水晶玉子さんから、石井ゆかりさんへ【第3回】

第2回の石井さんのお手紙に書かれていた、“2022を色に喩えてみたら”になぞらえて、水晶さんもオリエンタル占星術の観点から、2022年のイメージカラー、ラッキーカラーを教えてくださっています。2022年に注目したい時期、読者のみなさんへのスペシャルメッセージもお見逃しなく!

石井ゆかり 様

こんにちは。お正月はのんびり過ごせましたか? 関東では1月7日までが松の内。七草粥を食べて、お正月飾りも片づけましたが、私はまだお休みモードが続いています。毎年、どんなに忙しくても、お正月の後の仕事始めは少しまったりして、いつもスロースタートになります。内心、焦るのですが、干支の占いでみると私の命式の月干支が「未」で、1月5日頃「小寒」以降の月干支「丑」と「冲」という関係で、変化や停止の暗示があるので、仕方ないか…と、自分に対するエクスキューズとして、占いを使っています。関西では15日までが松の内ですよね? 石井さんは京都にお住まいだから、もう少しだけお正月気分でいられますね。羨ましいです(笑)。

石井さんの年末もかなり慌ただしかったようですね。“スケジュール管理が苦手”というようなことも書かれていましたが、私から見たら石井さんは「ちゃんとスケジュール管理ができる人」です! SNSも定期的に更新されているし、おみくじ研究も継続されているし、ほかにもいろいろ。それだけできれば、私なら「大成功!」と思っちゃいますよ(笑)。私は、ひとつのことに集中すると、それ以外には頭がまったく回らなくなり、毎日何かを少しずつすることが苦手なので、今年こそ心や生活を豊かにするルーティンを作るのが抱負。まずは一日30分でもいいから読書タイムを作ることを目標にしたいです。私も日々、原稿を書いて、アウトプットばかりしているので、仕事と関係のない本を読む時間を作りたい。後は、朝のウォーキングを続けること。その日の吉方位にあるご近所の小さな神社やお寺を目的地にして歩くのですが、忙しくなったり寒くなると、さぼってばかりで。朝の空気は気持ちがよく、座りっぱなしの生活には必要な習慣なので、今年はなんとか続けたいです。

2022年は穏やかに始まりましたが、世の中はまだまだ落ち着きませんね。石井さんがおっしゃるように、今年は「山羊座冥王星時代の最終段階」で、社会の構造の「破壊と再生」をリアルに感じる状況が増えていくのでしょう。「コロナ前と同じ生活に戻りたい」という人々の気持ちも強まって、この数年の変化で生まれたルールやシステムは、もう少し試行錯誤しそうです。

2023〜2024年に冥王星が「地」の星座・山羊座から「風」の星座・水瓶座へと動き、加えて改革の星・天王星が双子座へと動き出し、2026年に抜け切るころには「世の中、ずいぶん変わったね!」といろいろな変化を受け入れて、本当の意味での新しい生活スタイルが築かれて、「風の時代」の本番となる気がします。石井さんはその頃の世界にどんな希望を描いていますか?

星の動きを色に喩えるの、とても面白いですよね! 2022年前半が「ラベンダー色」、後半が「赤やオレンジのようなアツい色」というのもすごく納得です。
特に後半、牡牛座で天王星と火星が重なる8月頭には、衝突を繰り返しながら新しいものを生み出していく流れがヒートアップしそうだから、アツい色はピッタリ! 火星は8月20日に双子座に入ると来年3月まで長期滞在しますし、その間は石井さんのおっしゃるように「議論、侃々諤々」の動きが活発になって、さらに真っ赤になっていくかもしれません。

今年のオリエンタル占星術の「参」宿のイメージカラーはスカイブルーですが、「壬(みずのえ)」をあらわす海のような群青色は、魚座の木星・海王星にも通じる色、それに牡羊座・木星の赤など、いろいろな占いのイメージカラーを総合して、「オリエンタル占星術 開運暦2022」の表紙色をパープルにしました(この本の表紙の色は、こうして、その年のラッキーカラーにしています。持っているだけで少しでも開運するように)。

表紙に虹を描いたのは、2022年の「参」宿は嵐の神の宿とも言われているけれど、嵐の後の空には奇麗な虹がかかるから、皆が上を向いてほしい”という私の思いを込めています。この数年は、みんなマスクをしてうつむきがちだったと思うから。

いろいろ難しいこともある2022年ですが、まずは魚座の木星・海王星に注目したいです。4月12日に魚座で木星と海王星が重なりますが、これは黒船来航の3年後の1856年以来。黒船が現れて世の中は大混乱でも、未知のもの、新しい文化が海を越えてやってきた!というワクワクは昔もきっとあったはず。日本も西洋の進んでいる科学技術に衝撃を受けたけれど、逆に西洋は日本の浮世絵や工芸品などに強い影響を受けて“ジャポニズム”なる潮流が生まれています。

当時、新しいものは船が導いてくれましたが、「風の時代」の今は、SNSなどのネットワークがそれに代わるのかもしれませんね。世界中で文化がシャッフルされ、どんなものが生み出されていくのかなと思うと、とても楽しみです。私が期待しているのは、新しいアートの登場! この数年の疲れと不安を新しいアートで癒したいなって。素敵なウサギの絵、探そうかな(笑)。

「風の時代」は始まったばかりですが、変わらないといけないこともあるけど、変えちゃいけないものもあることを、この数年で私たちは学んだと思います。2022年は、自分が大事にすべきこと、守りたいものの基準を、じっくりと探しそのうえでどう変わりたいかを考えていく一年にしたいです。

石井さんは、今の「風の時代」の始まりをどう感じていますか? またゆっくり、リモートでもいいけど、できればお会いして、星のお話をたくさんしたいですね。お会いできる日を楽しみにしています。

水晶玉子

 

水晶玉子さんより、読者のみなさんへメッセージ2022年は、西洋占星術では、木星が魚座と牡羊座を行き来するため、始まりと終わりが垣間見える年になると思います。また、オリエンタル占星術では「浄化と刷新、混沌からの創造」の年。十干の占いでは「壬」で、いいものも悪いものも一緒になって物事をまき込んでいく年で、それぞれに共通しているのは、「さまざまなものがシャッフルされて何かが生み出されていく」というイメージです。

変化への混乱と先の見えない不安もあるかもしれませんが、変化は悪いことばかりではなく、いい変化もたくさんあるはずです。心を柔らかくして今を生きていけば、必ず次の時代を生きるための“光”が見えてくると思います。

 

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