無茶旅台湾ひとりっぷ®︎「台中GO!」③~もうコレで迷わない!台中駅からの台湾高速鉄路(台湾新幹線)乗り方詳細ガイド

台中でのミッションは「宮原眼科」の米粉パイナップルケーキのバイイングだったので、台中滞在はもともと弾丸5~6時間の予定でした。バイイング後に向かったのは茶芸館。じつは台中は茶芸館が盛んな土地だというので、これは行かねば!と、検索の結果、宮原眼科からわりと行きやすい場所にあった『悲歓歳月人文茶館』へ。

日本統治時代1924年に建てられた日本家屋を丁寧にメンテナンスして茶芸館として営業しています。日本人として「こんな大事にしていただいて、ありがたやありがたや~~~」なキモチに。店内は静かで落ち着く空間。猛暑、いや酷暑の台中でほっとひと息つけました。どちらかというと茶芸館人気が一時期に比べてすっかり下火な台北に比べて、台中にはほかにも気になる茶芸館があれこれあって、「しまった!時間足りない!!つーかほかにもおいしそうな店がいっぱいや~~!!あかん!!!」と悟りました。

こちらは旧台中市庁舎。現在は商業施設としてテナントが入っているらしいのですが、ここも時間切れで中を見る余裕はなく。次回は1泊してじっくりとパトロールやな、とココロに誓いつつ、台北へと移動開始。

事前の検索では、台北から台中への新幹線の乗り方解説は結構あったのですが、逆がほとんどなく、そして、台北→台中を新幹線に乗ってないせいもあるとは思うんですが、台中→台北への移動時、意外に戸惑った部分がちょこちょこあったので、同じようなルートで旅する方のお役に立つかもと、せっかくなので解説させていただきます。まずこちらが台中の街のど真ん中にある在来線の台中駅。日本統治時代の建物だそうです。残念だったのは、レトロな駅名表示板を期待して行ったら、見切れてる左の白い看板にそっけなく「台中站」(*站は中国語で駅のこと)と書かれてるだけだったってことでしょうか。


さて、前述したように、新幹線台中駅は台中市内中心部からやや離れた場所にあります。大阪駅と新大阪駅のようなものですね。市内ど真ん中にある在来線台中駅から、まずは在来線で新幹線駅まで移動する必要があるわけです。バス路線もあったのですが、ちょうど駅前にいたので、確実な電車に乗ることにしました。在来線切符は駅入口付近の自販機で購入します。が、ここで最初の問題発生。新幹線に乗り継ぐのは何駅なのか??の案内が、ない!んです(バスの場合は停留所名に高鉄台中站=新幹線台中駅というのがあったんですが)。往きで利用してないので、駅名がわからない~~! って、ちゃんと調べとけよってハナシですが。新大阪方式で『新台中』とか、なにかわかりやすい駅名になってるのかと思いきや、それは日本人的発想らしく、駅名を見てもそれらしき名前はナシ。これが日本だったら切符の自販機付近に「新幹線へのお乗換えは○○駅です」ってな張り紙のひとつやふたつ絶対にあると思うのですが、まったくない。券売機前で駅名一覧を見ながら「イラッ」。駅員さんに聞こうにも、周囲に見当たらず。「なんなんだよーーー!」とプチキレ状態で停車駅名リストを今一度じっと見ると、なにやら矢印付きでマーキングされている駅名が。「あ!きっとここだ!おそらくここまでの切符買う人が多いからマークしてあるに違いない!」と、2コ隣の駅だったので間違えてたとしてもまあリカバリー可能と、とりあえず切符購入。が、やれやれと思ったのもつかの間。

改札(無人)を通ったはいいが、今度は新幹線駅方面行きの電車がどのホームから出るのかがまったくわからない!んですよ。案内表示が一切ないので。そしてよく考えたら、どこ行きの電車なのかもわからない!台中なので、南の高雄方面行きと北の台北方面行きがあるわけですが、果たして新幹線駅はどちら方向なのかが、シロウトにはわからない~~~! ほんと台中駅、不親切すぎだろ~~?!新幹線へ乗り継ぐシロウト客のことをまったく考えてない~~!と引き続きプチギレしつつも(いやまあ事前に調べとけよってハナシなんですが)、さすがに今度はホームだったので駅員さんがいて、高鉄駅に行きたいんですが~~、と聞くと、「向こう側のホームよ」(←女性でした)と言われ、移動。つまり、新幹線に乗り継ぐ方は、台中駅改札入ってすぐのホームではなく、階段昇り降りした向こう側のホームへ行かねばってことですよ~~みなさん! そして、ここでもうひとつ大事なポイントが。台湾では新幹線のことを「(台湾)高速鉄路」略して「高鉄」と呼んでます。新幹線で通じることもありますが、案内表示などはすべて「高鉄」。ちなみに在来線のことは「台湾鉄路」略して「台鉄」といいます。これを知らないと、乗り換え案内板の表示も意味がわからなくてまごつくので、ココ大事です~~!
で、ホームに着いて判明。新幹線駅に乗り継ぐために乗る在来線は、高雄行き!ですよ~~!みなさん!! そしてこの電車、20分に1本くらいの頻度です。そんなに頻繁ではないので要注意。ちなみに中国語ではホームのことを「月台」といいます。

高雄行き在来線普通電車。区間快速でした。

車内はこんなです。

さて、走ること約10分で乗り継ぎ駅に到着。みなさん!こちらが乗り継ぎ駅の駅名です。『新烏日』駅。乗り換え駅名は『新烏日』といいます~~! いやしかし、この名前じゃ、まったく新幹線乗り継ぎ駅ってわかりません~~~。(高鉄台中站)←くらい併記してもいいと思うんですが、、、ブツブツ。

降りたら今度は「高鉄台中站(=新幹線台中駅)」という表示に従って進みます。ちなみに高速鉄路の英語表記はHSR(High Speed Rail)。アタマにT(Taiwan)がついてTHSRと表記されていることも。外国人用に併記されていることが多いので、覚えておくと役立ちます。ちなみに在来線はTRA(Taiwan Railway Administration)です。

ここから先は日本で在来線から新幹線駅に乗り換えるのと構造手順は同じ。まず在来線の改札を出ます。

連絡通路をしばし歩くと高鉄台中駅に。切符は改札手前の自販機で買えます。ちなみにクレジットカードも使えますが、その場合はカード支払い専用機になります。が、なにやら入力が面倒くさく、急いでいたので結局現金専用機で買いました。台北までは普通車席(グリーン車もあります)で700台湾元(約2500円)でした。

そしてこちらが切符。台中から台北までは所要約50分。便数は1時間に3~5本程度です。

新幹線の自動改札を通ると中は広々~~~。ほんとうは駅弁(便當)を買いたいところでしたが、なにせお腹いっぱいすぎて断念。宮原眼科での胃袋ムダ使い(巨大アイスクリーム&魯肉飯)が悔やまれました、、。く~~~残念無念!! 台湾の駅弁、オススメなんですよ~~。機会があればみなさんもぜひぜひ!

さて、ここでも日本との違いを実感。日本ならホームへの案内は東京、新大阪方面、などの地名表示ですが、台湾ではこうなってます↓台中に対して台北は当然北方向にあるので、ここは迷わず北上ノースバウンドホームへ。日本人には一瞬「!??」ですが、落ち着いて考えればすぐわかりますね。

ホームに入ってくる姿は、まさに新幹線そっくり!日本の700系の改良型だそうです。

車内もいよいよ新幹線!土曜日の夕方便、結構混んでました。直前の切符購入では窓際は取れず。

ところで。台中市内の移動はやはりバスが便利なのですが、台中のバスは近距離の場合、悠遊カード(台湾の交通ICカード)があればタダで乗車できるんです! これはすごい便利。悠遊カードはファミリーマートやセブンイレブンなどで購入可能なので、お持ちでない方には購入をオススメします。もちろん台北や高雄などほかの都市でも使えます。乗るべきバス路線はグーグルマップ検索が便利! ちなみにカードなしの現金払いの場合は20元。台北市内のバスは15元なので、ちょっと割高ですね。

さて、もしかして気になっている方もいるかも、と思い最後に解説させていただきます。「日本→台北桃園空港→台中→台北駅のルートで、日本からの荷物は一体全体どうしたんだ?」。LCC旅のときは機内持込み可で追加チャージなしのこのバッグで出かけてます。ボストンバッグにキャスターが付いたデザインです(ノースフェイスのものですが、現在は廃番になってます)。このくらいの大きさだと、ガラガラ引きずりながらの観光も全然OK。もちろん路線バスにもひょいっと乗れるんですよ~。もし大きめの荷物だったとしても心配無用! 台中駅に荷物預かり所があるので、預けてしまえば、没問題です!というわけで、台北桃園空港からの台中遠征旅、いかがですか? 熱烈オススメします~~!

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ひとりっP

ひとりっPこと編集Pことフクイユミコ。元SPUR編集長。女性のひとり旅を「ひとりっぷ」と名付けて応援中の編集者。会社員にもかかわらず、海外ひとり旅歴25年以上、回数400回超え(全部自腹)の旅バカ。おもな渡航先は、香港180回、台湾60回、タイ&シンガポール各40回、サンフランシスコ30回、中国30回、ハワイ30回、中南米各国40回、カリブ諸国30回、中近東10回など。現在年間25回ほど(全部プライベート)海外渡航。あまりの頻度に、日本入国時に密輸を疑われたことも。その圧倒的実体験をもとにした女子ひとり旅指南本『今日も世界のどこかでひとりっぷ』『明日も世界のどこかでひとりっぷ2~秘境・絶景編~』『昨日も世界のどこかでひとりっぷ3~“弾丸・無茶旅編”~』『今日も世界の果てまでひとりっぷ4〜爆バイイング編〜』に続き、初の国内編『昨日も世界の果てまでひとりっぷ5〜行くぜ、ニッポン編〜』が好評発売中。5冊とも、文・写真はすべて本人が担当。

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