「新しい何か」と出合う楽しさを教えてくれたスマホ vol.160

みなさん、スマホってどのくらいの頻度で買い替えていますか? 私の場合、新しいものを使うことが趣味でもあり、仕事でもあるので、(半ば義務のように……)毎年最新機種に買い替えているのですが、昨今は10年くらい前に感じていたような「新しい何か」と出合ったワクワク感をすっかり味わえなくなってしまったなあ、なんて。

そんな中、製品の正式発表前から、久しぶりにワクワクさせてくれるスマホとの出合いがありました! それがNothingから発売された、この「Phone (1)」です。

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Nothingはロンドン発のエレクトロニクス製品の新しいブランド。この連載の第146回でも、彼らの第一弾製品であるイヤホン「Ear (1)」をご紹介しています。

まず、心奪われてしまったのが、この特徴的な外観デザイン。形状自体はiPhoneにもよく似ていますが、背面をスケルトンにするだけで、すっかり新鮮な印象を受けるんだなあ、と感心。

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本体だけでなく、パッケージ(全て紙でできています)や付属品、スクリーンプロテクター、電源アダプタなどのアクセサリーまでしっかりデザインされていて、開封する時からワクワク感を誘ってくれます。パッケージから引っ張り出した瞬間「かっこいい……」と無意識に呟いていました(笑)。ちなみに、本体カラーはホワイトの他に、ブラックもあり。

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スケルトンの背面にはLEDが仕込まれており、「Glyph Interface(グリフ・インターフェイス)」と呼ばれる、着信や通知を光とオリジナルの音でお知らせしてくれる機能がついています。文字だけだと、音が伝えられないのが残念なのですが、デジデジした電子音が光とリンクしていて、なんだか生き物っぽい感じもあり、かわいいんです〜。

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画面には“ノッチ”がなく、ベゼルの太さも均一で、前面から見ても、スマートな印象。

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Phone (1)はSIMフリーのAndroidスマホなのですが、Nothingならではのチューニングを施した「Nothing OS」というAndroidの亜種のようなOSが搭載されています。ウィジェットや文字にNothing OS独自のデザインが施されている部分はありますが、機能的にはほぼ素のAndroidなので、普段Androidをお使いの方であれば、操作に戸惑ったりすることもないはず。もちろん、各種アプリもGoogle Playストアからダウンロード可能。

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カメラは背面に50MPの広角と超広角のカメラが2つ、前面に16MPのカメラが1つ。ポートレートモードやマクロ撮影ももちろんできます。動画は背面カメラで4K30pまで撮影可能。手ブレ補正もけっこう強力に効きますし、写りも申し分なし。

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ロックの解除は、指紋認証と顔認識、両方に対応しています。指紋のセンサーは画面の中に埋め込まれているタイプですが、反応も早く、顔認識が利かない状況であれば、指紋認証でサクッとロック解除できるので、ストレスフリーなのもうれしい。今、私の手元には4台のスマホがあるのですが、その中でもロック解除のスムーズさはこのPhone (1)が一番の印象です。

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円安が進む昨今、いろんなモノの値上げばかりが叫ばれる中で、気になるPhone (1)の価格ですが、現在発表されているモデルで、69,800円。iPhoneなどのハイエンドスマホは10万円をヒョイっと超えてくるモノばかりですが、Phone (1)は単純にモノとしてそばに置いておきたくなるようなデザインでありながら、コスパが良いのもうれしい。日本での正式発売は8月予定とのこと、販売情報はNothingの公式ウェブサイトやSNSで発表されるそうなので、要チェック。

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良いところばかりをご紹介してしまいましたが、2点ほど注意したいポイントが。1点めは画面が6.55インチとけっこう大きく、「Google Pixel 6 Pro」や「iPhone 13 Pro Max」と同じくらいのサイズ感なので、デカ!と思われる方も多いかもしれません。

2点めは残念ながら現状FeliCaに対応していないので、SuicaやPASMOなどおサイフケータイの非接触決済が使えません……。この点、困ってしまうという方は多いかも。いつか、Felicaに対応した日本仕様のPhone (1)がリリースされることを祈りたいですね。

Felica非対応がネックで買うまでには至らないけど、Phone (1)の見た目が好きでたまらない!という方は、スマホやゲーム機に貼り付けるスキンシールで有名なdbrandがいろんなスマホをPhone (1)風にできちゃう「SOMETHING」というスキンシールを発売していたので、しばらくの間、それで我慢してみるのも一つの手かも……?(笑)

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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