【Genderless essentials】若手俳優、高橋侃が思いを寄せる、エッセンシャルジュエリー

今注目を集めるニューフェイス、俳優の高橋侃 (なお) という名前がメディアに出始めたのは、彼が地元の福島から上京したばかりの頃。美容師への志を持っていた彼だが、その端正な容姿と、個性的なスタイルで一躍ストリートシーンを牽引するファッションアイコンとして注目を集める。

その後、有名ヘアサロンでスタイリストとして活躍するも、著名ブランドのランウェイやグローバルキャンペーンに起用されるなど、モデルとしても活躍の幅を広げてきた。

「ヘアスタイリストとして、サロンワークや、ヘアショーのディレクションなど、色んな経験をさせてもらいました。一方で、モデルとしても国内外の様々なクリエイティブなプロジェクトに携わらせてもらい、大きく視野が広がりました」。

夢だった仕事に就き、順風満帆だった彼だが、突如昨年ヘアスタイリストを辞めることを決心したという。

「やりがいに満ちていていて。毎日が充実していたからこそ、自分は裏方であるべきなのか、それ以外の可能性に挑戦してみるべきなのか悩みました。ヘアスタイリストを辞めるという決断は、半ば勢いでした。モデルの仕事のほかに、写真にも興味があったり、洋服が好きだからブランドをやりたいという気持ちもあったり…そんな時に知人からのすすめで、今の事務所と出会いました」。

【Genderless essentiaの画像_2 — ネックレス（上から）〈シルバー〉¥230,000、〈シルバー、18KYG〉¥260,000、ウォッチ〈37.5㎜径、SS、クオーツ、カーフストラップ〉￥270,000／以上全てティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク（ティファニー）、ニット￥130,000、パンツ￥104,000／共にコロネット（ランバン）03-5216-6518、シューズ、ソックス／ともにスタイリスト私物

俳優としての経験は皆無ながら、持ち前のバイタリティとビジュアルインパクトで、ドラマ『先生を消す方程式。』(テレビ朝日にて毎週土曜23時より放映中) のメインキャストに抜擢される。

「演技の勉強をする中で気づいたのは、俳優として役を表現する上で、個性を消すということも必要だということ。これまでの自分は、いかに他人と違うことをアピールできるかという足し算ばかりに気を取られていたので、すごく新鮮な気分でした。役者としてはまだスタートラインに立ったばかりなので、課題は山積みです。ですが、そのプレッシャーすらも楽しめるくらい、刺激的な毎日を過ごしています」。

役者になったことを機に、着るものもガラッと変わった。どんな役にでも馴染めるよう、シンプルな洋服を好むように。一方で、スタイリングを問わず取り入れられるタイムレスなデザインのジュエリーを集めるようになったという。

「もともとジュエリーが好き。洋服以上に個性が反映されるアイテムで、ジュエリーを見ただけで、どんな人なのかが分かるのが面白い。自分らしさを表現できて、少し背伸びしたような、気持ちを奮い立たせてくれるものが好きです。ずっと愛用しているのは、今日撮影でも着用したティファニーの “ハードウェア” のシルバーブレスレットと、フィービー・ファイロ時代のゴールドのピアス。オーディションでも、個性的なアクセサリーで覚えてもらえることが多く、フォーチュンアイテムとしてもジュエリーを大切にしています」。

photography: Hiroko Matsubara　styling: Tomoko Iijima　Hair: Koichi Nishimura〈angle〉　Makeup: Masayo Tsuda 〈mod's hair〉　model: Nao Takahashi　edit: Shunsuke Okabe