【BVLGARI(ブルガリ)】のジュエリーは、スタイルを確立した女性の強い味方

老舗ブランドの風格と、革新性を忘れない姿勢が魅力

ブルガリとの出合いは90年代を代表するアイコンが、ノンシャランにブレスレットをつけていた一枚のスナップ。ファッションとジュエリーの関係を見つめるスタイリスト・清水奈緒美さんが、メゾンの今と昔を考察する

ブルガリ「モネーテ」

ブルガリ「モネーテ」
「モネーテ」リング〈コイン、PG〉¥1,243,000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ) ニット¥83,600/Kota Gushiken

古代ギリシャやローマの硬貨を美しいジュエリーに仕立てた「モネーテ」コレクション。コインを鉱石と同じように時を刻み、価値のあるものと考えるブランドの美意識を感じさせる逸品。

清水さんがブルガリに惹かれたのは、クロエ・セヴィニーがセルペンティのバングルを身につけていた姿を目にしてからだという。

「90年代、私は彼女のオルタナティブなファッションセンスに夢中でした。スナップで見た彼女の手もとには3連の大ぶりなセルペンティのバングルがいつも輝いていました。ヴィンテージのTシャツにもドレスのときも気負わずつけているその姿があまりに格好よくて、すぐにお店に足を運んだほど。2000年代初頭にもブルガリをよく着用していた記憶ですが、若くして自分のセンスで身につけ、ワードローブのうちのひとつに完璧に収まっているさまに、憧れました」

ブルガリの持つイメージといえば、ラグジュアリーな色石使いやイタリアの歴史が息づくデザインが挙げられる。スタイルを確立した女性にこれほど強い味方になるメゾンはないと清水さん。

ブルガリ「セルペンティ」

ブルガリ「セルペンティ」
(腕の上から)「セルペンティ」ブレスレット〈PG、ルベライト、ダイヤモンド〉¥1,815,000・同 ヴァイパー ブレスレット〈PG〉¥847,000・同 ヴァイパー ブレスレット〈WG〉¥913,000・同 ヴァイパー ブレスレット〈PG、ダイヤモンド〉¥1,408,000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ) ポロニット¥83,600/Kota Gushiken

蛇をモチーフにした「セルペンティ」はより軽量に、コンフォートなつけ心地にアップデート。手持ちのバングルとの重ねづけをしても印象的なスタイルがかなう。

ブルガリのジュエリーにはイタリアの"豊穣さ"がすみずみまで詰まっていると感じます。そして本当に自分のことを理解している人が身につけている印象です。一方で、新しいセルペンティは時代にフィットしていて、いまの女性も手に取りやすく進化しました。最近は時計をつける女性が少なくなっているようですが、手もとに何かアクセントが欲しいという考えにも合っていますよね。ボリューム感や地金の色も多彩ですし、蛇のしなやかさもより自由度が増したように感じました。多くの人が自分に合う組み合わせを見つけられるデザインになっているのは老舗ならではのうれしい進化です」

清水さんはファースト・ブルガリを手に入れるなら、「モネーテ」コレクションをおすすめしたいという。

「モネーテはアンティークのコインを職人の手でジュエリーとして仕立てたもの。今でも、店舗に出るとすぐに売れてしまうことも。古代のコインはどんな旅を経て、遥か現代までやってきたのだろうと考えるとイタリアの悠久の歴史に想いを馳せてしまいます。ひとつとして同じものがないところも魅力です」

清水奈緒美プロフィール画像
スタイリスト清水奈緒美

スタイリスト。ファッション誌の編集者を経て、2010年よりスタイリストとして独立。ものを選ぶ審美眼にファンも多数。モード誌を中心に、広告や俳優のスタイリングも手がける。

【人生にジュエリーをひとつ】スタイリスト清水奈緒美さんが導く輝き

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