どこか未来を感じさせる、ソリッドな質感とメルティングなシェイプがじわじわと拡張中!世界各国の気鋭ブランドを誰よりも早く取り入れたい
※$1=約116円、€1=約129円、AU$1=約81円、£1=約155円です(1月31日現在)
Archived Prototypes/ANTWERP
ルーマニア人のジュエリーデザイナーMara Grigoriuと日本人のファッションデザイナーYusuke Hotchiが2021年にローンチした。ヘッドピースの着想源は、オランダの民族衣装で使われていたアンダーキャップを固定するためのワイヤー「Ear Iron」。デジタルデザインと3Dプリントを駆使することで、複雑なシェイプを実現している。
Melted Potato/TAIPEI
2018年の暑い夏にスタートした、ドリーミーなジュエリーレーベル。金属が溶け出したようなシュールなシェイプと、パールなどのロマンティックな素材とのバランス感が絶妙。アイコニックなメタリックの質感は、特殊な技術で銀をまとわせ色を吹きつけている。ハンドメイドで制作されるため、まったく同じものは二つとないのも魅力。
シルバー&メルトなピース
アジア、ヨーロッパ、南米からヒップなアイテムの数々が集結。ジュエリートレンドを牽引する注目ブランドをチェックして
KURUMI AMANO/TOKYO
ヘアデザイナーのKURUMIが2020年に東京で設立。緻密な計算により描き出すラインの構築的なヘアジュエリーは、どれもアート作品のような美しさ。ニュアンスのあるらせんデザインのピースは、スターリングシルバーがモダンなムードをいっそう後押し。フックをヘアゴムに引っかけるだけで着用でき、誰をも洗練された後ろ姿へと導いてくれる。
PANCONESI/PARIS
新生スワロフスキーのクリエイティブ・ディレクター、Giovanna Engelbertのもとでデザイン・ディレクターを務めるMarco Panconesiによるブランド。グリーンとピンクの翡翠を溶けたエナメルに浸して作り上げたハイブリッド・ストーンがこのブランドのアイコニックなモチーフ。メタルと石が融合し、肌の上でオブジェのように存在感を発揮する。
MAM/BARCELONA
木製の腕時計制作からスタートし、今ではコンテンポラリーなジュエリーも手がけるように。ノーズリングやリップカフ、ヘッドピースなどニッチなアイテムが揃うのもうれしい。洗練とひねりを兼ね備えたネイルリングをレイヤードすれば、モダンな手もとがかなう。再生メタルの使用や、プラスチックフリーの梱包など、環境問題への取り組みにも積極的。
COUGH IN VAIN/SHANGHAI
2016年設立のアクセサリー&デザインスタジオ。ジュエリー制作のほか、デジタル出版、アートインスタレーションなどマルチに活動している。ネックレスにはボトルやヤモリ、竹などのユニークなモチーフがあしらわれ目に楽しい。墓石のペンダントトップは、蓋を開けると中から鏡が登場。細部も凝っていてカンバセーションピースとしても活躍する。
LOKI PATERA/SYDNEY
お守りとして愛されてきたジュエリーの伝統を受け継ぎ、ハンドクラフトで人に寄り添うデザインを制作。ユニークなブローチのインスピレーションは、シドニーのブロークンベイに生息する貝類などの殻から得た。マテリアルには真珠産業で廃棄されたブリスターパールや、再生されたスターリングシルバーなどを採用。日本ではRadd Loungeにて一部アイテムを取り扱っている。
BLOBB/MEXICO CITY
アーティストのSofia Eliasが立ち上げた。建築学校の卒業論文で取り組んだ幼児用の遊び場を作るプロジェクトで浮かんだアイデアを、ジュエリーに落とし込んだのが始まり。素材にはリサイクル可能な樹脂や溶融プラスチックを使用。それゆえの独特なシェイプとカラーリングで、ファッション感度の高いインフルエンサーなどからも高い支持を得ている。
SWEETLIMEJUICE/LONDON
革新的なデザインと手工芸を組み合わせ、ジェンダーレスで現代的なジュエリーを生み出している。2021年秋冬シーズンの着想源は、ブルータリズムの幾何学的な建築構造とオランダ人現代アーティストのAnneke Eussenによる素材のレイヤード。トパーズを飾ったスターリングシルバーのイヤーカフは、重ねづけして耳を覆うように。
SOURCE:SPUR 2022年4月号「時代は"超越系"ニッチ・ジュエリー」
photography: Kohei Kawatani styling: Sumire Hayakawa 〈KiKi inc.〉 hair: Waka Adachi make-up: Asami Taguchi 〈Home Agency〉 model: Aki Kigoshi text: Mai Ueno