腕時計と聞くと、真っ先に思い浮かぶのが一生ものというイメージだろう。実際、時計に用いられる金属類は、他のどんな素材よりも耐久性が高く、きちんとメンテナンスさえすれば一生どころか、何世代にもわたって使い続けられる。
これだけデジタルが発達した現代に、ゼンマイのネジを巻く行為は極めてアナログに感じられる。しかし、エディターのNさんはそれを「一種のセラピーのようなもの」と語る。
「2019年にジャガー・ルクルトの “レベルソ” を購入しました。エレガントなデザインと視認性の高さが最大の魅力です。スマホで時間を確認すれば良いと考えていたのですが、実際に使い始めると、ワンアクションで時刻が確認できるというのが想像以上に便利で、毎日愛用しています。古いものを長く使えない現代において、いわゆる消耗品と異なり、壊れたら捨てなければいけなかったり、メーカーが生産中止してしまい修理できない、といったことが少ないのが時計の魅力。娘が大人になったら譲ると約束しています。オーバーホールのことを考えると、多少のお金と手間はかかりますが、大切に育てていきたいです」。
自分の子供、もしくは大切な人へ。世代を超えて愛用できる時計を選ぶなら、トレンドに左右されないタイムレスなデザインに、少しばかりのツイストを加えたものがおすすめ。使っていくうちにつく傷が愛おしく感じられるようになれば、それは紛れもない一生ものと呼べるはずだ。





