昔から星を見るのが好きな子どもだった。そう言うと星のことをよく知っていそうだが、恥ずかしながらこれといった知識を持っているわけではない。ただ星空をキャンバスにして、名前の知らない星と星を線でつなぎ、自分だけの星座を描いて楽しんでいるような子どもだった。いまだにオリオン座ぐらいしか識別できないが、大人になった今も星空を見上げる癖がある。
星座とは、星と星を結んで描かれるもの。古くから人びとは空を見上げて、瞬く星々を生き物や神話の英雄にたとえてきた。科学技術の発展とともに地球環境は大きく変わってしまったが、私たちが見上げる星空は、古代の人たちが見ていたそれとほとんど変わらないのだろうか。胸もとにゾディアックのペンダントを添えて、壮大なスケールの宇宙に思いを馳せてみたい。
連載「寝ても覚めてもきらめきたいの」:SPURエディターがパーソナルな感情とともに綴るジュエリーエッセイを堪能して。