【人生100年時代のジュエリー vol.09】HARRY WINSTON(ハリー・ウィンストン)

最高峰のダイヤモンドジュエリーで知られるハリー・ウィンストン。見る人を惹きつけてやまない輝きに秘められたストーリーを探索する。

20代で買うなら

ストーリーが詰まったチャームを、デイリーに楽しんで。

ブレスレット〈K18YG〉¥539,000・(チャーム左から)「シールド」〈Pt、ダイヤモンド〉¥396,000・「トラフィック・クロス」〈Pt、ダイヤモンド〉¥396,000・「HWリング」〈Pt、ダイヤモンド〉¥462,000/ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション(ハリー・ウィンストン)

50代で買うなら

5石のペアシェイプ・ダイヤモンドを立体的に組み合わせたアイコニックなデザイン。燦然と輝くダイヤモンドが、手もとにクラス感を添える。

「ウィンストン・クラスター」リング〈Pt、ダイヤモンド〉¥3,861,000/ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション(ハリー・ウィンストン)

確固たる目利きと、技術力に裏づけされた永遠の輝き

岡部(以下O) ダイヤモンドは永遠に、とはよく言いますが、このリングを見て、改めてその言葉を思い出しました。

本間(以下H) キング・オブ・ダイヤモンドの異名は伊達ではない。中でも「ウィンストン・クラスター」は、ブランドの真骨頂と言えるコレクションでしょう。

 実物を見て、その輝きに目を奪われました。

 ハリー・ウィンストンではFカラー以上、そしてクラリティはVS2以上のグレードのものしか用いない。つまり、完全な無色透明かつ、肉眼では内包されたインクルージョンがほぼ見えないほどの高い品質ということです。

 高さや角度を微妙に変えることで、立体的にセッティングしているのも特徴的です。

 それに加えて、シャープな立て爪をはじめ地金が見えないよう計算されている点も見事。まさに、ダイヤモンドを最も美しく見せるためのジュエリーと言えるでしょう。

 いつかはこのリングを手に入れたいと夢を見つつ、より気軽に取り入れるなら「チャーム・コレクション」もおすすめ。小ぶりながらダイヤモンドの輝きがラグジュアリーで、一つずつ買い足して楽しみたい。ところで、ダイヤモンドといえば最近ラボグロウンダイヤモンドが話題に上ることが多いですが、実は僕はいつも疑問に思っていて。

 ほう、たとえばどんなことでしょう?

 エシカルな代替品として注目されていますが、天然ダイヤモンドは本当にエシカルではないのか、と。

 非常によい指摘だと思います。2006年に公開された映画『ブラッド・ダイヤモンド』で描かれているように、紛争ダイヤモンドは長らく問題視されてきました。ですが、現在は格式あるジュエラーで、紛争ダイヤモンドが使われている可能性は限りなく低いと断言できます。たとえばハリー・ウィンストンも加盟しているキンバリープロセスや、RJC(責任あるジュエリー協議会)で厳格な規格が制定されています。現在ではブロックチェーンを用いてダイヤモンドの供給ルートを追跡する技術も開発が進められています。

 そうなんですね! それを聞いて安心しました。安価なラボグロウンダイヤモンドも面白いですが、特別なシーンにはやはり天然のダイヤモンドを身につけたい。

 天然ダイヤモンドは、地底から30億年以上かけて生まれた奇跡の産物。だからこそ人の心を惹きつけてやまないのでしょう。

 やはりダイヤモンドは永遠に、ですね!

Profile

本間恵子

時計・ジュエリー専門ジャーナリスト。ジュエリーデザイナーという経歴に基づく鋭い目利きと、圧倒的な知識を武器に、メディアでの執筆やテレビ出演など幅広く活躍するエキスパート。

岡部駿佑

美しいものをこよなく愛するエディター。専門分野はランウェイとジュエリー&ウォッチ。SPUR.JPでのYouTube連載も好評。デジタルとプリントを横断して活動。

※この特集中、以下の表記は略号になります。YG(イエローゴールド)、Pt(プラチナ)

SOURCE:SPUR 2021年12月号「人生100年時代のジュエリー」
photography: Masanori Akao〈whiteSTOUT〉 styling: Lisa Sato〈BE NATURAL〉 text: Shunsuke Okabe

FEATURE
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