2022.01.26

世界の占い師さん、こんにちは。2022年の予測放談

最後に「2022年はどんな年になりますか?」と投げかけたのは4つの都市で噂の4人の占い師。海を越えてやってきた彼らのメッセージを受け取って、近しい未来に思いを馳せて。

Profile
Kasiaさん
「She’s lost control」というサロンなどで活動するタロットリーダー。ヒーロージャーニーやアーキタイプなどの研究を取り入れたリーディングスタイルでカードから言葉を読み解く。

私たちが経験する大きなテーマを表す大アルカナのカードは"星"。これは癒やしと希望の意味を持ち、水瓶座の時代に突入した今の状況にぴったりとハマります。カードは一人ひとりがゆっくりと呼吸し、癒やしに集中するよう語りかけています。私たちはこれからある種の浄化を経験し、回復のための時間と空間をつくり、時間をかけセルフケアをするでしょう。セルフケアとはフェイシャルマッサージやバブルバスに入ることだけではなく、長い時間の休息、必要ないものを手放す、人との間に適度な境界線(バウンダリー)を設けることを意味します。2022年はよいことばかりを経験するわけではありませんが、このカードの全体的なテーマは、すべての人が自分自身が心地よいと感じる癒やしに集中することを表しています。そして、その個人的な癒やしや成長が周囲の人々や地域社会に波及効果をもたらすことも暗示しています。この1年間は大きな組織や集団においても、利益の追求ではなく共感力や人間関係を重視したアプローチが必要となっていくでしょう。

日常的な行動や思考にまつわる小アルカナのカードとして現れたのは"ペンタクルの8"と、"カップの6"。これらは身の回りへの感謝をしつつ、目的のために地道な努力を続けること、助け合いや健全なギブ&テイクの必要性を表しています。最初のカードと合わせると、やはり2022年は癒やしや回復、そして助け合い、サポート、セルフケアを優先するというアクションがカギとわかります。最後に見た2枚目の大アルカナのカードは"運命の輪"。メッセージは人生の循環的な性質、浮き沈み、人生の栄枯盛衰を受け入れることです。どんな局面やサイクルにあっても、そこに人生の美しさを見いだすということを語りかけています。人生にあるどんな季節も受け入れ、自分の居場所に恵みを見つけ、教訓を学び、時には立ち止まる。そうして、小さな幸せを見逃さない年にしましょう。

Profile
Claire Comstock-Gayさん
マダム・クレアヴォヤントの名で活躍する、星占い師。『ニューヨーク・マガジン』の『the Cut』の星占いが、ニューヨークの若い世代に大人気。www.clairecomstockgay.com

2022年には、いいことと悪いことの両方があるでしょう。私たちは、まだ2020年に始まった、大きな変化のサイクルの中にいて、この「揺れ」は収束しそうにありません。カオスと革命の星、天王星は牡牛座に滞在しているので、現在の状況の多くはこのまま継続します。しかし、希望の光も射しています。変化は4月に起こるでしょう。木星と海王星は美しいハーモニーを奏でるので、それまでのダークでヘビーな感覚がすっと軽くなります。人々はまたさまざまな物事への信頼を取り戻すでしょう。一方で、この変化の時期のダウンサイドは、反科学的な考え方や陰謀論、カルト的な物事を信じる人が増加してしまうこと。

そんなときを上手に乗り切るには、そのうち状況が改善すると気長に構えること。星占いの世界で、幸運について語るとき、キーとなるのは木星ですよね。木星は幸運、悪運に限らず「運」をつかさどる惑星で、運気を上げたいときや邪気を払いたいときに、どうしたらいいか、教えてくれるのです。2022年の木星は1月から5月、そして11月から12月にかけて魚座、牡羊座には5月から10月、そして12月末に滞在します。木星が魚座にいるときに運気を上げるため効果的なのは、他人に理解と思いやりをもって接することです。そうすると、自分にもグッドラックが巡ってくるでしょう。自己のためだけに、物事を進めてはいけません。注意点は木星が魚座にいる時期は、夢見がちになり足もとがふらつきやすくなります。趣味や暮らしが非現実的になりすぎないよう、自分を堅実に支えてくれるものが人生にあるか、確認するのが大切です。木星が牡羊座に入るときは、自分の直感に従うこと。信じて臨めば、よい結果をもたらしてくれるでしょう。

2022年にはスピリチュアルで、不思議なムードがある作品や人物が流行するでしょう。論理的なものはあまり好まれず、ドリーミーな要素が加わったものが大きくヒットする予感です。

Profile
Swanさん
狎鴎亭(アックジョン)の人気サロン「Tarot Blossom」で活動する占い師。タロットやストーンリーディングをはじめ四柱推命などさまざまなスタイルで占い、多くの顧客から熱い支持を受けている。

木でできた地盤の上に大きな水が流れる、壬寅年(みずのえとらどし)となる2022年。木と水のようにさまざまな物事が相生する1年になるでしょう。初めは不安なこともあるかもしれませんが、長い間頭痛の種であった出来事が自然に解決され、不自然だと感じていたことも水が流れるように解消されていきます。 滞っていた政治や経済も、円満な解決を期待できるときといっても過言ではありません。これらは、水はどこからでも、どんな状況でも、上から下へ流れるという当然ながら自然の原理に従っています。 そんな流れを象徴するように強者が弱者を助ける出来事や、弱者が助けられ浮上してチャンスをつかむような展開も予測されます。

そのため既存の世界的な人気者や英雄だけでなく、新たに注目を浴びるニューフェイスがたくさん現れることになります。 支援すべき場所にふさわしい支援の手が差し伸べられ、より多くの人々がお金と幸せを享受できる1年になりそうです。また五行説の意味そのままに、植物や水にかかわるものが復興のために働く1年になるでしょう。広大な範囲の浄化能力を持つ水と、生命力そのものを象徴する植物の気運で2021年まで猛威を振るっていた厄災は終息の方向へと導かれます。

ただ壬寅年は木の上に水が流れることでよいことも多いですが、一方で水にかかわる問題や事件·事故が起こる可能性も。大雨や洪水などに見舞われる方もいるかもしれません。そこからくるトラブルを回避するため、日常の中でいくつかの開運行動を取り入れることをおすすめします。まず台所とお風呂場は常にきれいに管理して、さらにそこに草花を置いて大切に愛でること。ご興味のある方は魚やカメ、植物などの水中生物を丁寧に育てるのも幸運のカギとなりそうです。

それから水の流れに従って、金銭の流出も活発になる傾向も予見できます。高額なものを買ったり、投資するときには勢いに任せず熟考しましょう。

Profile
悟明さん
台北の饒河街夜市にて神鳥占いで人気を博す占い師。1987年からキャリアをスタートさせ姓名判断、陽宅風水、子平八字、手相、面相、米占いとあらゆる占いを得意とする。

停滞していた世の中が動き出す年。特に5月頃から世界中が安定し、景気が上がっていくことが予想されます。国を跨いでの動きも増え、人々は旅行を楽しむようになります。それから男女平等化がさらに進み、女性リーダーのより活躍するような輝かしい未来も待っているでしょう。

ただし5~7月は地震や台風などの自然災害に注意が必要です。電線から引火する火事や石油に引火して起きる大火災の心配も見逃せません。

もしも災いを払いたいならシンプルではありますが神を拝みましょう。神社、寺、教会などに行くでもよし。日々、足を運ぶことができなくてもお守りを身につければ2022年の平安が保てます。忙しくて行けない人はネット上で神社仏閣の写真を拝んで手を合わせるだけでもいいです。

また世の中が動き出すということは周囲が騒がしくなるということも意味するので、ヨガや瞑想、座禅を日常的に取り入れるといいでしょう。習慣化することで心の平安を保つようにしてください。

それからファストファッションばかりがはやっていた近年とは異なり、社会全体が服装や化粧、身だしなみにこだわるようになっていきそうです。おしゃれすること自体がはやるというか、世の中全体でファッションへの関心が高まっていくのです。なかでもラッキーカラーは、黒と草色。縞模様や格子柄にもパワーがあり、ストライプやチェックのアイテムを身につけることをおすすめします。

世の中のトレンドでいえば携帯電話が次世代に向けた高機能化など重要なトピックを持って、今以上になくてはならないものとなる予感もします。

最後にもう少し個々の未来を見てみると、2022年は巳年、未年の運気が特にいいです。丑年は、男女ともに恋愛運が上がります。注意が必要となるのは午年と辰年。午年は、車の運転に注意。交通事故を起こす可能性があります。辰年は、人に騙されたり、陥れられたりするかもしれません。

SOURCE:SPUR 2022年2月号「2022年の予測放談」

illustration: Natsumi Kachi  interview & text: Mana Arai LONDON, Azumi Hasegawa NEW YORK, Saliy Higashiyama SEOUL, Yuka Aoki TAIPEI) 

 

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