清水奈緒美さんとともに、ファッションとジュエリーとの幸せなつき合い方を考える連載。第2回はTASAKI Atelierから、遊び心あふれる名作をピックアップ。
パールも色石も楽しみたい欲張りなモードマニアに推薦したいジュエリー。メイクアップや洋服とのスタイリングも楽しい華やかな存在。
今回、清水さんが選んだのはTASAKIを象徴するパールと鮮やかなカラーストーンを組み合わせた「オーア」シリーズ。そのプレイフルな横顔にひと目ぼれしてからというもの、忘れられない存在に。
「初めて見た瞬間、子どもの頃の憧れを呼び起こす力を秘めたジュエリーだと思いました。お祭りの夜市で売られているおもちゃの宝石に心ときめいたような、あの感覚が蘇ったんです。もちろん、こちらは正真正銘のリュクスなジュエリー。クオリティの高い色石は単体でも美しいけれど、純白のパールと合わせることでその色みや輝きがくっきりと際立ってくるようです。ファッションでたとえるなら、白い襟のブラウスを着たときにその人の輪郭が立ってくるようなことがありますが、まさにその原理なのだと思います」
清水さんが大好きなピンクトルマリンの色石も美しい。耳のどの位置につけると美しく見えるか、自分なりのバランスを見つけるのも楽しみ方のひとつ。
パールのジュエリーといえば、普遍的なエレガンスの代表格。今では価値観も多様になり、モードなデザインも増えてきた。
「TASAKIのグローバルな感覚があってこそ、パールを自在にデザインできるのだと思います。真珠を色石のそばにどう置くのか、少し離れた位置なのか、また粒の大きさをいかに揃えるか、など緻密に計算されたデザイン。身につけた人が動いたときに、印象的に光るダイヤモンドのセットまで考えられています。イヤリングという、軽やかにつけられるアイテムに落とし込んでいるのもモダンな考え方です。わくわくする遊び心もあるけれど、揺るぎない普遍性も持ち合わせている。そんな魅力のあるアイテムは稀有です」
清水さんのジュエリー選びにおける大切な視点はシンプルだ。
「ジュエリーを買うときって、皆さん本当にいろいろなことを考えますよね。毎日つけられるかしら、ワードローブに合うかしら、と。そういうときはあまり考えすぎずに、直感に従ってみてもいいと思います。自分のときめく気持ちを大切に。そして、実際にお店で試してみてください。時にジュエリーに選ばれるというようなタイミングもあるのではないかと、私は信じているからです」
スタイリスト。ファッション誌の編集者を経て、2010年よりスタイリストとして独立。ものを選ぶ審美眼にファンも多数。モード誌を中心に、広告や俳優のスタイリングも手がける。