「始まりと終わりの混乱」がキーワードの2022年。もうひとつ気になる星の動きとして知っておきたいのが、8月下旬から2023年3月にかけて起こる、火星の双子座入り。石井さんが抱くイメージ、そこから考えることを、星の物語と合わせて教えてくれます。また、読者のみなさんにむけて、心温まるスペシャルメッセージも!
水晶玉子 様
おっしゃるとおり京都では小正月まで松の内、街中はけっこう長くお正月気分なのですが、私は早々に通常モードになりました。旧年中にやっておこうと思ったことがまだやりきれていなくて、ズルズルと仕事をしています。でも、やはりお正月の「終わりと始まり」の節目が効くのか、フレッシュなやる気が湧いています。
毎日の読書、私もめざしたいです! いつもお昼を食べるときに本を読むのですが、私は食べるのが早い方で、酷いときは10分くらいなんです。ならば、お昼の後にコーヒータイムを設けようか…でも、そうすると甘いモノが欲しくなる…もっと肥る…それはイヤ…など、不毛なシミュレーションが脳内をグルグル回ります。習慣にしてしまえば強い、とわかってはいるので、今年はなにかまた、工夫をしようと思います。
玉子先生の書かれた「『参』宿は嵐の神の宿」や「魚座と牡羊座の星またぎは始まりと終わりの混乱」というイメージ、私もなんとなく感じていました。「始まりと終わり」は、つまり「ふだんどおり・いつもどおりが終わる」ということですから、誰もがリアルタイムでは混乱を感じるはずだなと。変化の際の混乱を、私たちは「嵐のような」と感じるのだと思います。
また、2022年8月下旬から2023年3月にかけて、火星が双子座に位置しますよね。双子座は一般には「コミュニケーションの星座、知的でクールな星座」などと語られることが多いんですが、一方で「嵐」と関係が深い星座です。双子座のカストルとポルックスは嵐の時に現れる「セント・エルモの火」と関連付けられ、船乗りの信仰の対象になっていたりします。実際、双子座生まれの人にも、けっこう「荒ぶる」ものを抱いている人が多いなと感じます。この星座に闘いと怒りの星・火星が位置すると、「荒ぶる嵐」のイメージが浮かぶなと思いました。
最近は地球温暖化と関係があると見られる巨大な台風や大雪、山火事など、「災害」のニュースが世界的にあとをたたないので、「嵐の時間」というとどうしても、ダイレクトな嵐を思い浮かべてしまいます。でも、星占いの「嵐」は象徴的な意味合いで受け取るべきだろうなとも思います。私たちの心の中に起こる嵐、社会的に吹き荒れる嵐。たとえば選挙などで既存の政権がゆらぐとき「風が吹いた」「○○旋風」などと言いますよね。すでにある格差とか差別とかの社会的なカベを、嵐がぶっ壊してくれる、と考えると、嵐も悪くないと思えます。
「風の時代の始まり」とはつまり、古い価値観の破壊から始まるのかな、とも感じています。風は「関係」の世界ですが、夫婦別姓や同性婚の問題、家父長制の解体など、すでにはじまっているんだなと思います。新しく吹き始めた「風」が、古い制度を解体・分解し始めているんだなと思うのです。
最近、星占いの「始まりの星座」が牡羊座だというのは、とてもおもしろいなと思っています。牡羊座は闘いと怒りと情熱の星・火星に支配されています。何か新しいことをスタートさせるには、怒ったり闘ったりしなければならないものなのか、と思うのです。赤ちゃんも生まれてくるときはギャンギャン泣いていますが、あの涙は悲しみの涙ではなく、明るい怒りを感じさせるなと思います。怒ったり闘ったりすることを、最近の若い世代は非常に嫌うという話をよく聞くのですが、2022年はけっこう、多くの人が「怒る」ことをするのかもしれませんね。それがこそが、古いシステムを壊して新しいシステムを作ろうとする試みにつながる、すなわち「スタート」なのかなという気がします。
新しいアートの登場は、たしかに、期待大ですね! 「あたらしいウサギの絵」と伺ってふと『リサとガスパール』が思い浮かんだのですが、今Webサイトを見たら「リサとガスパールは、うさぎでもない、犬でもない…」と書かれていました。うさぎではなかったです、しらなかった!(笑)
京都には美術館や博物館がたくさんありますが、コロナ禍でなかなか足を運べなくなっていました。今年は何とか、安心してアートを楽しめる状況になっていってほしいなと思います。私は魚座的なアートといえば個人的に音楽や映画かなと思っていまして、コンサートや映画館にまた、行けるようになればと願っています。
リモートの対談もとても便利ですが、やはり、直接お会いしてのお話は内容自体、すごく違ってくると感じています。またお目にかかれる日をとても楽しみにしております。まだまだ寒い日が続きますが、玉子先生、どうかお体を大切になさってくださいませ!
石井ゆかり
石井ゆかりさんより、読者のみなさんへメッセージ2022年の「メイン」とも言える星の配置は、「魚座木星・海王星」です。この配置は癒しや救済を象徴すると同時に、「ゆたかなイマジネーション」の形でもあります。玉子先生は「アート」のお話をされていましたが、アートもイマジネーションの賜ですね。夢見ること、夢を生きること、夢を描くことは、現代社会では否定的に受け止められがちですが、2022年はできるだけ大きなスケールの夢を追うことが、「その先」の豊かさにつながるのではないかと想像しています。
また、「夢」は辛い時ほど、味方になってくれるものだとも思います。苦しいことの多い世の中ですが夢を見失わず、同じ時代を生きる者同士、今年もなんとか生き延びましょう!