♯02 カラス族こそネイビーを

コートにニットにスカートにタイツ、バッグに靴に手袋も。気がついたらぜ~んぶ黒。冬はどうしたって毎日毎日黒ずくめで、イヤになります。黒の装いが多いので、次に買う時計だって黒革の手帖ならぬ黒革のベルト、と思い込んでいました。

が、先日、スタイリストの杉本学子さんと打ち合わせをしていて、その手もとにハッと目が留まりました。モードマニアたちの時計はカルティエの”タンク”率が高いですが、これはあまり見ないカラーパレット。ダイヤルもベルトもネイビーなのです。’50年代のヴィンテージで、もともとブラウンだったベルトを、自分でカミーユ・フォルネの”マリーン”と呼ばれるカラーにつけかえたそう。杉本さんがこの日着ていた黒のニットに映えてとてもシックでした。

黒いニットに黒の革ベルトはもちろん正解ですが、あまり”引っかかり”がない感じ。また、ヴィンテージ・ウォッチでベルトがブラウンだと、ノスタルジック感が強すぎるところ、これをネイビーにしたことでモダンでフレッシュにうつります。

(ちなみにこの日は、MIZUKIやshiharaの華奢なリングの重ねづけでコーディネート)

その数日後、ウブロの「クラシック・フュージョン」のネイビーダイヤル&ベルトのモデルを試着する機会がありました。

(右上・クラシック・フュージョン キングゴールドブルー ø33mm、左下・クラシック・フュージョン キングゴールドブルー ø38mm、左上・クラシック・フュージョン チタニウム ブルー ø38mm、右下はその背面)

「クラシック・フュージョン」は船の採光用の小窓がインスピレーション源の、どちらかというとマニッシュなデザイン。バトン針にバーインデックスのディテールが、端正なイメージを際立たせます。38mmサイズだとボーイッシュなムードがひときわ増しますが、黒ではなくネイビーだとほんのり女性らしさが漂うのです。

このとき、ネイビーは美肌カラーだと気づきました。この色をまとうと、肌に含まれるピンクの色素が強調されるんです。このさりげない感じこそ、今どきちょうどいい”フェミニニティ”じゃないかしら? 

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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