美しい薔薇には鋭いトゲがあるように、人を惹きつけてやまないものには、相反する魅力がある。2019年にデビューした「クラッシュ ドゥ カルティエ」は、そんな意外性を体現するコレクションだ。クラシックかつエキセントリック。パンクかつノーブル。最新の型破りなクリエーションが、ジュエリーの常識を塗り替える。
(上)リング〈PG、オニキス〉¥649,000・(右下)ネックレス〈PG、オニキス〉¥1,808,400・(左下)ブレスレット〈PG〉¥1,570,800/カルティエ カスタマー サービスセンター(カルティエ)
エッジのきいたピンクゴールドのピコと、丸みを帯びたオニキス。相反する個性を持ったマテリアルや造形を組み合わせたデザインは、「クラッシュ ドゥ カルティエ」の真骨頂だ。中でも創造性あふれるリングは、装着すると指の周りをオニキスのビーズが浮いているよう。地金に用いられるのは、環境負荷の低減を目的とした、リサイクルゴールド。しなやかな構造で、快適な着用感も兼ね備えた名品だ。同じくオニキスを内側にあしらった、大ぶりなトップのペンダントは、ビーズチェーンでモダンかつ軽やかな印象に。ピラミッド型のクル カレとピコが並ぶブレスレットは、パンキッシュでありながらラグジュアリーな存在感を放つ。
(上右)リング〈WG、タヒチパール、オニキス、ダイヤモンド/数量限定品〉¥2,824,800・(上左と右下、同一商品)ブレスレット〈WG、タヒチパール、オニキス、ダイヤモンド/数量限定品〉¥7,524,000・(上中)ネックレス〈WG〉¥2,428,800/カルティエ カスタマー サービスセンター(カルティエ)
アートオブジェのような、圧倒的なオーラを放つブレスレットとリング。ミステリアスな輝きを宿したタヒチ産のブラックパールの先端には、ホワイトゴールドのクル カレを配し、エレガントな中にスパイスを添える。艶やかなオニキスに、まばゆいばかりのダイヤモンドをあしらったピコが、異なる質感の輝きで奥行きを演出。カルティエらしい唯一無二のステートメントピースだ。ミニマルなスタイルに合わせるなら、ホワイトゴールドのネックレスを。柔らかく肌に寄り添うフレキシブルな構造が、首元にフィット。ドレスアップをワンランク格上げしてくれる。
リング〈PG〉¥588,500、シングルイヤリング〈PG〉¥331,100/カルティエ カスタマー サービスセンター(カルティエ)
© Cartier
パンクスピリットを宿した「クラッシュ ドゥ カルティエ」を、デイリーで取り入れるならリングもおすすめ。温かみのあるピンクゴールドが、肌になじみつつリュクスな輝きを演出。エッジの効いた印象のピコは、触れると驚くほどしなやかに動くフレキシブルな構造が特徴だ。重ね着が増えるこれからの時期には、顔まわりをスパイスアップしてくれるシングルイヤリングも。小ぶりながら、造形美が際立つフープが、横顔に洗練された輝きを添えてくれる。
独創性あふれるカプセルコレクションにも注目
「クラッシュ ドゥ カルティエ」の世界観をダイナミックに再解釈した、新作コレクション「クラッシュ [アン]リミテッド」がデビュー! パンクスピリットあふれるモチーフを、オニキスやダイヤモンドを用いてさらにアップデートしたソリッドなハイジュエリーは、カルティエならではのアンコンベンショナルな作品。ファン垂涎のミュージアムピースと、リリー・コリンズを起用したビジュアルをチェックして!
SOURCE:SPUR 2021年12月号「高貴なパンクスピリット」
photography: Masanori Akao 〈whiteSTOUT〉 styling: Lisa Sato 〈bNm〉 edit: Shunsuke Okabe