バラの花とメゾンの絆から誕生したジュエリーは、ただ優美なだけではない。実在する花の美しさにセンシュアルでパワフルな女性像を融合したピースが、新しい春を運んでくる。
【ピ】アジェ ローズの名のもとに咲き誇るジュエリー
バラには、人の心を高揚させる不思議な魅力がある。ピアジェの4代目会長イヴ・ピアジェも、この花に魅せられたひとり。彼はバラの育成に、並々ならぬ情熱を注いできたことで知られる。そのうちの一種が1982年に国際的な品評会で金賞を受賞し、“イヴ・ピアジェ ローズ”と名付けられた。80枚近くの花びらがまるでフリルが重なるように開き、芳醇な香りを漂わせる。このバラへの思いを結集したのが、ピアジェ ローズ コレクション。モダンな解釈を加えたバラは、あでやかで官能的な、生きる歓びに満ちたジュエリーとなった。このオリジナルモチーフをベースに、さらに進化したアジュレモチーフも誕生。ゴールドとダイヤモンドで花の輪郭を際立たせ、軽やかさと華やかさを併せ持つ。新しい表情のバラもまた魅惑的だ。
ピンクゴールドとダイヤモンドで花の輪郭をかたどったアジュレモチーフのイヤリング。その佇まいは、光を浴びてきらめくバラのよう。爪の存在を感じさせないほどスムースに、一本の線のように連なるラインセッティングを施したダイヤモンドが、フェミニンな曲線を際立たせ、ゴールドとのロマンティックな二重奏を奏でる。
ピアジェ ローズ イヤリング〈K18PG、ダイヤモンド〉¥656,000/ピアジェコンタクトセンター(ピアジェ)
本コレクションの基軸となるオリジナルモチーフのネックレスは、ゴールドプレートから切り出したパーツに、約6.28カラットのダイヤモンドをセット。手作業で一枚ずつ形作った花びらを実在のバラに倣って、花の上から下へと5層に重ねて組み立てることで、豊かな量感と圧倒的な存在感を実現した。
ピアジェ ローズ ネックレス〈K18WG、ダイヤモンド〉¥4,560,000/ピアジェコンタクトセンター(ピアジェ)
※この特集中、以下の表記は略号になります。PG(ピンクゴールド)、WG(ホワイトゴールド)
SOURCE:SPUR 2020年4月号「眼福ジュエリー図鑑」
photography: Masanori Akao 〈whiteSTOUT〉 styling: Yumi Takashiba edit: Michino Ogura text: Hiroko Naruse