東京モーターショーで出合った、デジタルが導くクルマの未来 vol.47

先週末まで開催されていた「東京モーターショー2017」へ行ってきました。言わずと知れた、クルマ界のパリコレ……いや、東コレです。

連載タイトルの『デジタル・スタイリッシュライフ』と何が関係あるんじゃい、というツッコミをいただいてしまいそうですが、クルマはテクノロジーの進化によって「ガソリンを燃やして走るのりもの」の域を超えていこうとしているんです。若い世代が興味を持たなくなってしまったと言われがちなクルマですが、個人的にはいちクルマ好きとして、ユニークな進化を遂げているのだぞ、というところをアピールしていきたい……!

さてさて、国内外のメーカーがこぞって研究開発をしているのは、やはり自動運転の技術です。自動運転車が公道を走り、私たちの生活に浸透していくのには、もう少し時間がかかりそうですが、確実にその未来が近づいてきているのを感じました。ちなみに、みなさんは自動運転車、乗ってみたいですか? 私はまだ、ちょっと怖いなと思ってしまいます(笑)。

(こんな自動運転のシミュレーターを見ているだけでも、おいおい大丈夫か!と思ってしまう)

「とても便利そう!今すぐ使いたい!」と思ったのは、スマホとクルマがダイレクトに繋がってくれる「CarPlay」や「Android Auto」。

昨今はスマホやタブレットをナビとして使っているという方も多いと思うのですが、CarPlayやAndroid Autoが搭載されていれば、クルマについている液晶画面で使い慣れた地図アプリでナビをしてもらったり、電話をかけたり、メッセージを送ったり、クルマを通してスマホの機能を使うことができちゃうんです。iPhoneであれば、もちろんSiriも使えます。

昨今話題のAI(人工知能)アシスタントをクルマに、なんていう流れも。TOYOTAのブースで見つけたのは、わたしが大好きなLINEキャラクター、ブラウン!



……ではなく、先日この連載でもご紹介したスマートスピーカー「LINE WAVE」に入っている「Clova」を搭載したクルマのデモンストレーションです。ハンドルのボタンを押しながら、Clovaに話しかけると、ニュースを教えてくれたり、音楽をかけてくれたりしました。

他のメーカーではAmazonのAIアシスタント「Amazon Alexa」やGoogleの「Google アシスタント」の採用を発表しているところも。きっとそのうち、タッチパネルやボタンを触ることなく、音声だけでクルマを操ることができるようになってしまうのでしょう……!

一方、首都圏ではカーシェアリングの普及で「クルマは所有するものから、シェアするもの」という価値観も浸透してきたように感じますが、その進化系を見たのが、こちら。

スマート社がコンセプトモデルとして発表していた「ビジョンEQフォーツー」です。ハンドルもペダルもついていないこのクルマは、完全自動運転で街を走り回ることができる電気自動車。カーシェアにも対応しており、ボンネットの下の文字情報で他者とコミュニケーションを取ることもできるんだとか。

いずれはこんな電気自動車が“目の前までスーッと迎えに来て、目的地まで運んでくれる”バスやタクシーに代わるパーソナルな移動手段として、浸透していくのかもしれません。

「子どもの頃、アニメの中で見たような未来が、すぐそこまで来てる……!」そんなことを感じた東京モーターショー2017でした。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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