餅は餅屋、という言葉があるが、それはラグジュアリーブランドにとっても同じこと。ブランドにはそれぞれ、売りとなる “顔” の商品がある。
グッチの場合で考えてみよう。ショップに入って、まず真っ先に向かうのはバッグが並ぶディスプレイだろう。アレッサンドロ・ミケーレになってからのディレクションでいえば、スニーカーや洋服もそうかもしれない。ではではジュエリーはどうだろう。
意外に思われるかもしれないが、グッチのジュエリーには隠れた名品が多い。定番の “フローラ” や、アレッサンドロ・ミケーレならではのグラマラスな世界観が炸裂した “ル マルシェ デ メルヴェイユ” など、いわゆる老舗ジュエラーのジュエリーとは一線を画す、個性的なクリエイションが揃う。
つい最近、店頭で見かけて「おっ!」と目を見開いたのが、X状にラインが交差するリング。“GGランニング” と名付けられたこのシリーズは、センターにアイコニックなGGロゴを配している。フロントにはパヴェダイヤモンドをあしらいリュクスな輝きを演出。普段見ることの少ない裏側にもワンストーンのダイヤモンドを配した、心憎いデザインだ。
王道も魅力的だが、モードラバーなら意外性のあるセレクトで、センスをアピールしたいところ。グッチでファインジュエリー、なかなか通好みのセレクトじゃないだろうか。
グッチ ジャパン クライアントサービス
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art work: Tomohiro Muramatsu〈sekikawa office〉 still life images from Gucci.com text: Shunsuke Okabe