#33 伝統と革新が共存する、オールマイティなブレスレット【ブシュロン】

伝統と革新。どこかで聞いたことがあるどころか、結婚式の “3つの袋” の話くらい聞き飽きたフレーズだ。それでもなお、長い歴史を持つヘリテージブランドにとって、慣習を急に変えることは容易いことではない。というか逆に、素晴らしい伝統を持っているにも関わらず、ミレニアルだの、ジェネレーションZだの、実態のない流行り物に便乗し、本質を見失っているブランドの方が問題だろう。ミレニアル世代って、結局何だったんだ。

そんな中、伝統と革新の共存という曲芸を、いとも容易く叶えるブランドもある。例えば、ブシュロン。1858年にパリで創業、ジュエリーの世界におけるサンクチュアリである、ヴァンドーム広場にいち早くブティックを構えたハイジュエラーという名門。しかしながら、その160年以上もの歴史は、常に革新の連続によって紡がれてきた。

ゴールドを編み込むことで、まるでシルクスカーフのようなしなやかさを生み出したネックレス。クエスチョンマークを想わせる、アシンメトリーなシルエットのハイジュエリー。ロッククリスタルとダイヤモンドを合わせる、なんて独創的な素材使いも、ブシュロンがいち早く取り入れた。

そして、そのメゾンのヘリテージを受け継ぎ、新作として発表されたのが “ジャック ドゥ ブシュロン”。しなやかなシンプルなゴールドのコードは、長いものはネックレスとしても、ブレスレットとしても着用できるオールマイティなデザイン。そして何より注目すべきは、クラスプの構造。オーディオケーブルのジャックに着想を得たという特別なクラスプは、まるで洋服のスナップのように簡単にパチッと留めることができるのだ。その着脱のしやすさは、通常のクラスプとは比較にならないほど。洗練されたデザインながら、随所に革新的なアプローチを秘めた、ブシュロンならではのクリエイションだ。

ブレスレット〈YG〉¥500,000
ブレスレット〈YG〉¥500,000

ブシュロン クライアントサービス
http://www.boucheron.com/
0120-230-441

art work: Tomohiro Muramatsu〈sekikawa office〉 text: Shunsuke Okabe

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