メゾンの卓越したクラフツマンシップ、比類なき完璧なデザイン、素材への飽くなき追求……。時代を超えタイムレスな輝きを放つ名品には必ず、“愛され続ける理由”がある。連載「人生を彩る名品図鑑」では、そんな名品が名品たる所以を徹底解剖。
今回紹介するのは、ブルガリの「ビー・ゼロワン」。
イノベーティブなマインドをセットする、ブルガリが誇る真のアイコン
1999年、新世紀の始まりを祝して誕生した、ブルガリが誇るアイコンジュエリー「ビー・ゼロワン(B.zero1)」。発表から25年を経ても変わらぬしなやかでグラマラスなデザインはエターナルな魅力に溢れ、今ではブルガリの“クラシックな名作”として愛される存在に。
特徴的なコレクション名はブルガリの“B”と、“ゼロスタート(始まり)”を意味する“01(ゼロワン)”から命名。シンプルでありながら暗号のように謎めいたその言葉の響きは、魅惑的なビー・ゼロワンの世界観を見事に体現している。
永遠の都・ローマへの敬意が息づく、革新的なデザイン
ブルガリを語る上で欠かせないのは、間違いなく“ローマ”だろう。1884年にローマの地で創業して以来、ブルガリにとって永遠の都・ローマの遺跡や、貴重な歴史的建造物、古代芸術は常にインスピレーションの源だった。2700年以上の歴史を紡ぐローマの美しい魅力は、ブルガリのジュエリーモチーフに置き換えられ、メゾンの確固たるアイデンティティを築き上げてきた。ビー・ゼロワンのデザインにおいても、その姿勢は色濃く反映されている。
ローマの名建築・コロッセオをインスピレーションとするビー・ゼロワンは、ブルガリの2つのクラシック・アイコンをバランス良く組み合わせデザインされている。ひとつ目は、戦後に復興の象徴としてローマの街に引かれたガス管を連想させる、スパイラルデザインの“トゥボガス”。ふたつ目は、メゾンのさまざまなジュエリーでアイコニックに用いられている、“BVLGARI BVLGARI(ブルガリ・ブルガリ)”のダブルロゴだ。古典的なラテン語表記を思わせる“BVLGARI”のロゴはローマへの帰属感を示し、“トゥボガス”が描くスパイラルデザインは、始まりから終わり、そして過去と未来の共存といった時の移り変わりを象徴的に表したもの。つまり、ブルガリのダブルロゴが刻印された2つのリングが幅広のスパイラルを挟む「ビーゼロワン」は、身につけるだけで“永遠の都”が放つ、壮大な歴史や美しさへと誘ってくれるのだ。
ジェンダーをも超える唯一無二の存在感
ブルガリはハイジュエラーとして、人々が人生を大胆に、創造的に楽しめるようなジュエリーを提供することを目指している。メゾンが大切にするローマという伝統に、先進的なアプローチを融合させて生まれたビー・ゼロワンは、まさにそんな妥協なきブルガリ・スタイルを象徴するマスターピース。そして流行や時代に左右されないだけでなく、“性別”をも超越したモダンなデザインであることも大きな特徴だ。
革新的な精神性を秘めたビー・ゼロワンがフォーカスするのは、ジェンダーでも年齢でもなく、身につける人の“アイデンティティ”。その人の持つ魅力を最大限に引き出し、インディペンデントなマインドをセットする。そのパワフルなアティチュードこそが、ビー・ゼロワンが多くの人を魅了し、真のアイコンとして愛される理由なのだ。
多彩なスタイルを加えながら、進化し続けるコレクション
イヤリング、ネックレス、ブレスレット、リングに至るまで豊富なアイテムをラインナップするビー・ゼロワンは、これまで基本のデザインをベースにしながら、斬新な素材を多用して、個性が光るさまざまなスタイルのジュエリーを生み出してきた。素材はイエローゴールド、セラミック、ピンクゴールド、ホワイトゴールドを用意。さらにダイヤモンドをあしらったラグジュアリーなアイテムも登場している。
またこれまで、異ジャンルの世界で活躍する名クリエイターとタッグを組んだ2つのスペシャルエディションや、ビー・ゼロワンの歴史に新しい風を吹き込む新作コレクションも発表。ここからは、そんな多彩なコレクションを紹介しよう。
【名匠たちと共に作り上げたスペシャルエディション】
コラボレーター:アニッシュ・カプーア(2010年)
ビー・ゼロワンにおける初めてのコラボレーション相手としてブルガリが白羽の矢を立てたのは、インドに生まれ、ロンドンでその才能を開花させた世界的な彫刻家・現代アーティストのアニッシュ・カプーア。金属を巧みに用いた作品作りを得意とするカプーアならではの感性が光る、ステンレススチール×ピンクゴールドのリングは、ビー・ゼロワンの伝説的なアイテムとして販売が終了した今も語り継がれている。
コラボレーター:ザハ・ハディッド(2016年)
建築界の名匠、故ザハ・ハディッドが、ビー・ゼロワンのアイコニックなデザインを再解釈しデザインしたのが、「ビー・ゼロワン デザイン レジェンド」コレクション。ビー・ゼロワンの象徴でもあるスパイラルデザインを滑らかに絡み合うような流線形で描いており、その美しくダイナミックなフォルムはまさに彼女が手がける建築物のよう。従来のビー・ゼロワンにしなやかな力強さを加えた秀逸なコレクションを完成させている。
ビー・ゼロワン ロック(2020年)
2020年に発表された「ビー・ゼロワン ロック」は、スタッズモチーフをあしらい独立心と力強さを前面に表現した、これまでにない大胆不敵なコレクション。ブルガリの真髄といえる革新的な創造性とパイオニア精神が色濃く反映されており、身につけるだけでエナジャイズしてくれるパワフルなデザインが魅力。ブルガリの“新時代”を象徴する名コレクションだ。
ジェンダーの垣根を超え、多くのセレブリティも虜にしてきたビー・ゼロワン。ここからはビー・ゼロワンを使った、人気セレブによるハイセンスなスタイリングをチェック!
ゼンデイヤ(2023年)
パリ ファッション ウィークに登場した、ブルガリのアンバサダーで女優のゼンデイヤ。モードなデザインのホワイトドレスに、グラマラスなビー・ゼロワンのブレスレットとリングを合わせることで、エッジの効いたスタイリングを完成させている。ブレスレットやリングを自由に重ね付けする、リッチなコーディネート術も参考にしたい。
コーディー・シンプソン(2020年)
歌手として一躍ブレイクを果たした後にスイマーに転向し、オーストラリアの代表選手にまで選ばれたコーディー・シンプソン。「ビー・ゼロワン ロック」の誕生記念パーティでは、カジュアルなスーツスタイルにビー・ゼロワンのリングとブレスレットをコーディネート。シンガーとして、アスリートとして、その道を開拓し極めてきたイノベーティブなコーディーには、タフな「ビー・ゼロワン ロック」の世界観がよく似合う。
SPUR.JP厳選! ビー・ゼロワン カタログ8選
時代をも凌駕するエターナルな魅力で、“一生モノのジュエリー”と呼ぶに相応しいビー・ゼロワン。その豊富なラインナップの中から、今こそ手に入れたいアイテムをSPUR.JPが厳選!
定番だからこそ、異素材MIXで周りと差をつけて
ピンクゴールド、ホワイトゴールド、イエローゴールドの異素材を組み合わせることで、定番のデザインに遊び心をプラス。
使いやすさ抜群のミニマルデザイン
ビー・ゼロワンのデザインコードの中からアイコニックなブランドロゴにフォーカスしたこちらのリングは、シンプルなデザインで重ね着けもしやすい。
クールなブラックセラミックが、スタイリングのアクセントに
ピンクゴールドとブラックセラミックの組み合わせがユニーク。ジェンダーを問わず人気のアイテム。
凛とした気品を醸す新作リング
洗練されたホワイトゴールドのリングのエッジに、フルパヴェダイヤモンドを贅沢にあしらったリュクスな新作。
ラグジュアリーとモードの絶妙なさじ加減が魅力
ラグジュアリーなパヴェダイヤモンドと、エッジィでモードなスタッズのコンビネーションが絶妙。圧倒的な煌めきで、耳元を彩って。
幾何学的なデザインでノーブルな表情を完成
ビー・ゼロワンの美学が秘められた、大胆かつ知的なチェーンイヤリング。ピンクゴールド×パヴェダイヤモンドで華やかさ抜群。
エターナルに愛せるシンプルモダンなブレスレット
象徴的なブランドロゴを前面にあしらったシンプルモダンなブレスレットは、身に着けるだけでクリーンな印象に。
究極の煌めきを味わえるプレシャスな逸品
スタッズをあしらった、小さなラウンドペンダント付きのネックレス。ダイヤモンドの壮麗な輝きに酔いしれたい。