「時代が変わる」変革期のまっただ中にある2025年
2020年末、水瓶座で木星と土星が重なる「グレート・コンジャンクション」から幕を開けた「風の時代」。物質や権力に重点が置かれた「土の時代」の200年を経て、個性や自由なネットワークに重点が置かれる「風の時代」の200年へ。この変化は、2024年の冥王星移動、2025年から2026年にかけての天王星・海王星の移動を経て「完全移行」となります。
冥王星はひとつの星座に約12年〜38年、天王星は約7年、海王星は約14年と長期にわたって滞在する星で、個人の生活というよりは「世の中全体の空気」「世代観」を形成します。3年で揃って移動する機会などそうそう多くはなく、同時に「世の中が一変する」ような雰囲気があるでしょう。2026年以降の世の中は、誰にも想像のつかないような変化を遂げている可能性は高いだろうと思います。
何もかもが変わっていく過渡期のなかにある2025年上半期、注目したいのは3月、5月、6月。まず3月は牡羊座で「ビジネスとコミュニケーションの星」と呼ばれる水星と、「愛と調和の星」と呼ばれる金星が時期と場所を重ねるようにして「逆行」というイレギュラーな動きに入ります。月の中旬には乙女座で特別にパワフルな皆既月食が起こることになっています。これは日本からも観測できるので、一度光を失って「再生」するような、大きな出来事が起こるでしょう。
月末には牡羊座で部分日食、これも「特別にパワフルなスタートのタイミング」を示す重要なイベントです。加えて月末、「イマジネーションの星」と呼ばれる海王星が動きます。世の中のムード、空気感、人々の意識といったかたちのないものが大きくギアチェンジすることになりそうです。海王星は今まで、その持ち味を発揮しやすい魚座に滞在していたのですが、ここからは牡羊座に移動。癒やしや共感を重視する社会から、革新的で性急なムードへと変わっていくのかもしれません。
5月末には「試練と制限の星」と呼ばれる土星が魚座から牡羊座に移動。これにより、2〜3年かけて取り組んでいく長期的な「自分を鍛えるレッスン」のテーマが変わり、モチベーションの置きどころが変わります。その一方で、レッスンを終えたテーマについてはちょっとホッとするような部分もあるだろうと思います。それは何より、あなたが頑張ったことの証拠。ここから先は、培ったスキルを強みとして、生きやすくなるでしょう。
ここまでをご覧になって、「牡羊座」という単語が繰り返し使われていたことに気づいた方も多いでしょうか。そう、牡羊座では特に3月、さまざまなイベントが集中します。この星座は、12星座のトップバッターであり、新たなサイクルの始まりを意味しています。これもまた、「新時代」の幕開けのムードを強めるものとなるでしょう。
年間の運勢を司る木星が移動するのは6月上旬。学びやコミュニケーション、移動といったものがテーマとなる双子座から、自分の居場所や土台、「ホーム」と呼べる場所などがテーマとなる蟹座へと移ります。地元や故郷、先祖などルーツとなるものへの愛着が強まり、地域貢献に関心が向かう人はとても多いでしょう。家族のあり方、家族で過ごす時間の重要性にも目が向けられます。コロナ禍で多拠点生活や移住が活発化した一方で、空き家問題や都心のマンション価格高騰など、住まいを巡るスタンダードがどんどん変わりつつあります。疲れた心身を休め、明日への英気を養う「居場所」について、多くの人が改めて模索を始めることでしょう。
さて、こうした過渡期において、「時代の変化に翻弄される」という状況になってしまうとしんどいというのはご想像がつくかと思います。大事なのは、変化を柔軟に受け入れ、価値観のアップデートをしていくこと。それは決して日和見的な態度でいろとか、主体性を消して変化に身を任せよというお話ではありません。恐れず学び、どんなスタンスで何を選び取っていくのかを検討するということです。変化の時代、楽しんでまいりましょう。