Appleの発表会に再びご招待いただき、アメリカの西海岸に来ています。
今回のイベントで発表されたのは、私たちの毎日をより豊かにしてくれるサービスが中心。300を超える雑誌も読めちゃう美しくデザインされたニュースアプリ「Apple News+」、ここでしかプレイできない最新ゲームが揃う「Apple Arcade」、そしてiPhoneから申し込みができるこれまでにない新しいクレジットカード「Apple Card」。日本でのサービススタートは未定のようですが、カード番号の記載のないカードがカッコいい……!
私も愛用しているApple TVは、来る5月にアップデート予定。「Amazon プライム・ビデオ」や「Hulu」などのストリーミングや有料テレビサービスをApple TV内でまとめて見られるようになってますます便利に。そして、目玉はこの秋からApple TVで新しく提供がはじまる「Apple TV+」。これはAppleオリジナルのTV番組や映画、ドキュメンタリーといった映像コンテンツのサブスクリプションサービス。
イベント終盤にはスティーブン・スピルバーグ、ジェニファー・アニストン、リース・ウィザースプーン、オプラ・ウィンフリー、セサミストリートのビッグバード(!)といったスターたちが続々と登場!
さまざまなバックグラウンドをもつ“ストーリーテラー”である彼らがApple TV+の映像コンテンツ制作に関わり、ジェンダー、移民、メンタルヘルスといった社会的なテーマから、ミュージカル、SF、キッズ向けまで、ダイバーシティやインクルーシビティといったメッセージを込めたさまざまなオリジナルの映像コンテンツが続々登場するそう。私たちにこれからの生き方や考え方のインスピレーションをたくさん与えてくれそうな予感です。
そして、今回発表された各サービスにも一貫していたのが、昨今Appleが企業姿勢として大切にしている「ユーザーの情報を取得しない」という点。便利さと引き換えに、プライベートなデータが企業へ渡ってしまうことも多い昨今。プライバシーに配慮されているのであれば、新しいものにも安心して触れることができる、なんて方も多いのでは。
彼らが生み出しているのは最新のテクノロジーを用いたプロダクトであることに間違いないけれど、主役はあくまでも“人”であって、それぞれが日々を生きながら描いていくストーリーにフォーカスし、それがより豊かになるような存在であり続ける――そんな彼らの強い想いを感じ取った発表会でした。
日々の生活と切り離せなくなったデジタルテクノロジーとの関係性について、企業だけでなく、私たちひとりひとりも改めて考えてみるべきタイミングなのかもしれません。
ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。