クローン技術がどこまで進化しているか分からないが、合成ダイヤモンドはすでに一般的になりつつある。昨年には、世界最大のダイヤモンドのサプライヤーであるデビアスが、ついに合成ダイヤモンドに特化したブランドをスタート。一見しただけでは、天然との違いが分からないというが、やっぱりどこか懐疑的な目で見てしまう気持ちも隠せない。
合成ダイヤの是非はさておき、先日ユニークなジュエリーに出会った。異なる半貴石を合わせてからカッティング、研磨したストーンをあしらったリング。角度によって互いに反射、融合し、新たな表情をうみだす。日本の気鋭ジュエラー、マダンによるものだ。
デザイナーは、コンテンポラリーなデザインで人気を博す、シハラを手がける石原勇太。地金をメインにしたファインジュエリーが多いシハラに比べ、マダンは稀少性の高いジェムストーンをコンテンポラリーに解釈したハイジュエリーが揃う。
先の斬新なクリエイションは、“デイジー” と名付けられたコレクションのもの。都内ではドーバーストリートマーケット ギンザで取り扱っているが、同じものは一つとしてないカラーストーンだけに、その出会いは一期一会。見つけたら、まずは手にとってじっくりと眺めてみてほしい。天然石ならではの魅力が、存分に感じられるはずだ。
ドーバー ストリート マーケット ギンザ
https://ginza.doverstreetmarket.com/
03-6228-5080
art work: Tomohiro Muramatsu〈Sekikawa Office〉 text:Shunsuke Okabe