美は細部に宿る。【FOPE(フォッペ)】のリング #138

FOPEと書いて「フォッペ」と読む。イタリアのヴィチェンツァで1929年に創立したジュエリーブランドだ。名前にどんな由来があるのだろうと思い調べてみたら、「Fabbrica Oreficeria Preziosi Esportazione」の略称だった。日本語に訳すと「輸出用高級貴金属製造所」となる。じつに直球なネーミングである。正々堂々と勝負している感じがして格好よい。約1世紀にわたり培われてきた技術を駆使し、ヴィチェンツァ本社の工房の職人たちが、デザインから製造、仕上げ、発送まで一貫して行っている。

イタリア発、FOPE「フォッペ」のリング。独自のメッシュ構造で、柔らかく伸長し、ストレスフリーなつけ心地だ

金細工房として創業した FOPE は、シャンデリアや宝飾品、さらにはスイス高級時計のブレスレット製造を通じて独自の技術を磨き続けてきた。その研究開発の過程で誕生したのが、現在ブランドを象徴するメッシュ構造「Flex’it」。
K18ゴールドのメッシュリンク内部に、精密に設計された極小のK18スプリングパーツを組み込むことで、しなやかな可動性を生み出すFOPE独自のシステムとなっている。この革新的な構造によって、FOPEのブレスレットやリングは柔らかく伸縮し、18Kゴールドとは思えないほどストレスフリーなつけ心地を実現する。

もっと言うと、リングの場合はつける指を変えることだってできるかもしれない。たとえば薬指に合うサイズを選んだとしよう。それが人差し指にも締めつけ感なくフィットするなんてことは、ほかのリングでは起こりにくい。年齢とともに指が少々たくましくなっても、柔軟性に富むFOPEのリングなら「心配ご無用」と言わんばかりにそっと寄り添ってくれるかもしれない。

イタリア発FOPE(フォッペ)のバイカラーリング。ヴァンドーム エッセンシャル〈K18YG、K18WG〉¥387,200

バイカラーリング ヴァンドーム エッセンシャル〈K18YG、K18WG〉¥387,200~

日常にリアルに身につけるなら、「ESSENTIALS」コレクションのバイカラーリングを選びたい。半分は温もりのあるイエローゴールドで、もう半分は涼しげなホワイトゴールド。ひとつでふたつの顔をもつリングだ。その日のスタイリングや気分に合わせて、どちらか一方のカラーだけを楽しむこともできる。立体感のあるメッシュの表情が指に映え、程よい量感があり、手もとでひときわ存在感を放つ。

フレキシブルなバイカラーリングを見るにつけ、自分もこんなふうにしなやかに歳をとっていけたらいいなと思う。以前、素敵に歳を重ねている女性にインタビューする機会に恵まれたとき、その方が凛とした眼差しでこう仰ったことを覚えている。「センスのいい人は、見えないところにまで気を配れる人だと思うの。それも誰かに見せるためではなく、自分自身のためにしているのよ」

隠れた細部にまでこだわり、心地よさを追求する。FOPEのリングがなぜこんなにも洗練されているのか、その理由がよくわかったような気がした。

FOPE
https://www.fope.com/ja/

連載「寝ても覚めてもきらめきたいの」:SPURエディターがパーソナルな感情とともに綴るジュエリーエッセイを堪能して。

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