パリを代表するハイジュエラーが、現代女性に贈るジュエリー。華麗なティアラの美をモダンに解釈した逸品を堪能しよう。
ヴァンドーム広場12番地に宿るスピリットを現代へ
メゾンの創設者ニトとナポレオン1世との出会いから始まった、ショーメの物語。御用達となったニトは、ナポレオンの妻でトレンドセッターだったジョゼフィーヌのために、さまざまな宝飾品を制作した。その象徴といえる、メゾンの自然主義を凝縮したティアラやエグレットの佇まいを、最上級の貴石で現代のジュエリーに表現したのが、"ジョゼフィーヌ"コレクション。さらに昨今、モダンで軽やかな"ジョゼフィーヌ エグレット"シリーズが加わった。このラインには女性が日常的に楽しめるカラフルなクォーツやガーネット、スピネルなどの色石を飾ったアイテムが揃う。ヴァンドーム広場12番地のショーメ・ミュージアムにあり、メゾンの創作の軌跡を今に伝えるティアラとエグレット。そこに宿るスピリットが、時代を超えて女性を最高に輝かせるジュエリーを生み出す。
クラシックなティアラに着想を得ながらも、最高のテクニックによって、軽やかに揺れ動くよう作られたイヤリング。メゾンのシグネチャー、ナイフエッジ技法によって、ホワイトゴールドが描くシャープで細い縦線に沿い垂れ下がる4 つのダイヤモンドは、まるで宙に浮いているかのよう。ペアシェイプモチーフにはブリリアントカットのパヴェダイヤモンドを、緻密なオープンワークでセッティング。
"ジョゼフィーヌ"コレクション エグレット アンぺリアル イヤリング〈K18WG、ダイヤモンド〉(両耳)¥2,280,000/ショーメ
ピュアな透明感に満ちた2.39カラットの天然ピンクサファイアを、72石のブリリアントカットのダイヤモンドが優美に彩るリング。レースのように繊細なシャンクが、ストーンの輝きを際立たせている。元来は羽根で仕立てられたというエグレットの軽やかな持ち味と、代表作のひとつ"ブルボン=パルムのティアラ"を思わせるディテールを兼ね備えたリングは、メゾンのシンボルの最新型だ。
"ジョゼフィーヌ"コレクション エグレット アンぺリアル リング〈Pt、ピンクサファイア、ダイヤモンド〉¥6,750,000(参考価格)/ショーメ
※この特集中、以下の表記は略号になります。WG(ホワイトゴールド)、Pt(プラチナ)
SOURCE:SPUR 2019年8月号「眼福ジュエリー図鑑」
photography: Masanori Akao〈whiteSTOUT〉 styling: Yumi Takashiba artwork: Hiroshi Kato edit: Michino Ogura text: Hiroko Naruse