ジャスミンティーで炊く「山のチキンライス」【井之脇海と、山の話 第4回】

 山の話4回目は、「山ごはん」について。僕はよく食べるんですが、登山中はひたすら歩きたい。だから、途中で何か食べるということはあまりないんです。バテないためにチョコレートや飴を歩きながら食べるくらいで。今まで登ってきた山は歩行時間が長く、のんびり休憩していると日が暮れるという事情もあって、昼ごはんは食べられなくてもいいかな、と。

 でも、今回歩いた千葉・南房総の鋸山は標高330m、ロープウェーまである山。そこで、山で料理をしてみました。ときどき家でも料理しますよ、炒め物とかが多いかな。高校時代は5 時半に起きて、自分で弁当を作っていたりもしたので料理は嫌いじゃない。お弁当のおかずですか?……炒め物です(笑)。挑戦したのはシンガポールチキンライス。コンビニや遅くまで営業しているスーパーで買える食材でおいしく作れると聞いて。道具は、登山用のカセットコンロ(SOTO)、スウェーデン軍でも使われている、という飯ごう(メスティン)、ポケットナイフ、まな板を兼ねたチタン製のプレート、スプーンとフォークが一体になったスポーク、手拭い、ウェットティッシュ。ゴミ袋は食材を入れていたジッパー袋を再利用します。軽くて傷みにくい食材で、簡単に作れること。できるだけ荷物を減らすこと。そんな、山ならではの工夫を考えるのも好きです。

 山頂付近など人がたくさんいる狭い場所で長居をすると迷惑になるので、料理して食べるのはあまり人がいない場所で、がマナーだそうですよ。

ジャケット¥59,000/デサント ブラン 代官山(デサント オルテライン)

ジャスミンティーで炊く「山のチキンライスの画像_1

白米は1合分をジッパー袋に入れて持参。ペットボトルのジャスミンティー、ミニパックのしょうゆ、きゅうり、ミニトマト、サラダチキン、パクチーはコンビニやスーパーで調達

ジャスミンティーで炊く「山のチキンライスの画像_2

メスティンに白米、ジャスミンティー、しょうゆを入れ、炊飯

ジャスミンティーで炊く「山のチキンライスの画像_3

炊飯している間に具材を切る。パクチーは手でわしわしとちぎる

ジャスミンティーで炊く「山のチキンライスの画像_4

炊き上がったご飯に3をのせいただきます!

ジャスミンティーで炊く「山のチキンライスの画像_5

お湯で戻すだけで本格的な味が楽しめるドライフード「The Small Twist」もおすすめ。カレー味クスクスや鶏飯など

Profile
いのわき かい●俳優。1995年神奈川県・横須賀生まれ。幼い頃から子役として活躍し、日本大学芸術学部では映画を学ぶ。父の影響で登山を始め、"日本百名山"をすべて登ることが目標。

SOURCE:SPUR 2019年8月号「井之脇海と、山の話」
photography: Yoichi Onoda hair & make-up: Takeharu Kobayashi edit: Tomoko Yanagisawa

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