2019.04.04

眼福ジュエリー図鑑 vol.2 LOUIS VUITTON

「旅」の夢を、贅沢な素材に精緻な技を込めた、小さなジュエリーに託して。自由な空気を詰め込んだチャームは、メゾンらしさを伝えるユニークなシンボルだ。

時空を超えて、見知らぬ世界へ旅立とう

ルイ・ヴィトンがメゾンのテーマに掲げる「旅」の原点は、19世紀にある。フランス東部の山岳地帯ジュラで生まれた創始者ルイは、300㎞の道のりを徒歩でパリへ向かう冒険に旅立った。1854年、旅行鞄専門店をオープン。当時、蒸気機関の発明によって世界が大きく変わり始めていた。人々は汽車や蒸気船で旅に出るようになる。ルイ・ヴィトンは来たるべき時代を予見し、革新的な旅行鞄を生み出す。
そのルイ・ヴィトン社から誕生したバッグやラゲージが、贅沢なチャームとして登場。カラフルなジェムストーンやエナメルがあしらわれ、18金でトリミングされている。さらにもうひとつ、ルイの時代の冒険旅行を象徴するような熱気球のチャームが。ダイヤモンドとルビーで表現された赤と白のレイエ・キャンバスは、メゾンの歴史的なストライプだ。そこには少年ルイが抱いた「旅」の夢が、詰まっている。冒険心を語り継ぐオンリーワンのジュエリーが、現代の女性たちを輝かせるのだ。

メゾンの創造の歴史に着想を得た、"トラベルチャーム・コレクション"の熱気球モチーフ。バルーンの赤と白のストライプは、1872年誕生のヘリテージ、レイエ・キャンバスを再現。今にも大空に飛び立ちそうなパワーにあふれている。ルビーとダイヤモンドをカーブに沿うようパヴェセッティングした球面は、どこまでも滑らかで、高度な技が施されているのがわかる。LVロゴが印象的なバスケットは、動くたびに、風に躍るかのように揺れる。

チャーム〈K18WG、ダイヤモンド、ルビー〉¥3,830,000・チェーン〈K18WG〉¥160,000/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)

ルイ・ヴィトンの象徴的なレザーグッズにインスパイアされて誕生したチャーム。"アルマ"や"ヴィヴィエンヌ"といったおなじみのバッグのミニチュアに加えて、19世紀の富裕層の旅に欠かせなかったスティーマーバッグや帽子ケースが、リュクスなジュエリーとしてよみがえる。

チャーム(2列目右から時計回りに)パープル〈K18PG、ラベンダージェダイト〉¥570,000・ゴールド〈K18YG、タイガーアイ〉¥570,000・グリーン〈K18WG、アマゾナイト〉¥590,000・ピンク〈K18PG、ピンクオパール〉¥555,000・ネイビー&ブラック〈K18WG、ラッカー〉¥680,000/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)

※この特集中、以下の表記は略号になります。WG(ホワイトゴールド)、PG(ピンクゴールド)、YG(イエローゴールド)

SOURCE:SPUR 2019年5月号「眼福ジュエリー図鑑」
photography: Masanori Akao〈whiteSTOUT〉 styling: Yumi Takashiba edit: Michino Ogura text: Hiroko Naruse

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