愛を奏でる【ハートのリング】4選、プラダやロビンソン ペラムなど、心奪われるデザインを厳選

忙しい日常でふと感じる小さな“愛”。手もとでいつも優しいメッセージをくれる、ハートのジュエリーをまとえたなら。バレンタインが近いこの時期、人気連載「寝ても覚めてもきらめきたいの」から、“愛を奏でる”ハートのリングを紹介。心に沁みるエッセイとともに読み込んで。

忙しい日常でふと感じる小さな“愛”。手もとでいつも優しいメッセージをくれる、ハートのジュエリーをまとえたなら。バレンタインが近いこの時期、人気連載「寝ても覚めてもきらめきたいの」から、“愛を奏でる”ハートのリングを紹介。心に沁みるエッセイとともに読み込んで。

【プラダ】その時、ハートは奪われた

プラダのEternal Gold イエローゴールド リング、着用イメージ

クラシックなハート、無骨なハート、プレイフルなハート。意外にもハートのジュエリーの歴史は古く、中世ヨーロッパ時代にまで遡るといわれているが、これまで見てきたさまざまなハートの中でも特に忘れられないのが、プラダのハートのリングだ。「エターナル ゴールド」というファインジュエリーコレクションのひとつ。このプラダのハートをひと目見て、私のハートは奪われた。懐かしのドラマのタイトルを引用すると、「その時、ハートは盗まれた」である。

プラダ、Eternal Gold イエローゴールド リング〈K18YG〉¥880,000(予定価格)

Eternal Gold イエローゴールド リング〈K18YG〉¥880,000(予定価格)

 タフなボリュームと、削ぎ落とされたデザイン、少しの愛嬌を漂わせるツルンとなめらかなシェイプ、ひとつまみ程度添えられたポップなニュアンス。すべてのさじ加減が絶妙で、何度見ても引き込まれる。そこに、さりげなく落とし込まれたトライアングルロゴの存在感もまた格別だ。一見ミニマルな印象だが、緻密に考え抜かれていて、作り手の豊かな愛情が注ぎ込まれている。

特筆すべきは、責任あるジュエリー協議会の「Chain of Custody(CoC)」基準を満たした、リサイクルゴールドだけを使用しているということ。さらに、購入者は素材調達から製品となるまでの全工程をデジタル上で追跡することができる。環境・社会面に配慮しながらも、リュクスなものづくりを追求する姿勢には、世界屈指のラグジュアリーブランドとしての気概を感じると同時に、閉鎖的なジュエリー業界に風穴を開ける、反骨的なスピリットが滲む。これぞ、プラダの哲学。これぞ、モダン・ハートの理想型。

【ロビンソン ペラム】虹色のこころ

【ロビンソン ペラム】「Love is All Around」コレクションのリング。「EYE(I) LOVE U(YOU)」を奏でる

はじめてこのリングを見たとき、あ、指に小さな虹がかかるんだな、と想像した。ロンドンのジュエラー、ロビンソン ペラムの「Love is All Around」というコレクション。すみれ色の透き通るような「EYE(目)」と、サファイヤのみずみずしい「LOVE(ハート)」、そして、ツァボライトがフレッシュにきらめく「U」のかたちをしているのは、どこかの誰かにとっての、かけがえのない「あなた」。プレイフルなモチーフが連なり、一本の指をぐるりとなめらかにひと巻きしながら、虹色に輝くそのリングは、「EYE(I) LOVE U(YOU)」と可憐に語りかける。

【ロビンソン ペラム】リング〈K14YG、サファイア、ツァボライト〉¥1,050,000~(参考価格)

リング〈K14YG、サファイア、ツァボライト〉¥1,050,000~(参考価格)

毎日を生きるのに一生懸命なわたしたちは、「この世界が愛であふれている」ことなど、簡単に忘れてしまうか、あるいは知っていてもつい知らないふりをして、通り過ぎようとしてしまう。けれどもこの小さな小さなエタニティリングが、大事なことを思い出させてくれたおかげで、わたしはその日、帰り道に少しだけ立ち止まって、星空をあおぐことができた。

気が遠くなるほどの歳月を経て、運命的に巡り合った色とりどりの天然石が、こうして手を取り合い、精緻なクラフツマンシップと結びつき、とびきりチャーミングな「I LOVE YOU」を奏でている。その尊さとかけがえのなさに、わたしは震えるほど感動している。さて、この感動をどうしようか。すっかり虹色に染まってしまったわたしのこころの中の、一番やわらかくてあたたかいところに、大事に大事に、そっと隠しておこう。

【Grace Lee】ハートの妄想

【Grace Lee】ハートのリング。Cora Ring〈14KYG〉$1,788.00

Cora Ring〈14KYG〉$1,788.00

LA発、Grace Leeのジュエリーはコンテンポラリーで、なおかつボリュームのあるデザインが多い印象。いい意味で「特別な日のためのジュエリー」という感じがしない。格式ばらない自由なマインド、もしくはデイリーに身につけられる懐の深さとでもいうべきか。それが今の気分にフィットする理由のような気がするのだ。

個人的には少々遊び心のあるテイストが好きなので、ぷっくりとしたハートシェイプのCoraリングに心を奪われ……いや、ここはあえてハートを射抜かれたといっておきましょう。ほどよく大ぶりでほどよくキャッチーで、そこにほんのりアンティークっぽさも感じられるところがまさにドンズバ。アンティークといえば、ハート型のジュエリーは中世ヨーロッパ時代からすでに愛を伝えるジュエリーとして存在していたらしい。ポップに見えて実は伝統あるモチーフ。そういうギャップにはけっこう弱いです。

【トーカティブ】タンザナイトに想いを馳せて

【トーカティブ】タンザナイトのハートのリング

リング〈K18YG、タンザナイト〉¥583,000

K18YGの縄目模様のアームで仕立てられたトーカティブのリング。どこかアンティークのような趣がある。青紫色にきらめくハート型の色石はタンザナイトで、見る角度によって色が変わる、神秘的な輝きを前にすると、自分の中の本質的な部分を見透かされているような気がしてくる。

キリマンジャロ山の麓、タンザニアのメレラニという地でのみ採掘される、希少性の高いタンザナイトは、1967年に発見された。落雷によって火災が発生し、その熱の影響で、もともとワイン色だった石が鮮やかなブルーに変化したといわれている。

タンザナイトの産出量は徐々に減少し、近い将来、鉱脈が枯渇するともいわれている。この先いっそう貴重な存在となっていくであろうハートのリングも、次世代に大切に受け継がれていくべきものだ。いまだ混沌とした世界を生きる私たちに、希望の光を、平和を願う気持ちを思い出させてくれる。

*リンク先記事内の商品価格は公開当時のものです