楽になりました。ありがとうございます。たしかに、本当にたくさんの先輩たちが乗り越えている道ですものね。
私は以前から、「大丈夫」という言葉が好きです。昨今では「ノーサンキュー」の意味で「大丈夫です」と使うこともあるようですが、そうではなく、「いろいろあるけど、大丈夫!」という、リクツではない生命肯定、希望の肯定のような「大丈夫!」が好きです。
2022年もいろいろありそうですが、玉子先生に頂いた「大丈夫ですよ!」をお守りにしていきたいと思います!
石井ゆかり
*1)木星リターン
ホロスコープのチャートで、自分が出生したとき木星があった場所に、木星が再び戻ってくること。人生における転機が訪れると言われる。