寒暖差のある日が連続するなと思ったら、ここ数日は暖かい日が続いてますね。そんななか、陰陽五行思想の暦では、今週末の４月17日から５月４日まで、春の「土用」期間に入ります。「土用」とは雑節（ざっせつ）のひとつ。四立（立春・立夏・立秋・立冬）の、それぞれの季節に移り変わる前の18日間のことで、ざっくりいうと季節の変わり目。
ですので、今でいうところの心身の「ゆらぎ」がでやすい期間ともいえ、疲れやすかったり、体調を崩しやすかったり、やる気がおきなかったりすることも。また、九星気学などで、土用期間は、決断や移動といった、“大きな動き”はしないほうがいいといわれるのも、判断力がにぶりがちなことを思えば一理ありそうです。
ここは、あたらしい季節にむけての“ならし運転”の期間ととらえ、養生にあてるのがおすすめですが、ダウンしがちなパワーを食で補うという、先人の知恵もあります。夏の土用の日は、うなぎを食べよう！というのは有名ですが、春土用におすすめなのは何かご存じでしょうか。
夏土用は丑（うし）の日なので「う」のつく食べ物がいいとされ、うなぎが脚光を浴びた次第。春の土用は、戌（いぬ）の日で、「い」のつく食べ物がいいとされます。
また、白いものを食べるのもいいともいわれています。五行では、春は青、夏は赤、秋は白、冬は黒と季節の色が決まっていて、各季節の土用には、その反対の季節の色を食べます。春の反対は秋なので、春土用は白い食べ物を食べるといいとなります。
「い」のつく食べ物でしたら、いちご、いちじく、いくら、いもなど、いろいろありますね。白い食べ物でしたら、豆腐、白米、ねぎ、うどんなど。イカは、両方を兼ねている食材。また、いちごにヨーグルトをかけるのも、お手軽でおすすめ。クリームたっぷりのいちごショートケーキなんかもよさそう！
かくいう私は、４月に入ってからの寒暖差にやられ体調を崩して回復し、今週やる気がみなぎっているのですが、季節の流れに身を任せ、あまりあくせくしないことに心を決めました。週末の春土用の日にむけて、スーパーマーケットに足をのばして、「い」のつく食べ物、白い食べ物を探してみようと思います。大好きないちごのショートケーキの食べ比べなんかも企画したら楽しそうで、今から心が躍ります。
忙しいとついつい、カレンダーの数字とにらめっこしてスケジューリングしがちですが、このように先人の知恵がぎゅっとつまった「暦」を意識して日々の食事や生活を楽しむことは、QOLをあげるひとつのヒントになるかもしれません。春土用にむけて、みなさんも「い」のつく＆白い食べ物をハントしてみませんか。（編集R）
