日本発、世界で輝く15のブランドストーリー
MIKIMOTO

パールを極めたハイジュエラー
ミキモトが紡ぐ物語

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日本発、世界で輝く15のブランドストーリー
MIKIMOTO

養殖真珠のオリジネーターとして、パールの華やぎを世界に広めてきたミキモト。エレガンスの象徴としてのパールはもちろん、大胆に楽しめる革新的なデザインをも次々と発表し、熱い視線を浴びるジュエラーだ。魅惑のジュエリーから見えてくるミキモトならではの美意識とは？

HISTORY

創業者の御木本幸吉は、1893年、世界で初めてアコヤ真珠の養殖を成功させたことで知られる偉人。養殖真珠が発明される以前は、貝から偶然に生まれるごくわずかな天然真珠しか存在しなかったため、今、誰もがパールジュエリーを楽しめるようになったのは、幸吉のおかげなのだ。1921年、ヨーロッパの一部の新聞から「養殖真珠はニセモノだ」と報じられても、幸吉は一歩も引かなかった。そればかりかパリで裁判を起こして勝訴し、養殖真珠の正当性を証明してみせた。夢見るように優しいアコヤ真珠の輝きは、瞬く間に世界に広まり、数多くの国の人々を虜にしていった。幸吉は日本の伝統的な錺職の技に欧米のジュエリーメイキングの技術を率先して取り入れ、真珠を清楚にあしらった優雅で格調高いミキモトスタイルを確立。そのエッセンスは色褪せることなく、今も大切に受け継がれている。近年はコムデギャルソンや、クロムハーツともコラボレーションして大きな話題になったばかりのミキモト。コンテンポラリーな側面が海外のセレブリティたちからも注目されて、インターナショナルな飛躍はとどまるところを知らない。

発想の源は
伝説的マスターピース

ミキモトが誇る上質なアコヤ真珠を、モダンにあしらった話題作。「幸運を射止める」という意味を込めた矢のモチーフが配された、お守りのように身に着けられるラッキージュエリーだ。実はこのデザインは、ドラマティックなブランドヒストリーとも関わりがある。1937年に開催されたパリ万国博覧会に、ミキモトが真珠のオーソリティとしての威信をかけて出品したのが「矢車」と呼ばれる逸品。矢を放射状に並べた日本の伝統的な文様を、アコヤ真珠やダイヤモンド、プレシャスストーンで精緻に描き出し、帯留やかんざしなど12通りにも使えるマルチウェアな機能を実現した驚異的なデザインだった。万博閉幕後にパリで販売されてからずっと行方がわからず、幻の存在となっていたが、現在は買い戻されてミキモト真珠博物館で保管されている。そう、「ラッキーアローズ」はミキモトのレジェンドともいえるマスターピース「矢車」からインスピレーションを得たコレクション。このペンダントにはベビーパールのほか、白蝶貝から採れる艶やかなマザーオブパールも使用して、胸もとに白い輝きを添えてくれる。「ラッキーアローズ」は、日本人として誇りをもって着けたいジュエリーなのだ。

ペンダント「ラッキーアローズ」〈WG、アコヤ真珠、ダイヤモンド、マザーオブパール〉￥616,000／ミキモトカスタマーズ・サービスセンター（ミキモト）

どこか大人びた表情の
モダンなリボン

とびきり上質なアコヤ真珠で仕立てたネックレスは、大人のマストハブアイテム。この「ボウチャーム」ネックレスは、ミニマルなパールネックレスにダイヤモンドのリボンをあしらった初々しいデザインが目を引く。リボンモチーフはあえてシャープな印象に形作られているので、甘くなりすぎず、幅広いシーンでの着こなしにフィット。約5cmのアジャスターチェーンがついているので、ネックラインに合わせて長さを調節できるのもうれしい。光沢の美しいミキモトのパールネックレスには、これまで多くのセレブリティたちが魅了されてきたが、かのマリリン・モンローも心を奪われたひとり。新婚旅行で東京を訪れた際、夫のジョー・ディマジオが大粒のパールネックレスを購入してマリリンに贈ったという。創業者、御木本幸吉がかつて心に描いた夢は「世界中の女性たちの首を真珠で飾ること」。今、それは儚い夢ではなく、現実になろうとしている。真珠を深く知り尽くしたジュエラーだからこそ、フォーマルなスタイルにとどまることなく、新世代のパールネックレスを生み出し続けることができるのだ。

ネックレス「ボウチャーム」〈WG、アコヤ真珠、ダイヤモンド〉￥1,540,000／ミキモトカスタマーズ・サービスセンター（ミキモト）

Vモチーフが顔まわりを
明るく見せる

パールをもっと都会的に、洗練されたデザインで楽しみたいなら「V コード」を。計算し尽くされた絶妙なバランスで、アコヤ真珠のモダンな表情を引き出したコレクションだ。ディープな「V」のフォルムをモチーフにしたこのピアスは、デイタイムからナイトシーンまで活用できるように考え抜かれたデザインが見事。ダイヤモンドの鮮烈なきらめきと、アコヤ真珠の甘く優しい光沢がフォトジェニックなコントラストを生んでいる。日本の自社アトリエで作られているミキモトのジュエリーには、一世紀以上にわたり受け継がれるクラフツマンシップが息づいている。明治期にジュエリーメイキングをスタートした伝統があるからこそ、ダイヤモンドのセッティングの緻密さ、徹底したポリッシングなどにも職人たちのこだわりが光る。どれも細部にまで心を配った丁寧な仕立てになっているのが特徴で、質の高さが肌に伝わってくるようだ。

ピアス「V コード」〈YG、アコヤ真珠、ダイヤモンド〉￥935,000／ミキモトカスタマーズ・サービスセンター（ミキモト）