2020.10.30

#25 たくましく、美しい人へ【リーフェジュエリー】

保育園のママ友と話をするのは面白い。だいたいが子どもの話題なのだが、みんな職種もキャリアもさまざまなので、たまに異業種交流会のようになるときがある。もちろん自分の仕事について話したがらない人もいるが、それはそれでミステリアスな空気が漂っていて、「あの人はどんな仕事をしてるんだろう？」と妄想が膨らんで楽しい。

息子と同じクラスのお友だちのお母さんで、会うたびにかっこいいなと惚れ惚れする人がいる。短く切りそろえた艶やかな黒髪に、キリリとした顔立ちと長身のすらりとした体躯。いつもスウェットにジーンズというラフな装いなのに、ただのカジュアルとは一線を画す品格がある。ブレない世界観が、彼女のスタイルにいっそう説得力を持たせているのかもしれない。お迎えのタイミングが一緒だったときに思い切って話しかけてみたら、職業は助産師だと気さくに答えてくれた。彼女のルックスからは容易に想像できない返答だったが、その意外性にさらに引き込まれた。誇らしい仕事に就きながら育児もこなす彼女が、いちだんと眩しく、かっこよく見えた。

クールでスマートな彼女に、ぜひ身につけて欲しいとひそかに思っているジュエリーがある。RIEFE JEWELLERY（リーフェジュエリー）という2018年にデビューした新鋭ブランドだ。デザイナー・春井里絵氏のクリエーションは、優美さとたくましさをあわせ持つ。女性のカラダで例えるなら、ただ柔和なだけでなく、しなやかな筋肉のついた美しさ。きらめきの奥深くに、揺るぎない意志が存在しているように思えるのだ。中でも惹かれるのが、コイルのようなチェーンにマンテルがついた"DEEP"ネックレス。武骨で中性的なデザインに、ホワイトゴールドとダイヤモンドがリュクスな華やぎを添える。その媚びない佇まいは、屈託のない笑顔が素敵な助産師の彼女そのものだと思った。ファッションは自己表現の手段というが、ジュエリーはそれ以上に、身につける人の内面が如実に反映されるように思う。凛々しく芯のある女性には、美しく力強いジュエリーがきっとよく似合うはずだ。