幅広のカフブレスレットは、メゾンのクラフツマンシップによってなめらかに、しかも簡単に着脱できるように作られている。コレクションを象徴するイエローゴールドのモチーフが連なって、寄せては返す波のように、心地よいリズムを奏でる。海の蒼を思わせるシンプルなドレスの手もとにコーディネートして、海の向こうの楽園を夢見よう。
"ユニルドール" 5 連カフブレスレット〈K18YG〉¥4,590,000・同 イヤリング〈K18YG、ダイヤモンド〉¥990,000/フレッド
ドレス¥22,000/ジョン ローレンス サリバン
フレンチジュエラーのフレッドは、〝モダン・ジュエラー・クリエイター〟の肩書を名乗ったフレッド・サミュエルが、1936年に創業したブランド。ファッションとジュエリーが最も緊密にリンクした30年代に、パリ・ロワイヤル通りのマキシム向かいにオープンしたブティックは、独創的でアヴァンギャルドな作風を愛するエッジィな人々の御用達として、たちまち有名に。「海を自由に泳ぐ魚に生まれるべきだった」というほど海を愛していた創業者のパッションを受け継ぐ、フレンチ・リヴィエラの薫りあふれるコレクションで今も知られる。
フランス語で「黄金の島」を意味する〝ユニルドール〟。これは創業者のルーツであるアルゼンチンのデザイナー、マーシャル・ベロによる、詩情に満ちたコレクションだ。主役はゴールドの洗練された美しさ。ダイヤモンドの輝きが、それを彩る。さざ波の形と連なりに着想を得たという、うろこのようなゴールドピースは、並び重なることで、巧みに光をとらえてきらめく。身にまとうと、ジュエリーの語る夢が、感性を刺激する。
30年代の熱気をモダンに進化した作品が、ファッションにインスピレーションを与えるジュエリーの新しいあり方を示してくれる。
モチーフの連なり具合によって、さまざまに変化する表情が水面のようで幻想的。リングは1連、2連、3連が揃い、プレーンとハーフダイヤモンド、フルダイヤモンドの3モデルが用意されている。写真のペンダントのサイズは2種類。地中海に眠る、果てしない夢を秘めた宝のようなジュエリーを、いつか手にしたい。
"ユニルドール"(上)3 連リング〈K18YG、ダイヤモンド〉¥1,545,000・ (中)3 連リング〈K18YG、ダイヤモンド〉¥675,000・(下)ペンダント〈K18YG、ダイヤモンド〉¥765,000/フレッド