さて。今回、私もそうでしたが、日本からのパックツアーではなく個人旅行でウユニへ行った場合。
ウユニタウンから塩湖入り口まではランクルで30分。秋田県とほぼ同じ大きさの塩湖をどうやって観光するのか。というか、観光できるのか?
安心してください。全然問題ありません。殺風景でホテルはお世辞にも充実してるとはいえないウユニの町ですが、さすがに塩湖観光に関しては没問題。なんとあの小さな町にガイドいわく100近いトラベルエージェンシーがあり、塩湖観光を扱っているんです。
が、この塩湖観光のシステムがちょっと独特。1人いくら式で参加できる日帰り~1泊2日で塩湖や周辺を回るツアーというのもあるようですが(すみません、これに関してはツアー会社に聞かなかったので未確認です)、基本的にはランドクルーザーを1台いくらでチャーター(ドライバー込み)、そのまま貸切観光に行くもよし、相乗り者を募って割り勘にするもよし、というパターンが多いんです。
ランクルチャーター代の相場は2015年12月時点で、時間と会社にもよりますが、だいたい1台700~900ボリビアーノ(約14000~18000円)。1台あたりの定員は最大7名なので、7人集まればだいぶ割安になります。相乗り者なんてどうやって集めるの!??という心配も無用。この相乗り割り勘システムはウユニではとてもポピュラーで、旅行社の入り口にはこんな感じで相乗り者を募る張り紙が多数。なので、ひとりっぷ®でも心配は無用です。人気の旅行社の店内には、ツアー参加者からの推薦コメント&メッセージ(日本語含む)もびっしり貼られてます。ちなみに塩湖観光の車はすべて(*ひとりっP調べ)トヨタランドクルーザー。地元ボリビア人いわく、塩に強い4WD車、となるとトヨタしかダメなんだそうです。さすが世界のTOYOTA!!と地球の裏側で感心感動。
このツアー会社ですが、100社ほどもある中で、日本人のほとんどは、ホダカ(HODAKA)ツアーとブリサ(BRISA)ツアーという2社のどちらかに参加しています。ガイドブックやネット上でも、この2社が奨められているのですが、そのワケはというと。
①ランクルをチャーターするにあたって日本人同士のほうが意思の疎通もしやすくて便利。ただでさえドライバーはスペイン語しか話せないし言葉は大事→となると日本人の多いツアー会社で申し込むのが確実→というわけで日本人御用達となっている。
②鏡張りの風景&撮影に執着するのは日本人だけ(とネット上では言われている)→なので日本人だけでメンバーを固めたほうがいい→となると日本人の多いこの2社がベスト。
③1&2の理由により日本人客が多いこの2社は、ランクルのドライバーもそれを心得ていて、なにかとやりやすい。
と、私の解釈では、以上がその理由と思われます。このうち②に関してですが、私がチリからウユニまでの2泊3日ツアーで一緒だったドイツ人4人組も、鏡張りには興味津々だったし(異常気象で塩湖に水がないのを残念がっていました)、トリック撮影にもかなり熱中していたので、一概には言えないと思います。ただ、ベストコンディションの鏡張りを見るためだけに何日間もウユニに滞在するのは、確かに日本人くらいかもしれません。 塩湖観光そのものは1日あれば十分なので。ちなみにホダカツアーですが、日系会社とか日本人スタッフがいるとかではまったくありません。日本人狙いという意味では、この名前でかなり成功してますね、ホダカ。ネーミングの勝利。
この塩湖への相乗りツアーですが、主なパターンは3つ。①塩湖内や周辺にある見所を1日で回るツアー。時間はだいたい10~17時。②サンライズツアー。塩湖に夜が明ける前に到着、星空も楽しんだのち朝日を見て帰着。時間は03時~07時くらい。③サンセットツアー。夕日を見たあと星空も楽しんで帰着。時間は15時~20時ごろ。ここで要注意点。年末年始は日本人客がとても多いので、翌日のツアーの申し込みだとすでに定員いっぱいでダメなことも。私がホダカ&ブリサツアー(この2軒はほぼ隣り合ってます)にたどり着いた午後3時時点で、翌日のサンライズツアーは両店合わせて残席1でした。あとからやってきた数人の日本人客はあきらめていた様子。この時間からだと、新たにチャーターしても相乗り客が集まるかどうかがわからないので、それでも構わなければ、チャーターすること自体はたぶんできるのでは?と思います。もしくは、どのツアー会社もいっぱいということは絶対ないので、ほかを当たるかですね。画像は塩湖入り口付近の塩採取場このあたりの塩原は砂混じりでベージュです。
と、ここまでホダカとブリザツアーのことをえんえん書いてきましたが、じつは私が参加した相乗りツアーはまったく別の会社でした。同じ宿(La Petite Porte)に泊まっていた日本人Sさん&Nさんに「ランクルをチャーターしたから一緒に行きませんか?」と誘われてサンライズツアーに参加したんですが、ふたりが申し込んだ会社は上記2社ではなく、CALLPA TOURSという会社だったんです。ホダカとブリサ以外の会社でツアーに参加したハナシってまったく聞かないから、これは内容比較チェックという意味で面白そう~~!??と興味津々。聞けば、参加者はSさん、Nさん、私の計3名。にもかかわらず、Sさんの交渉により、当初700ボリと言われていたのを、「3人しかいないから、1人150ボリ、計450ボリで」という破格の安値でのチャーターに成功。時間も、3人とも「午前3時って早すぎるよね」と意見が一致、AM4時半~8時で設定(この時期、日の出は朝5時半ごろ)。本来はチャーターなので時間設定は自由なんですが、人数多いと勝手な設定にするわけにもいかないという(ただ、のちに、出発が3時なのにはワケがあったと判明しましたが)。しかも、通常はツアー会社に集合のところ、宿まで迎えに来てくれないか聞いたらOKになり、なかなかいいぞ~~!なCALLPA TOURS。
が、ひとつ問題が発生。事前のクチコミ情報では、ホダカツアーではさすが鏡張り塩湖好きな日本人対応で、長靴の貸し出しがあるというハナシだったのですが、CALLPAにはもちろんそんなサービスはなく。SさんNさんは長靴を持参していましたが、私は借りるつもりだったので持ってきてません。というわけで、あわてて宿のスタッフ、デービッドに長靴を売っている店を2ヶ所教えてもらい、買いに出かけました。ひとつはちゃんとした靴屋で、もうひとつは市場。どちらも女性用長靴は同じ2タイプを扱ってましたが、マイサイズがあったのはこちらのデザインだけ。で、市場の店のほうが5ボリ安かったので、市場で購入! 80ボリ(約1600円)でした。意外にちゃんとしてる、というか、むしろちょっとオシャレ??アッパーはブラックでソールはやや厚めのカーキ。ボディも細身で東京でも普通に履けそうなデザインです。どこ製なのかの表記がなかったのですが、ボリビアはゴムが採れるので、ボリビアメイドなのかも???
こちらが買ったお店のおばちゃん。なんとびっくり、英語ペラペラでした←ボリビアでは珍しい!しかもウユニ!ウユニの市場ですよ! しかもしかも、この市場には3軒ほど履物屋さんがあったんですが、在庫を持っていたのはこのおばちゃんの店だけ!でした(ほかは店頭にあるものだけ)。なかなかフレンドリーなおばちゃんだったので、写真撮ってもいいですか?と聞いたら、照れながらもこのポーズ。いい人でした。いや、ウユニの市場では店の人があまりフレンドリーではない場合がほとんどで・・・。あきらかによそ者を警戒してる感じ。ウユニで長靴が必要になった方はぜひこのおばちゃんの店へ。コロン通り沿いのカテドラルの並び、スクレ通りとの交差点付近にある衣料品系の店がほとんどの小さな市場です。思いのほかステキな長靴を入手でき、鏡張り塩湖ツアーの準備は万端。朝4時半出発に備えて22時すぎには就寝しました。(つづく)
ひとりっPこと編集Pことフクイユミコ。元SPUR編集長。女性のひとり旅を「ひとりっぷ」と名付けて応援中の編集者。会社員にもかかわらず、海外ひとり旅歴25年以上、回数400回超え(全部自腹)の旅バカ。おもな渡航先は、香港180回、台湾60回、タイ&シンガポール各40回、サンフランシスコ30回、中国30回、ハワイ30回、中南米各国40回、カリブ諸国30回、中近東10回など。現在年間25回ほど(全部プライベート)海外渡航。あまりの頻度に、日本入国時に密輸を疑われたことも。その圧倒的実体験をもとにした女子ひとり旅指南本『今日も世界のどこかでひとりっぷ』『明日も世界のどこかでひとりっぷ2~秘境・絶景編~』『昨日も世界のどこかでひとりっぷ3~“弾丸・無茶旅編”~』『今日も世界の果てまでひとりっぷ4〜爆バイイング編〜』に続き、初の国内編『昨日も世界の果てまでひとりっぷ5〜行くぜ、ニッポン編〜』が好評発売中。5冊とも、文・写真はすべて本人が担当。